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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

XR Rikenon 50mmF2 L(Asahi Pentax ME)

2017-09-30 06:56:02 | 国産レンズ
ここの所、結構良い取り合わせとしてあちらこちらの撮影行に同行しているXRリケノン50mmF2です。高解像なレンズで、多少コントラストが付きすぎる感じもしていますが、硬調な写りが楽しめる、安価なレンズとは思えないような廉価版レンズです。

和製ズミクロンとも称されたレンズですが、ライカの写りとはどの様なものなのか、いまひとつ判らない感じですし、雑誌などでズミクロンの写りを見ていて、完璧ではないにせよすごい写りという感じです。個人的にはタクマーの描写がかなり好きな範疇に入りますので、比較するとすればXRリケノン50mmF2の方が好みであったりします。

良くL付きの新しいレンズとL無しの昔ながらのレンズが話題に上りますが、個人的感想ではどちらのレンズも構成は同じですから写りも同じと考えています。造りのほうを比べるとLなし品のほうが重厚感があって好きなのですが、同じ様なレンズにオートマミヤ/セコール50mmF2がありますので、Lなしの重厚感があるレンズを求めるときには、意識的にマミヤセコールのレンズを使うようにしています。

50mmF2の廉価版レンズは、各メーカが初心者用として売り出していましたので、今でもカメラをフィルムで始められた方に最適といった感じがしています。失敗しそうになっても、設定があまり十分に行われていなくても、露出さえあっていればそこそこ思い通りの画になるようにフォローしてくれるレンズですので、ある意味気を張らずに使っています。

写りはそれなりのような印象ですが、結構良く写ってくれます。どのような場面でもそつが無く、高解像に写し取ってくれますから、次回もまたこのレンズで写そうという気にさせてくれます。失敗の少ないレンズですから、気の張らないお散歩用スナップ撮影用として重宝します。

しかし、最短撮影距離が60cmと少し長めです。L無しの初期品が45cm位と15cm短い分、使い勝手が少し悪くなる感じは否めませんが、それでも結構近寄れる感じでドミプランと同じ様なスタンスで撮影したりしています。結果としてあまり気にはならないといった感じで、これよりも近接して撮影したいときには、接写リングかクローズアップ・レンズが愉しめると言った感じです。

あまり肩肘張らないで、今回のようなフィルムの粒度確認くらいの気持ちで秋の光景を探しに出てみる事も面白いのではないかと考えています。ポートラ400もISO感度が高い分撮影しやすいフィルムですし、シャッター・スピードも速くなりますから、手振れが判らないほどに低減されて、確認が行いやすくなります。120フィルムではかなり粒子が分からないほどの特性を示しましたが、35mmフィルムになった場合にどの位粒子が荒れてくるのか、興味がありました。

撮影・現像を行ってスキャニングしてみると、粒子の荒れはそう目立ちません。これは良いとほくそ笑んで、また帰りに一本買ってきそうな感じです。いざという時の50mmF2レンズで、XRリケノン50mmF2は、これからも良く使われるレンズとして地位を確立したといった感じです。

それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。


AsahiPentax ME XR Rikenon L 50mmF2
撮影データ:1/250sec F8 Kodak Portra400
ななかまどが紅葉してきました。高山の木の印象が強いですが、石川県内では公園や街路樹の木として植えられています、
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Zenzanon MC 150mmF3.5(Zenza Broniva EC)

2017-09-06 06:52:01 | 国産レンズ
奇しくもマルチコートとモノコートの2種類を所有する事になった、ゼンザノン150mmです。モノコート・バージョンはノリタ光学製、マルチコート・バージョンは富岡光学製と言われていますが、実際どちらのレンズもすごく良く写る銘レンズです。一番安価に手にすることが出来るレンズなのですが、撮影してみると手強さが感じられる、切れ味の鋭いレンズです。

F3.5のレンズと言うと、35mm判用レンズでは一般的な普及レンズで、被写界深度もある程度確保できて解像感の良いレンズです。一番手っ取り早くて、そこそこ写るキット・レンズの扱いなのですが、中判カメラ用のレンズとなると事情が違ってきます。何しろフィルムの面積で4倍はありますので、ボケの具合も縦横2倍になります。つまり、2段ほど絞りを開けた状態になる訳です。

