goo blog サービス終了のお知らせ 

あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

Komura 135mmF2.8

2018-07-02 08:23:23 | 国産レンズ
少し古臭い昔ながらのレンズなのですが、新しい機構はほとんど付いていない替わりに実直真面目で写りも良い印象です。流行のコーティングはほとんど見られませんし、もしかしたらノン・コーティングと思わせてくれるような薄いコーティングが施されています。形も無骨で数世代前のクラシック・レンズの造りを髣髴とさせるような出で立ちです。

しかし、その古臭い出で立ちと裏腹に、写りの方は一級品のレンズです。135mm望遠レンズの場合は普及品がF3.5の細身なレンズですから、それと同じくらいの出で立ちでほんの少し明るいレンズは注目を浴びる存在であったと思います。このために爆発的に売れたということは無いのですが、じわじわといぶし銀のような売れ方をしたのではないかと考えています。

何しろプリセット絞りでオート絞り機能は付いていません。絞りの機能が鏡胴の一部分だけで済んでしまいますので、F2.8の明るいレンズにしては細身の作りになっています。絞りの機構分だけ構造上のゆとりがありますので、前玉を贅沢に大きくしてラッパ状の形状となっています。元来この形状のレンズは写りがすごく良いレンズが多いですから、コスト・パフォーマンスの高いレンズとなっています。

コーティングがほとんど無い分、逆光や斜光には弱いのですが、色味的に変に偏った所がないので、被写体を選ばない良さがあります。見たままそのままの色で表現しますので、後はディジタルカメラの調色機能を自身のニュートラル表現にして撮影すれば、ほぼ満足できる色合いになります。

現代のレンズからすれば、機能的にほとんど満足していない昔レンズなのですが、ある意味使い方を検討することで、現代レンズとほぼ同じ操作性を持たせる事ができます。プリセット絞りは、設定環を最大絞りに固定して、ピントを合わせた後で可動輪を回しながら背景のボケ量と解像度が好みになるように調節して、シャッターを押すという方法になります。

最近のカメラは絞り優先AE機になっていますので、それほどストレス無しに撮影が行えて、かなり重宝します。ピント合わせはもともと動くものをあまり撮影していませんので、じっくりと構えて撮影するスタンスが身についていれば、さほど面倒くささを感じません。しかし、昔の望遠レンズですから、今となってみればグリスが切れ掛かっているかなくなっているかといった感じで、動作が渋い個体が多いようです。

いまさらグリス交換はあまりやりたくはありませんし、渋いとはいっても動かないわけではありませんので、むしろゆっくりとピント合わせを行える点に注目して、しっかりとピント合わせを行うようにしています。F5.6以上絞り込むと解像度が向上しますし、むしろ柔らかめに撮影したいときにはF3.5位が丁度良い感じです。

絞り開放では2線ボケが気になりますので、F3.5位まで絞り込むと良い感じです。プリセット絞りと考えてしまうと面倒くさいレンズとなってしまうのですが、その分解像感と描写は一級品のレンズです。難しい事を考えないでリラックスして使うと、満足できる画が次々と出てくる、その様なレンズです。

それでは、先月中旬に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Komura 135mmF2.8
撮影データ:1/125sec F4 ISO100
今年はしゃらの花が幾分早く咲き出しました。うかうかしていると全部咲いてしまいますので、ひめしゃらの花も一緒に撮影しておきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Auto Yashinon DS-M 200mmF4

2018-06-10 06:51:51 | 国産レンズ
今は無いメーカとなってしまったヤシカですが、レンズを供給していた富岡光学は京セラオプテックと名前を変えて今も残っています。富岡光学のレンズを探したい時には、ヤシカのレンズを探すのが手っ取り早いわけで、温かみがあって解像感の高い富岡光学レンズは、現代でも一級品の写りを提供してくれます。

