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あるいて・みつける

歩く速さで見つけたものを、記録に残していきます。ゆっくりと歩けば、いろいろなものが見えてきます。

三脚付けて再挑戦

2017-01-17 19:50:50 | 中判カメラ
久しぶりにゼンザノン150mmF3.5を付けて撮影したのですが、手持ち撮影では室内の花を撮影するのも難しくて、案の定手振れを量産してしまいました。冬の時期になると、晴れていても光量が不足していますので、シャッター・スピードが思うように稼げず、手振れを量産してしまうことになります。

望遠系のレンズでは、被写界深度が思った以上に浅くなりますので、体の前後振れもありますから、シャッター・スピードが稼げる場所でも微妙なピンボケを量産してしまうことになります。これを避けるために、中景から遠景の被写体を選んで撮影することが対処の一つですが、今度は至る所にピントが合ってしまって、コンパクト・ディジタルカメラの画像と同じ雰囲気になってしまいます。

中判カメラの良いところは、被写体が周りの景色から浮き上がって、立体的に見えることであると思っています。35mm判フルサイズのカメラでもなかなか出来ない芸当で、この特徴があるために一度中判の雰囲気を体験すると、その雰囲気から抜け出すことが出来ないという事になります。そして、被写界深度の深さに合わせてカメラを選ぶようになってきます。

中判カメラはファインダー画像の大きさも35mm判カメラの4倍は有りますから、一般的なウエストレベル・ファインダーでは、プリズムガラスを通さない素通しの画像を見ることになります。この画像は明るくて、はっきりと写ってくれますので、画像の細部までしっかりと確認することが出来ます。ファインダー像が鮮明である分、撮影後に微ぶれや微妙なピント外しがあるとがっかりな訳で、やはりしっかりとカメラを固定して撮影するようになります。

このため、手持ち撮影を行っているようで、しっかりと木の杭や柵の天辺等にカメラを吸えて撮影した写真は、細かな部分までよく解像していて満足できる訳です。無理に手持ちでカメラを押さえつけて撮影したつもりでも、微妙なぶれやピント外しに悩まされることになります。やはり三脚の出番ということで、持ち出してきました。

35mm判カメラ用の三脚では、中判カメラ自体が重いために、どうしても撮影時のシャッター・ショックでカメラが振動してしまい、結果としてぶれてしまいますし、手でシャッターを切ると更にぶれてしまいます。この様な時に昔ながらのケーブルレリーズは重宝ですが、いざ探すと捨ててしまって、もう無いという事にもなります。カメラ屋さんの中古品を慌てて探す訳で、以前買い直した記憶があります。

お正月の撮影でカラー・フィルムを使ってしまいましたから、今回は黒白フィルムのネオパン・アクロスで挑戦します。三脚を使うことでセッティング時のぶれも軽減されますから、ファインダー像も安定して、良い写真が撮影できそうな気がします。

現像が上がったら早速確認。やはりぶれの無い画像は見ていて安心できます。三脚担いで撮影行は結構しんどい感じですが、これからは持っていこうと考えています。
それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Zenzanon 150mmF3.5
撮影データ:1/60sec F5.6 Neopan Acros100
つわぶきの花が終わって少し寂しくなりました。三脚を使うとこの様な暗い場所でもぶれ無しに写せます。
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Zenzanon 150mmF3.5(Zenza Bronica EC)

2017-01-13 19:10:00 | 中判カメラ
久しぶりのゼンザノンで、あまり出番の無いレンズかも知れません。ブロニカECに装着すると35mm判換算で約80mm位の画角になり、ポートレイト撮影を無難にこなします。また、ボケ量はF2位のレンズと同じくらいになりますので、大きなボケ量を得たいときにはこのレンズが有利です。

大きくて重たいレンズですが、ブロニカECのほうが重たいので釣り合いが取れて写し易くなります。やはり、これくらいの重さになると三脚の上に乗せて撮影したほうが安定しますし、細かなブレが無くなって鮮明な画像となりますからお勧めです。手持ち撮影を行うときには75mm標準レンズが扱いやすく、150mmレンズの出番がどうしても少なくなります。