F3.5のレンズなのだけれど、中判の雰囲気ではおおよそF1.8のレンズになってしまう訳で、35mm判用レンズにすれば、85mmF1.8のタクマーと同じようになります。まさに薄い被写界深度と大きなボケ量を味わえる、中望遠大口径レンズと同じ扱いになってしまいますから、撮影自体もかなり真剣になります。

絞り込んで行っても、F22ではF9程とボケが固くなることがありません。中判フィルムでは狙いたくなるのが微粒子フィルムですから、必然的に夏の光量が充分に確保できている状態で、ISO100のポジフィルムを使う事になります。このような感じではシャッター・スピードを確保するために絞りはF11位が関の山な感じです。

丁度、良く行くカメラ屋さんから期限の大分過ぎたプロビア100も戴いて来ましたので、冷蔵庫に保管されていたフィルムの写りがどの位なのか、確かめるためにも撮影を行ってみる事にしました。何しろプロの方がフィルムを冷蔵庫で保管している事は、色々な場面で聞いていましたし、実際にどれ程長期間保管が出来るのか、興味はありました。

今までは撮影をしたいと思ったら、1週間ほど前にフィルムを買ってきて、撮影が終われば即現像と言うパターンでしたから、なかなか手に入らないフィルム以外は長期間保存と言う事を考えていなかった訳です。この為冷蔵庫保管は全く行っていない訳で、今回戴いたフィルムは冷蔵庫の中にしまいこんで保管してあります。

お盆を少し過ぎると、日中は汗だくになる感じですが朝晩は涼しく、早い時間に撮影行に出かけます。木の実や桜の葉も少しずつ色付いてきていますから、今回の撮影行は初秋を見つけて歩き回ることとしました。すでに夏の花は終わってきていますので、これからは秋の色、少しずつ変わる色合いを見つけながら歩き回るのも楽しいものです。

歩きやすくなって小一時間、今回は6×4.5判のサイズで撮影しましたから、16枚の撮影コマでしたが家の近くで使い切ってしまいました。この様な時にフィルムバックを変えるだけでサイズが変わるゼンザブロニカECも結構便利に使えます。返ってきてからはカメラ屋さんに現像を依頼して3日間、出来上がりを見て安心という具合です。

思いの外それなりに撮影できる。さすがはプロの方のフィルム保管です。これからは冷蔵庫保管も一手と考えましたが、やはり新しいフィルムを買ってきて、直ぐに使って現像と云うパターンが一番精神衛生上も良さそうです。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Zenzanon MC 150mmF3.5
撮影データ:1/250sec F11 Fujichrome Provia 100F
春に花を愉しんだこぶしの実が、大きくなって色付いてきました。これから落葉する前に赤色の実が愉しませてくれます。
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XR Rikenon 50mmF2(Asahi Pentax ME)

2017-08-31 06:52:36 | 国産レンズ
前回はペンタックスMEの試し撮りで、黒白フィルムを用いて撮影しましたが、結果として十分に切れのある画像が得られる事が確認できて、流石は和製ズミクロンの名前で呼ばれるレンズと感じました。しかし、黒白フィルムでは多少物足りないと感じている事もあり、今回は高精細なカラー・フィルムであるコダックさんのエクター100で挑戦しています。

今回の撮影行では、鳴き砂の浜である能登半島の琴ヶ浜に行きましたので、付近の柱状節理や海岸の岩場など、細かな描写が出来るフィルムが重宝します。しかしISO感度が100と低いエクターなのですが、その分の隙間埋めを絞り開放から解像感が出ているXRリケノン50mmF2で補おうという魂胆です。

重宝する標準レンズであるXRリケノン50mmF2ですが、フィルムで撮影するとフルサイズで、見たままそのままの画角で記録されますから、殊更便利に使う事ができます。何しろ歩きながら風景を見ていて、印象に残るような情景があると、そのまま見ているところを切り取る事ができるわけです。人間の視野角に近いレンズですから、この様な芸当が出来ますのでスナップ撮影用としては好適となります。

所有するXRリケノン50mmF2はLタイプで、新しいタイプになります。本当は昔ながらの重たいほうのレンズが欲しかったのですが、和製ズミクロンの名前が知れ渡ってしまってからでは、なかなか手にする事ができません。今回の中古品入手も諦めていたところで、近くのカメラ屋さんで偶然見つけて即購入してきたものです。