しかし、この時代の200mmレンズはどのレンズを取っても同じ様にコントラストが低く、収差フレアがあまり取りきれずに、はっきりとした写りにはなかなかなりません。撮影後にコントラストを持ち上げて現像する必要がありますので、ディジタルカメラかフィルムであればリバーサル・フィルムをチョイスすると、少し眠たい写りが相殺されてはっきりとした感じになります。

黒白フィルムであれば黄色かオレンジのフィルターをつけて、コントラストを稼ぐと見違えるような写りになります。しかし、ファインダー像も黄色かオレンジになってしまいますので、かなり違和感がありますがその分はっきりと見えてピントあわせが楽になりますし、色自体が反映されませんので、ある意味割り切って使えば問題無しといった感じになります。

黒白フィルムで有色フィルタを使う場合には、フィルムの感色特性にも気を遣う必要があります。パンクロマチック特性のフィルムが最良でオルソパンクロマチック位が使える範囲になります。オルソクロマチック特性のフィルムで赤色系フィルタを使うと、ほとんど画像の写っていないネガ像になってしまいます。

今回はディジタルカメラのK-5を用いて撮影していますが、ねむた目の画像となりますので、日中のコントラストがはっきりと付いた被写体を選んで撮影する様にします。あらかじめコントラストが付いた被写体は、丁度コントラストが相殺されて後からの補正が楽になります。昔の200mmレンズは扱いにくいのですが、少しの気遣いで大きく印象が変わります。

今回はもう初夏になってしまった感じの川原を歩いて、色々発見と健康ウォーキングを行います。久しぶりに汗を流しながら色々な花を見つけては撮影して、小一時間の運動となりました。すでにざくろも花を開いていますし、梅雨の頃に見頃になる野いばらもすでに満開になっています。

今年の草花は結構早めに花を開いていますので、撮影するほうも意外な感じです。北陸では太平洋側で花が咲き始めてから2週間後くらいが丁度見頃になるのですが、今年は数日後といった感じで、ゆずの花も咲き始めていました。例年梅雨の季節で撮り逃してしまうつげの花も、後数日すれば咲いてしまう感じで、びっくりするほど早く花が咲いているといった感じです。

暖色系の色合いになるヤシノンのレンズ。解像感も高くて微ブレが目立ってしまう感じですが、しっかりとレンズをホールドして撮影します。思った以上に体力を使いますが、これもまた良しといった感じです。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Auto Yashinon DS-M 200mmF4
撮影データ:1/125sec F8 ISO100
柿の花が咲き始めました。柿の花に出会うことはめったにありませんので、しっかりと撮影しておきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Chinon MC Macro 50mmF1.7

2018-03-26 15:50:35 | 国産レンズ
結構探されている方が多いレンズで、本当はマクロスイターといった感じなのですが、アルパ社のカメラをチノンさんがOEM生産していたという事は、あまり知られていません。この年代のマクロスイターは、中古市場にもあまり顔を出しませんし、出てきたら、フルサイズのディジタル一眼レフ・カメラの価格に肉薄するような、ある意味希少な高級レンズです。

生産されていたのが、M42スクリュー・マウントの時代でしたので、マクロスイターもアルパ社独自のタイプとM42の2種類のマウントがあるとの事で、一回は購入してみたいと思いながら、あまりにも高額なので何か同じものがと探していたレンズです。OEM生産をしていたという事は、チノンさんのブランドでのそっくりさんレンズもあるという事への期待感があります。

紹介本を見ながら、なぜマクロスイターかという事なのですが、当時のアルパ社のレンズは色ずれが少ないレンズといった評判があるということです。アポクロマートのレンズですから、すっきりとした感じの写りになります。チノンさんのレンズは富岡光学さんが作ってもいましたので、当時のジャパン・ツァイスは富岡光学の感じでしたから、チャレンジしたとしても不思議ではありません。