中判サイズのフィルム用レンズを扱うときに気をつけることは、ボケ量が大きくなるということで、このことは反面被写界深度が極端に浅くなることを意味しています。何しろ画角は変化しても被写界深度は150mmレンズそのままですから、上手くピントを合わせないとピンボケ写真を量産してしまいます。

加えて絞り込んでも被写界深度が余り深くならないのが中判カメラの特徴で、その分被写体を浮き上がらせるようなことも容易に出来るのですが、ピントを合わせる事にかなりの時間を費やしてしまいます。35mm判フィルムでは少な目のコマ数となる12枚撮りフィルムですが、中判カメラでは十分すぎるほどのコマ数で、これ以上撮影しても疲れてきますから、休憩を取りながら撮影していきます。

ゼンザノン150mmF3.5は、中古品の中でも一番安いレンズです。このため、写りも悪い様に感じますが、実際に撮影してみた感じではそれほど悪いとは感じません。むしろしっかりと三脚に固定してレリーズを使って撮影した写真は、見違えるほどに鮮明で、満足できる仕上がりになります。モノコートのノリタ光学製前期型と、マルチコートの富岡光学製後期型があるようですが、どちらも大体同じ中古価格です。

どちらかというと少しコントラストが低めになって、柔らかな雰囲気が演出できるモノコートの前期品を購入して使っていますが、自身の手持ち撮影スタイルからすると余り合っていないレンズという事になり、出番が少なくなってしまう事になってしまっています。しかし年に数回は三脚を使って撮影したくなる感じで、良く晴れた日や光量も十分確保できる日に持ち出したりしています。

しっかりと手ぶれ対策を行って、かつ体の前後振れを抑えて撮影すれば、見違えるような結果を得ることが出来ますので、面倒くさがらずに三脚を使って撮影します。また、深く絞り込んでも被写界深度が余り深くならず、ボケも余り硬くなりませんから、積極的に深く絞り込んで明るい場所の撮影を重視するように撮影しています。

イージーに撮影できない気難し屋のレンズですが、成功したときの嬉しさは格別で、また挑戦しようという気にさせてくれます。

それでは、今月初めに撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Zenzanon 150mmF3.5
撮影データ:1/250sec F8 Fujicolor PRO400H
さざんかの花が盛りを迎えています。浮き上がるような立体表現は中判レンズの得意とするところですが、被写界深度が浅くなりますので体の振れを止めるのに一苦労です。
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中判フィルムのアドバンテージ

2016-09-07 17:30:50 | 中判カメラ
カメラ屋さんに行っても、年々少なくなるのがフィルムの置き場所で、35mmフィルムはまだ少しは居場所が提供されていますが、中判フィルムとなるとほとんど置いていないお店も多く、年々寂しくなるばかりの雰囲気に危機感を覚えたりします。昔はプロの方御用達の中判フィルムですが、今では中判ディジタルカメラがありますので、フィルムの存在感がさらに薄れているような感じです。

それでもディジタルは6×4.5判が主流で、6×6判ディジタルカメラはあまり目にすることがありません。このため広々とした6×6判サイズでの撮影はフィルムが多そうで、撮影後は縦位置横位置自由自在のトリミングが行えるメリットを活かした、スクウェア・フォーマット撮影も悪くはありません。そもそも6×6判フィルム・カメラでは、カメラを横に向けて撮影しても、結果は同じ真四角サイズですから、縦位置と横位置の区別がありません。

何しろ35mmフィルムの4倍強の広い面積がありますから、ごく普通にスキャニングしてもフィルム粒子が見えてきません。粒子荒れによる力強さがなかなか出せないのも中判フィルムの特徴ですが、粒子荒れを出した画像が欲しい時には35mmフィルムがありますので、無理に中判フィルムを使う必要もありません。中判フィルムは細かでしなやかな描写が特徴で、スキャニングも解像度を下げ気味にして行うと、雰囲気満点の画像になります。

中古カメラも意外と安く手に入るのも中判カメラのよいところで、システム・カメラを選ばなければ、二眼レフ・カメラの写りの確かなものが手に入ります。今の主流となったズーム・レンズではありませんが、被写体と背景をしっかり選べば満足できる絵を簡単に手にすることができますので、しっかりと足で稼ぐ人には向いているといえます。簡単に持ち歩けて超高画質なわけで、満足感も高くなります。

