いよいよ梅雨が明けて、最初の日は待ちかねた撮影行という事で、出かけてきました。梅雨明けとはいってもかなり暑い日が続いていますので、木々や草花は一様に花の数を減らして、暑さ対策を行っています。少し涼しくなれば盛り返してくるのですが、しばらくの間は危険な暑さが続きますので、題材が少ないという事になります。
そこで持ち出してくるのがマクロタクマーの50㎜F4で、マクロ領域にある意味特化したレンズです。レンズ構成は昔ながらのテッサー構成で、これに長く伸びるヘリコイドを付けて0.5倍までの拡大倍率で撮影する事が出来ます。元祖タクマーの時代から作られていますが、絞り伝達機構の必要がなかった初代タクマーは等倍撮影まで行えるのですが、オート絞りを採用したスーパータクマーからは、1/2倍までの撮影という事になっています。
このレンズはタクマーレンズの中でも中古価格が高くて、ファンの方も多くおられる銘レンズです。しかし、マクロ域に特化したレンズでもありますので、標準レンズの代わりとして使えるかというと、結構難しいという印象です。レンズ構成が昔のテッサー構成ですから、マクロ域で使っていると解像感の高いメリハリのはっきりと付いた画像になるのですが、街中のスナップ撮影となると不都合が出てくるという事になります。
テッサー構成の利点はメリハリのある画像なのですが、コントラストをかなり上げているレンズでもありますから、背景ボケがどうしても硬くなるといった欠点を持っています。このマクロタクマーは、加えてF4の暗いレンズですから、絞り解放からある程度の解像度と被写界深度の深さを持っていて、スナップ撮影の中景から遠景では、パンフォーカスに近いある意味コンパクトカメラのような写り方になります。
オールマイティに写せるマクロレンズは後のD FAレンズまで待たないといけないといった感じで、フローティング機構の付いていないマクロタクマーは、ある意味マクロ域に特化せざるを得なかったと言う所です。大体1/8倍くらいから、背景ボケがかなり柔らかくなって被写体の立体感をよく表現してくれるという事になります。
それでも、マクロ撮影をしながら、周囲の状況を撮影しておくことをやっていたりしますので、その時には、被写界深度がある程度深くて、パンフォーカスに写っていると確認が行いやすいという事もあって、欠点が使いやすさに化けるという事も起きます。マクロタクマー50㎜は、そういう意味でネイチャー撮影の多いわが身とすれば、使いやすい銘レンズになっている感じです。
絞り形状は5角形で、うんと絞り込んで文献撮影を行う昔のスタイルからすれば、特に気になる事も無いのですが、絞り込んだとしてもマクロ域ではうんと被写界深度が薄くなって、背景ボケも柔らかくなりますから気にならないといった感じです。質感も良く表現してくれるレンズですから、マクロ撮影と割り切って使うと満足できます。
梅雨が明けて早速撮影行に出かけたのですが、流石に毎日撮影行というと体力を消耗してしまいますので、次の日は散髪に行ってきたという感じです。これからはしばらくのんびりできますので、朝の時間帯を狙って撮影行に出かけてこようと思います。風景も含めて撮影したのですが、解像度はしっかりと出ていますので、質感もかなり良く再現できたという感じです。
これからは暑い夏と言う所で、早くも危険な温度になっていたりします。海風と山風がある石川県は35℃位までしか気温が上がらないのですが、熱中症に気を付けながら汗をよくかいて、あまりエアコンで温度を下げないようにしながら、過ごしているといった感じです。汗をかけば体温も自然に下がりますので、むしろパソコンの熱暴走に注意しているといった感じです。
それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。
PENTAX K-1 SMC Macro Takumar 50mmF4
撮影データ:1/800sec F5.6 ISO200
初夏のころから咲いているひるがおですが、梅雨明けすると一層元気になったような感じです。いたるところにはびこっていますので、花の数が少なくなった今頃は、特に目立つという感じです。
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