洗車をすると雨。セオリーなので、仕方ありません。電車で通勤。
電車の中ではヒマなので、今日はFITさんのブログネタから妄想を膨らましてみました。 長いので、ヒマな人だけ読んでくださいな。
<テーマ>機械設計者として考えた時、スチールフレームの材料として、本当にクロムモリブデン鋼が最適なのか?
インターネットでは、「クロモリ=クロームモリブデン鋼は、ねばりがあり、高い機械的郷強度を有し、溶接性もある為、自転車のフレームにとして最適な材料」とあります。
…本当に? 鉄は、今も進化を続ける材料の一つなのですよ。
クロームモリブデン鋼(以下、SCM材)は、我々自動車の部品でも、熱処理をすることで、高い引っ張り強度(1MPa級)と、耐摩耗性、耐衝撃性(ねばり)が得られるので、その特性が必要な場合のみ、部分的に使う材料です。
材料のコストは高めなので、必要なときにしか使いませんし、熱処理後の表面高度が高いので、耐摩耗性がある反面、機械加工も困難です。
SCM材は、含有炭素量にもよりますが、総じて、熱処理後の素材自体は、確かに優秀だと思います。
これに対抗する材料は、超高張力鋼板、いわゆるハイテンなんかどうでしょうか。
数年前から、ハイテンも1MPa級(1180MPa)のものが出てますし、なんと言っても、ハイテンはプレスができます。
つまり、ハイテンにハイドロフォーミングを行い、更にレーザー溶接で、例えば高炭素鋼のラグと組み合わせれば、理屈の上では、「更に職人の技に頼ることなく、カーボンバイクの形状性能を持ち、スチールの乗り味を付加したフレーム」が出来上がります。
このフレームのネックはなんでしょうか? やはり、開発する上での「型費」だと思います。(ハイドロフォーミング、レーザー溶接の設備費もか…)
今のフレーム開発が、テストライダーからのフィードバックに頼っている以上、トライ&エラーで開発を進めるしかありません。
カーボンの場合は、ある程度剛性バランスをいじれるので、きっと開発はやりやすいのでしょう(推定)。アルミフレームでは、逆に肉厚ぐらいしか、パラメータがないので、開き直れます。
しかし、ハイドロフォーミングなどのプレスでは、肉厚や形状、その材料(炭素量ですら)を変えるだけで、型の変更が生じる場合があります。
このフレームを月に5万本出荷するなら、この開発は行われるでしょうが、ロードバイクのフレームですから…。(月に100本レベル?)
つまり妄想の中で出した結論は、「多分、クロモリよりもスゴイ鉄フレームは作れる。だけど開発費をペイできないので、商売として成立しない」です。
エンジニアとしては、やってみたい開発ですが、商売人としては手をつけてはいけない分野なのでしょうね。
こんな事を考えながら、家に帰り、自転車カタログを眺めていると、「スカピン」のスチールフレーム(最新型。STYLEなんかいいですね)が欲しくなってきますね。
以上、今日は妄想の一日。
今日はここまで。
電車の中ではヒマなので、今日はFITさんのブログネタから妄想を膨らましてみました。 長いので、ヒマな人だけ読んでくださいな。
<テーマ>機械設計者として考えた時、スチールフレームの材料として、本当にクロムモリブデン鋼が最適なのか?