紹介本を見ながらWebを探していると、中古レンズの中でこのチノンMCマクロ50mmF1.7を見つけた訳です。思わす紹介本とWebの写真を見ると、ケルンマクロスイター50mmF1.9Cと外観そっくりさんです。違う所は絞り輪の数値と銘板だけで、全く同じレンズのようです。マクロスイターは高額でも、チノンさんのレンズはそこそこ高額といっても現行新品レンズよりは安く、購入してしまいました。

撮影してみると、なるほどすっきりとした印象で撮影できます。色のにじみが少ないのではっきりとした画になります。紹介本にも謳われていましたが、マクロも出来るのですが不完全な補正が効いてくるようで、特に0.33倍近くになると背景ボケが俄然柔らかく溶けていく様になります。マクロスイターの描写の紹介と同じ感じですから、一人ほくそ笑んだといった感じです。

マクロ域に独特の癖を持ったレンズですから、普通の風景や花などを撮影してもあまり面白く写ってはくれません。むしろ室内で小物を撮影するようなシチュエーションでは、独特の背景の柔らかさがありますから、立体感と雰囲気を演出するのに好適と考えています。風景をピシッと決めるのは往年ツァイス、そして渋く情景をまとめてくれるタクマーがありますから、室内撮影としてぴったりなチノンMCマクロ50mmF1.7が揃った事で、ある程度オール・マイティな撮影が出来るようになった訳です。

雨の休日は室内撮影で、身近な小物や家の中の植木鉢に植わっている草花を撮影します。その様なときにこの一本は貴重な存在で、雰囲気良く撮影できますから重宝するわけです。もちろん春の柔らかい雰囲気も見事に演出しますので、これからの季節は活躍の場が増えてくるレンズです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Chinon MC Macro 50mmF1.7
撮影データ:1/125sec F2.8 ISO800
雪も無くなりましたので、玄関先に昨年植えた福寿草を出して、日の光に当てたところ見事に開花しました。寒いとつぼみのままでじっと耐えているのですが、春の雰囲気を感じているようです。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Komura 135mmF2.8

2017-11-17 07:10:35 | 国産レンズ
おそらく一番出回っていた望遠レンズで、M42はもとより色々なマウントで供給されていた、コムラーの名作レンズです。コーティング自体はほとんどなされていない感じですが、イメージサークルぎりぎりを狙った専用フードが斜光によるハレーションをカットしてくれる有能レンズです。

このレンズが販売されていた頃は、すでにオート絞りの機構が付いているものがほとんどでしたから、絞り羽根の数もシャッターの動きに合わせて高速化するために、少なくなっているのが普通でした。このために絞り込んでいくと、ボケの形状が五角形や六角形に変形してしまうという感じです。

絞り羽根の枚数を増やしてしまうと、あまり早い動きが出来なくなりますので、現代でも9枚くらいが関の山です。保管やメンテナンスをしっかりと行わないと、直ぐに絞りが粘ってしまいます。あえてオート絞りにせずに10枚以上の絞り羽根を使ってプリセット絞りのレンズを販売していたのがコムラーでした。

このため、ほぼ円形の形状を保ちながらするすると絞られていく様は圧巻で、簡単に丸ボケが出来ますから、当時はかなり重宝されたのではないかと考えています。しかし、世の中の流れはすでにオート絞りや開放測光に移っていて、明るいファインダーでピント合わせが楽に行えるカメラに移行していましたので、プリセット絞りは時代遅れになってしまいました。

現代はディジタル一眼レフ・カメラで、この様なプリセット式の絞り機構を持ったレンズでもAE絞り優先測光が行えるようになっています。すなわち被写界深度やボケの形状や柔らかさをファインダー像で確認しながらシャッター・ボタンを押すだけで、簡単に撮影が行えるようになっています。

即ち、現代になって見直されているレンズとも言えますから、ペンタックスSPのような絞込み測光のフィルムカメラではかなり苦労する露出設定も、ディジタル一眼レフ・カメラでは思いの外簡単に操作が行えるという事になります。探している方も多そうに思いますが、何しろプリセット絞りの機構が今では珍しいですから、あまり食指が伸びないといった所でしょうか。