買ってきてから外観をよく見るとマミヤセコール50mmF2とそっくりさんの形をしており、レンズ構成も反射の度合いを確認する限りは、ほぼ同じと判断できます。暖色系の色合いを良く表現してくれるレンズですので、このレンズも富岡光学製とひそかに確信しています。マミヤさんやリコーさんにも富岡光学製のOEMレンズが供給されていましたので、やはりそうかといった感じです。

XRリケノンはKマウント初期のレンズなのですが、ペンタックスMEを購入した事でフィルムカメラでも使う事ができるようになったという感じです。ディジタルカメラのK-5でも使う事ができるのですが、やはりその時代のフィルムカメラの方がAE機構の操作感が相当良くなります。

ストレスフリーでどんどん撮影が出来ますので、構図と絞り込み量を決めれば、後はシャッター押すだけの手軽さも病みつきになります。旭光学工業時代のある意味カメラらしい出で立ちと、質実剛健な動作のおかげで撮影に満足できるといった感じになります。おまけにペンタックスさんのオリジナリティである小型化にも成功したカメラですから、カメラの存在をあまり気にせずに撮影が行えます。

今回は琴が浜の帰り道に、あぎなしの生える昔ながらの田んぼのあぜ道を通っていきます。あぎなしの白い花は結構小さいので、葉の色と合わせて濃厚な発色となる高精細なカラー・ネガフィルムで撮影します。フィルムならではの、帰ってからのお楽しみな訳で、期待しながら現像に出して今年の夏の一日はくれて行きました。

それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。


AsahiPentax ME XR Rikenon L 50mmF2
撮影データ:1/125sec F5.6 Kodak Ektar100
今年も撮影できたあぎなしの花。これは雄花ですが、小さい花ですので見つけるのに苦労します。
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XR Rikenon 50mmF2 L(Asahi Pentax ME)

2017-08-27 06:50:03 | 国産レンズ
ペンタックスMEを中古品で購入したのも、このレンズをフィルムで試したいという気持ちからで、和製ズミクロンの別称を持っているこのレンズは、ぜひともフィルムで描写を味わいたいという気にさせてくれます。今はディジタル一眼レフ・カメラに取り付けて撮影する事が主体になる時代ですが、元来フィルム時代に作られた普及用カメラセットのレンズですから、フィルムの方が味わい深く撮影できます。

とにかく切れが良くて、質感描写にも優れている事は、ディジタル一眼レフ・カメラのK-5に取り付けて撮影したときに判りました。流石和製ズミクロンと称されるだけのことはありますし、細かな部分までよく描写してくれます。同じ様なレンズがM42のオート・マミヤセコール50mmF2にあって、格好も構成もほぼ同じ感じです。

リコーさんもマミヤさんも、交換レンズは他社OEM品が多く、ご多分にもれずリケノンも、そしてマミヤセコールも富岡光学のOEMレンズと考えると、何らか高級感があってよい感じです、写りの癖も富岡光学らしいところがあり、M42マウントでディジタル撮影を行うときにはマミヤセコール、フィルムで撮影するときにはXRリケノンと考えると良い感じです。

和製ズミクロンと言う事で、ズミクロン50mmF2のレンズを考えると、やはり写すのはモノクロフィルムな訳で、レンズの特徴を味わうためには必要な事と考えています。黒白フィルムも代表格のネオパンアクロス100がありますが、ここはひとつヨーロッパのフィルムをチョイスするのも悪くはありません。当日の天候を考えながらローライのスーパーパンに期待を込める事としました。

ライツはモノクロ、その様な印象がありますが、今回のXRリケノンでもモノトーンの伸びに期待したいところです。フィルムのラチチュードを持ってしてもなかなか再現できないトーン変化と深みがありますので、XRリケノンの持っているコントラストの特性とどのようにマッチングが取られるか、興味のあるところでもありました。ズミクロンならフィルム、それもモノトーンでという事は良く耳にしますので、やってみたいという感じです。

台風襲来前日のころころ変わる天候でしたが、何とか撮影を行って、帰って来たら即自家現像を行います。上手くトーンは出せるだろうかと半信半疑でしたが、ネガフィルムを見る限りは中間調も良く出ていて、流石に白めの花は少し白とび気味になってしまいましたが、これはスーパーパンの硬調な写りと撮影時のマイナス補正が必要と感じさせられました。

それでも、少し眠ための描写になる日陰の被写体は、トーンの幅が広がったような印象で柔らかく、きっちりと描写してくれるところは流石和製ズミクロンと言われるだけのことはあります。色々と勉強させられる撮影行でしたが、今回の撮影行の結果を基にしてさらに満足できる撮影を行いたいという気にさせてくれる印象でした。

フィルムの方が印象的な描写を見せてくれるXRリケノン50mmF2ですが、しばらくはこの描写にはまりそうな感じです。良い相棒となるカメラを見つけて、視野がまた広がった、その様な感じです。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


AsahiPentax ME XR Rikenon L 50mmF2
撮影データ:1/250sec F11 Rollei SuperPan200
しゃらの花も終わって、今は大きな実が付いています。葉にあたる光と影の雰囲気がとても良くて、満足しています。
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Auto Mamiya/Sekor 50mmF2

2017-08-19 06:39:52 | 国産レンズ
F2レンズで撮影していましたので、最後は和製ズミクロンのXRリケノンと考えていましたが、このレンズもしっかりと同じ雰囲気のレンズですので、締めくくりはマミヤセコールという事にしました。今では中判カメラのマミヤさんですが、昔は35mm判カメラも生産していました。M42マウントや独自のバヨネット・マウントにころころと変わりましたので、使う側も大変なカメラでした。

その中でリケノンとマミヤセコールのレンズには、一つの共通点があったりします。それはレンズをOEM供給してもらっていたという事で、2つのレンズを比べると形やコーティング色がほとんど同じです。写した感触もほとんど同じで、しっかりと解像感のある精緻な描写を行います。ボケの変形具合もほとんど同じ様な感じで、軽くぐるぐるボケが出たり、立体感を強調するようなボケ具合になったりしています。

言ってみれば同じものと考えて撮影するようにしています。XRリケノンはKマウントですから、フィルムカメラのペンタックスSPやフジカST-605には付きませんが、マミヤセコールであればディジタルもフィルムも楽しめますので、和製ズミクロンの雰囲気をフィルムで味わいたいときにはマミヤセコールを持ち出してくるといった具合です。

フィルムカメラの*istを、中古品で買ってくれば話も早いのですが、あまりカメラの数ばかり増やしても面白くないので、手になじんだカメラを残すようにしています。コンパクトなフィルムカメラも、ハーフサイズのペンもといった感じで、カメラの数が増えて来ましたので、あまり増やしたくないというのが本音です。

マミヤセコールの写りは真面目そのもので、コントラストも少し高めでくっきりと写ります。タクマーの写りとは正反対の感じで硬く写りますので、流石は報道関係で名を馳せたマミヤさんという感じです。少しごつい感じで写るのですが、反面その力強さが欲しいときもあり、夏の暑さや冬の寒さ、そして暗い場面など、力強さが欲しいような時に用いるようにしています。

それでも、コーティングは一昔前の金色コーティングですから、逆光自体には弱いといった感じです。このため深めのフードを利用して、なるべく順光重視で撮影を行うようにしています。コーティングの配慮を行えば、至極普通に高解像度で写せますから、あまり無理をせずに写す事を主眼におきます。

背景ボケは、レンズの曲率など多少無理をしている感じで、ボケの流れ変形でぐるぐるボケが少し判る程度に出てきます。また、口径食もかなり出てきますから、背景のボケ具合をファインダー像でよく確認して、気にならないような背景を選びます。梅雨明けをしたのか判らない様な本年ですが、暑い夏らしくなりましたので、撮影行に出かけます。

やはりF2レンズは撮影が行いやすくて、絞り開放でもきれいに写せますので便利です。汗だくになりながら休みのひと時が過ぎていきました。

それでは、先月末に撮影した写真から掲載します。


PENTAX K-5 Auto Mamiya/sekor 50mmF2
撮影データ:1/800sec F2 ISO100
暑い夏になって、のうぜんかずらが花を開き始めました。これから秋にかけて次々に花を咲かせます。
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