インターネットでは、「クロモリ=クロームモリブデン鋼は、ねばりがあり、高い機械的郷強度を有し、溶接性もある為、自転車のフレームにとして最適な材料」とあります。
…本当に? 鉄は、今も進化を続ける材料の一つなのですよ。
クロームモリブデン鋼(以下、SCM材)は、我々自動車の部品でも、熱処理をすることで、高い引っ張り強度(1MPa級)と、耐摩耗性、耐衝撃性(ねばり)が得られるので、その特性が必要な場合のみ、部分的に使う材料です。
材料のコストは高めなので、必要なときにしか使いませんし、熱処理後の表面高度が高いので、耐摩耗性がある反面、機械加工も困難です。
SCM材は、含有炭素量にもよりますが、総じて、熱処理後の素材自体は、確かに優秀だと思います。
これに対抗する材料は、超高張力鋼板、いわゆるハイテンなんかどうでしょうか。
数年前から、ハイテンも1MPa級(1180MPa)のものが出てますし、なんと言っても、ハイテンはプレスができます。
つまり、ハイテンにハイドロフォーミングを行い、更にレーザー溶接で、例えば高炭素鋼のラグと組み合わせれば、理屈の上では、「更に職人の技に頼ることなく、カーボンバイクの形状性能を持ち、スチールの乗り味を付加したフレーム」が出来上がります。
このフレームのネックはなんでしょうか? やはり、開発する上での「型費」だと思います。(ハイドロフォーミング、レーザー溶接の設備費もか…)
今のフレーム開発が、テストライダーからのフィードバックに頼っている以上、トライ&エラーで開発を進めるしかありません。
カーボンの場合は、ある程度剛性バランスをいじれるので、きっと開発はやりやすいのでしょう(推定)。アルミフレームでは、逆に肉厚ぐらいしか、パラメータがないので、開き直れます。
しかし、ハイドロフォーミングなどのプレスでは、肉厚や形状、その材料(炭素量ですら)を変えるだけで、型の変更が生じる場合があります。
このフレームを月に5万本出荷するなら、この開発は行われるでしょうが、ロードバイクのフレームですから…。(月に100本レベル?)
つまり妄想の中で出した結論は、「多分、クロモリよりもスゴイ鉄フレームは作れる。だけど開発費をペイできないので、商売として成立しない」です。
エンジニアとしては、やってみたい開発ですが、商売人としては手をつけてはいけない分野なのでしょうね。
こんな事を考えながら、家に帰り、自転車カタログを眺めていると、「スカピン」のスチールフレーム(最新型。STYLEなんかいいですね)が欲しくなってきますね。
以上、今日は妄想の一日。
今日はここまで。
・ハイテンが1MPa? G(ギガ)とM(メガ)取り違え?
このトライボケミカル反応にもノーベル物理学賞で有名になったグラフェン構造になるようになる機構らしいが応用化の速度にはインパクトがある。
私みたいな素人でも、意外と乗り味の違いって分かるものですよ。
昔、友人の鉄フレームを貸してもらった時は、「なんじゃこの進まないフレームは!」と思いましたが、今となっては、ペダリングが下手糞だけなだったのかも。
なので、いつか鉄フレームとは、じっくり付き合ってみたいと思っていますけどね。
Fitさんへ
「鉄フレーム=チューブを繋ぐ」との思想が、美しい鉄フレームを作り出す一方で、鉄の可能性を狭めているのかも。
バテットより攻められる「鉄モノコックフレーム(縦に割ったフレームを溶接接合する)」なんてあってもいいかと思うのですけどね。
UCIが最低重量(6.8kg)を変えない限りは、鉄でも6.8kgにできるのかも。
まぁ、重量だ、工法がだのじゃない所が、難しいのだとも思いますが…。
実はMBK取り扱いのサイクルラインズの社長さんとお話をしていてパイプの素材話になりまして、細かい事は割愛しますが、
自転車の鉄パイプは①溶接(ロウ付け)がポイントになってる
②バテットの方法で重量と強度が変わると言う事でした。
車体(ホーク除く)のパイプ8本は本来ならすべて同じではなく、硬くしたい所はA社の何がし、しなりを入れたいところはB社のなんちゃら、という感じで変えて組むのがベストだそうです。
試乗会など機会があれば開催し、その時に幸壬(こうじん)社長と話をすると面白いですよ。
すいません、長くなりました。
私は自分の懐事情から、アルミ+カーボンバックというフレームを選択しましたが、将来的には色んなフレームのバイクに跨ってみたいですね~。
乗り味が全然違うんですよね??
今は何乗っても分からないと思いますけど(^_^;)