システム・カメラであっても、あまり交換レンズに目が向かなくなるのも、中判カメラの特徴ではないかと思っています。35mmフィルムの4倍強の面積がある中判フィルムですから、ボケの大きさも面積的に縦横2倍になりますし、ボケの柔らかさも段違いに柔らかくなります。反面被写界震度がぐっと浅くなりますので、絞り込んで撮影することが必要になります。絞り込んでもボケがあまり硬くはなりませんので、安心して絞り込めます。

拡大トリミングも、縦横自在トリミングも好きなようにできますから、6×6判は便利です。何しろカメラを縦位置に構えることは、カメラの大きさと重量、そして左右逆像のファインダーを見て構図を決定することですから、すごく難しい作業であまりお勧めはできませんし、それだったら大きなファインダー・スクリーンに鉛筆でトリミング・マークを入れておけば、それで十分活用できますし、トリミングする時の縦横比を覚えてしまえば構図の設定も楽になります。

12枚撮りの撮影枚数は少なく感じるかもしれませんが、撮影してみるとちょうど使い切れる程々の枚数という感じです。24枚や36枚撮りのフィルムでは、余りコマを使おうとカメラの中にフィルムが入れっ放しになることがよく起こりますが、中判フィルムではそれが起こりません。また、スキャニングの時にもそれほど時間を要しませんので、また撮影しようという気にさせてくれます。

今までは難しそうな中判カメラも、使ってみれば良い所だらけで、現像を行ってくれるカメラ屋さんを見つけさえすれば、十分楽しむことができます。

それでは、この夏に撮影した写真から掲載します。


Yashica-D Yashikor 80mmF3.5
撮影データ:1/250sec F8 Fujichrome Provia100F
夏になると近くの撮影行でも汗びっしょりです。公園の水で顔を洗って水を一飲みで生き返ります。
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Yashoca-D(Yashikor 80mmF3.5)

2016-08-30 06:29:23 | 中判カメラ
往年のヤシカと呼びたいところですが、それほど古いカメラではありませんし、古さから云えばペンタックスSPがもっと古い訳で、中古品で手に入れても不思議と古さを感じないカメラです。流石にセルフ・コッキング機構はなくて、フィルム巻上げとシャッターチャージは別なのですが、二重露光などの面白さを味わうにはうってつけのカメラです。

中判のレンズ交換式システム・カメラは、それこそ大きくて重たくて写真館で使うカメラという風に考えていました。実際に使うと三脚は必須ですから、それほどユニバーサルに活躍できる訳ではありません。その様な時代には、やはり庶民目線のカメラがあるわけで、スプリングカメラや二眼レフ・カメラが有った訳です。軽くて、旅行にも持っていけて、そして何よりも手持ちで撮影できますので、現役で手軽に中判となればこのカメラになります。

昔はカメラの裏蓋に付いている赤窓と呼ばれる枚数表示窓を見て、巻上げと確認を行っていたのですが、フィルムが感光してしまう事があって、巻き上げの半自動化が行われるようになりました。フィルムの黒紙部分をスプールに引っ掛けて、スタート・マークを合わせ、後はカウンターが1枚目を指して止まるまで、巻き上げノブを回すというセミ・オートマットの機構が付いたのも早かったように感じています。

ヤシカDもこのセミ・オートマット機構を搭載していますので、フィルム巻上げに関する手間が掛かりません。撮影したらフィルムを巻き上げるという、至ってシンプルな約束を守っていくことで、簡単に撮影が行えます。現代のディジタルカメラでは、シャッターを押すと直ぐに次の撮影スタンバイ状態になりますから、結構難儀な作業ですが一度覚えてしまえば、楽に撮影が行えるようになります。

レンズが交換できない分、色々な撮影が行えるようになっているヤシカDですが、ことさら風景写真では抜群の描写をします。明るい屋外で手持ちで撮影しても、建物の中で手持ちで撮影しても、レンズ・シャッターの静粛性は抜群で、ショック自体感じませんので慎重にカメラを構え、そっとシャッターを切ることでぶれの無い画像を手に入れることが出来ます。

問題は1/500秒までしかシャッター・スピードがないことで、あまり明るい晴れた屋外では低感度フィルムしか選択肢が無いことが辛いところです。NDフィルターも有ったそうなのですが、現在手に入れるのが至難の業で、海岸や山の上はブロニカに任せるのも一つの手段と考えています。山の上は、ヤシカDの携行性が良いために、いずれフードの前に被せて使うフィルターを自作しようと考えています。

そんなこんなで、お盆の終わりは県内の景勝地にミニ旅行。風景であればヤシカDが抜群のパフォーマンスを見せてくれます。あっという間に12枚のフィルムを使い切ってしまい、残りはスマートフォンのディジタルカメラで、楽しい旅の思い出はこの様に綴られて行きます。

それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。


Yashica-D Yashikor 80mmF3.5
撮影データ:1/250sec F8 Fujicolor PRO160NS
小松市に十二滝という涼しそうな場所があるということで、尋ねて見ました。暑い日中ですが涼しい風が吹いていて別世界です。
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Zenza Bronica EC(Nikkor-P・C 75mmF2.8)

2016-08-28 08:17:26 | 中判カメラ
お盆休みは中判カメラということで、重たいカメラを持ち歩いて撮影を行ってきました。重たいとは言ってもD200とニッコールHオート300mmF4.5の取り合わせのほうが重たい訳で、軽い標準レンズを装着したゼンザブロニカECのほうが重量バランスがとれて、撮影が行いやすい感じです。

とはいえ、35mmフィルムの実質4倍強の面積があるブローニー・フィルムを用いますので、シャッター幕やミラーの面積が大きく、そして重い訳でシャッターを切ると体で感じるような豪快なショックがあります。これらの中判カメラは、レンズ・シャッター以外のものは三脚が必須で手持ち撮影はあまり行わないのが無難であるといえます。

シャッターを切ると、さすがにフル・メカニカルのゼンザブロニカSシリーズのガシャーンという豪快さはありませんが、バシャコンと少しおとなし目の感じになります。上下に二分割して開閉するミラーのおかげで、シャッター・ショックの方向が相殺され、ショックが少なくなっています。おまけに電子シャッターですから、シャッター・スピードも経年変化で狂うという心配も無く、電池さえ持てば充分に機能する優れものカメラです。

電池が4SR44と、割と高めですが現代でも存在する電池ですから、一度装着すれば数年はつかえる持ちの良さも有り難い所です。インジゲータがあまり光らなくなったらお取替えなのですが、2年を経過した現在でも減っている様子は見られませんので、相当に長持ちするといった感じです。電池をつけないとバルブ以外のシャッター動作が出来ませんので、無くなった時用に予備電池を持っています。

標準レンズとして供給されていたニッコールP・C75mmF2.8は、隠れた銘レンズです。標準のキット・レンズという位置付けと、このレンズだけでほとんどの撮影が行える便利さも加わって、ブロニカが修理不能になって余剰で出てくるのがこのレンズです。中古価格も可哀想な位安いのですが、かびなければほとんど稼動部分が無いレンズは長持ちします。実際レンズに付いているのは絞り機構のみで頻繁に動かしませんから、長持ちするという訳です。

写りも良いニッコールですから、失敗写真も少なくて、おまけに最新のコーティングが施されているCタイプですから、逆光にも強くて昔カメラと思えないような描写をします。何を撮影しても無難にこなしますから、撮影する被写体を選ばず手軽に使用できます。しかし、現代の分散レンズや非球面レンズは用いられていないと思われますので、フード装着は必須です。

何しろカメラ自体が希少品のゼンザブロニカですから、大切に取り扱っています。本来であればプロテクト・フィルタも付けないのですが、近接撮影や藪の中での撮影も行いますので、前玉傷を恐れて装着しているのが現状です。傷を付けたら交換できない恐怖感がありますので、保険のために装着している感じです。

お盆の旅行はブロニカ持って、車移動ですから重たいカメラでも平気です。細かな部分まできっちりと描写してくれるブロニカは、頼もしい相棒です。

それでは、今月中旬に撮影した写真から掲載します。


Zenza Bronica EC Nikkor-P・C 75mmF2.8
撮影データ:1/250sec F8 Kodak Ektar100
今ではあまり目にする機会がなくなったがまの穂です。結構大きめの花穂で遠いところからも良く目に付きます。
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