広島のカメラ屋さんで購入して、その後色々なカメラ屋さんでジャンク品となったコムラー135mmF2.8を購入しながら、継ぎはぎをして3本のレンズから2本の完動レンズを作りました。ばらばらにするのが容易いレンズですが、レンズのコーティングがほとんど施されていませんので、逆光はご法度なレンズです。しかし順光ではびっくりするような緻密な画を見せてくれますので、良く持ち出す銘レンズとして使っています。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Komura 135mmF2.8
撮影データ:1/125sec F8 ISO200
秋は柿の実が撮影対象になりますが、柿の葉も色々な色のまだら模様で格好の被写体になります。うかうかしていると落葉してしまいますので、見つけたら撮影しておきます。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

Auto Yashinon DS-M 200mmF4

2017-10-08 18:51:18 | 国産レンズ
大阪のカメラ屋さんで偶然見つけたヤシノン・レンズで、毎度の200mmF4レンズですから値段もかなりお安く、喜んで購入してきたレンズです。この時代のヤシノン・レンズはY/Cマウントではなく、ごく一般的なM42プラクチカ・マウントを採用していました。国内外でも多くのメーカがM42マウントを採用していましたから、この様な取り合わせも成り立つわけです。

ヤシカといえば富岡光学な訳で、当時はヤシカのレンズのほとんどを富岡光学がOEM生産していました。後のジャパン・ツァイスのレンズは、ヤシカで生産していましたから、必然的に富岡光学のレンズという事になります。富岡光学の独特な写りは現代でも結構評判で、富岡銘のレンズを探される方も多いのですが、ヤシカのレンズは富岡光学な訳で、あまり苦労せずに探す事ができます。

それでも、あまり多量には生産されていなかった様で、今でもヤシカのレンズとカメラは希少品の部類に入ります。カメラ屋さんの中古品棚にあまり並んでいませんので、探すのは苦労しますが、メジャーな焦点距離のレンズは割合見つける事が出来ますので、一本くらいは持っておいても良いレンズとして探しています。

割と良く見つかるのが200mmF4のこのレンズで、どのメーカも大体この様な水道管の形状をしています。本格望遠レンズとしての需要にこたえて、かなり大量に販売されていた時期のレンズですから、現代になってみても中古価格は低いままで、リーズナブルに購入できる望遠レンズといった位置付けです。しかし、現代レンズと違って収差補正が施されていませんので、扱うときにはコツが要るといった感じです。

現代のレンズは分散レンズが仕組まれていて、にじみや色ずれ、そして収差フレアの無いはっきりとした結果を得る事ができます。購入するならば現代レンズとなる訳ですが、昔ながらの味わいを求めるときには、この様な200mmF4レンズを数種類購入しておいて、状況に応じて使い分けるといった所作が必要になってきます。

また、カラー撮影ではコントラストが下がってしまいますから、黒白フィルムに有色フィルタといった取り合わせで、コントラストを稼ぎながら撮影するといった方法も有効です。色々な方法がありますので、撮影しながら効果をつかんで覚えていくと、色々な撮影方法を実践できるようになりますので、これも勉強といった感があります。

台風一過の秋晴れになる予定でしたが、実際は曇り空。あまりコントラストも彩度も稼げない状況でしたから、思い切ってヤシノンレンズに色合いを任せる事にします。帰ってからは現像ソフトウエアで不足するコントラストを補正すれば、かなり満足できる画像に変わります。

そろそろ秋の雰囲気も濃くなって来ました。少しずつ色付いてきた景色をヤシノンレンズで切り取っていく。これもまた良いものです。


それでは先月中旬に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Auto Yashinon DS-M 200mmF4
撮影データ:1/125sec F5.6 ISO400
秋になると椿の実が赤く色付きます。椿自体は常緑樹ですが、秋にはこのようなお楽しみも有ります
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする