MARU にひかれて ~ ある Violin 弾きの雑感

“まる” は、思い出をたくさん残してくれた駄犬の名です。

ラズモフスキィ 第3番 ① やさしいのに合わない…

2009-05-26 00:00:13 | 私の室内楽仲間たち

05/26 私の音楽仲間 (63) ~ ラズモフスキィ 第3番 ①

          『やさしいのに合わない…



          私の室内楽仲間たち (43)




         これまでの 『私の室内楽仲間たち』




 ハイドンの2つの四重奏曲、Op.33-6、Op.50-1 をこなし、楽しい
お茶の休憩も終わりました。 さて、控えるは大曲、Beethoven
の『ラズモフスキィ』第3番
です。



 メンバーは、Violin が私、.さん、Viola.さん、チェロ Si.さん
です。

 M.さんとは一緒に音を出すのは初めてですが、大変謙虚な方
です。 同じ動きをする箇所では、常に私の音にピッタリ合わせて
くれて、とても弾きやすかったのを覚えています。




 この曲、Viola パートは何度か弾いたことがありますが、Violin は
私は初めてなのです。 聞き覚えで音が頭に入っているとは言え、
実際に音を取るのは、やはり大変でした。

 音と指の動きが "鍵盤楽器" 的な発想に基づいているので、
弦楽器では取りにくい、"音の跳躍" が多いのです。

 しかし、天才の偉大な発想を実現するためには、そんな身勝手
は言っていられません。




 さて、誰もが難渋する第Ⅰ楽章の序奏部。 残念ながら、さっそく
引っかかってしまいました。



 譜例をご覧いただくと、それほど難しそうには見えませんが、
アンサンブルを合わせるのに大変苦労します。 それは一体
なぜなのでしょう?








 音源です。



  第Ⅰ楽章

   The Orion String Quartet

   Juilliard Pre-College String Quartet



  全楽章

   ブダペスト弦楽四重奏団:1951年11月28日録音

   バリリ四重奏団 1955年録音




 (続く)





          関連記事 『ラズモーフスキィ』第

               やさしいのに合わない…
                   減七で幻惑
                   序奏は倉庫
                    細く長く
                曲との出逢い、再会
                 支え合い?妨害?
                   忠実な片腕
                 事前のインプット
                単純な音符の二面性
                   優美な音階
             各馬一斉にスタート…しないね
               沈黙を呼ぶ第Ⅳレース
                  第五コーナー?
                Beethoven の騙し絵
                    刻苦勉励
                 作曲家 対 演奏家
                演奏家 対 ギャラリー
                  繰り返しは嫌




ハイドンのロシア四重奏曲①

2009-05-25 00:03:07 | 私の室内楽仲間たち

05/25 私の音楽仲間 (62) ~

         ハイドンのロシア四重奏曲 ①



          私の室内楽仲間たち (42)




   この集いは、すでに何度かお読みいただいているグループです。

         これまでの 『私の室内楽仲間たち』




 関連記事



  ハイドンの弦楽四重奏曲ハ長調 『皇帝』

   (17)   (18)   (19)   (20)   (21)



  Boccherini を巡って

   (24) (ハイドンの偽作について)




 親しく、打ち解けた響きを求めて、今日も都内某所に仲間同士
が集まってきました。

 世はゴールデン・ウィークの真っ最中。 でも私たちには関係
ありません。 それも、私以外は全員愛好家なのです。

 平日忙しい方々にとって、この期間は大変貴重なはずです。
音楽への打ち込み方、熱意…。 初心に戻って、負けないように
しないと。 少しでも。



 メンバーは、Violin が私、Su.さん、Viola は.さん、
チェロはSa.さん。 もうお馴染みの方々です。




 この日の午後、まず前半はフランツ・ヨーゼフ・ハイドンの、
二曲の四重奏曲です。

 最初は、弦楽四重奏曲ニ長調 Op.33-6。 第42番、
Hob. (ホーボーケン番号) III.42 (1781年) です。




 "弦楽四重奏曲の父" とも呼ばれるハイドンは、偽作と
判明した曲などを除くと、この分野では68曲を作ったと
言われています。



 その中でも『ロシア四重奏曲』(1781年)と呼ばれる
Op. (作品) 33 の6曲の中には、『冗談』(Op.33-2) や
『鳥』(Op.33-3) などがあり、特に親しまれています。

 シリーズの最後の、このニ長調の曲は、それほど有名では
ありませんが、明るく、伸びやかな響きが特に印象的です。

 「ニ長調の曲って、いいですね!」 そうSa.さんが言われる
とおりです。




 曲は、Ⅰ:ニ長調 Vavace assai、
     Ⅱ:ニ短調 Andante、
     Ⅲ:ニ長調 SCHERZO、Allegretto、
     Ⅳ:ニ長調 FINALE、Allegretto

の各楽章から成っています。



 [音源]



  第Ⅰ楽章

    Op. 33/6 in D-Major Ⅰ Vivace Assai



  第Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ楽章

    Op. 33/6 in D-Major Ⅱ、Ⅲ、Ⅳ




 なお、この日は2曲目として、同じハイドンの『プロシア
四重奏曲』(1787年)
から、『Op.50-1、変ロ長調』(第44番、
Hob.III.44) も楽しむことが出来ました。

 こちらは、残念ながら音源がありませんでした。




 休憩の後には、BEETHOVEN が控えています。




マーラー『嘆きの歌』

2009-05-24 00:09:11 | その他の音楽記事

05/24       マーラー『嘆きの歌』




          これまでの 『その他の音楽記事』




 先日、友人の "ひろまる" さんからお便りをいただきました。

 "ひろまる" さんは歌をこよなく愛される方で、長年、意欲的に
合唱活動を続けておられます。



 実は、近々演奏会があると伺ってはいたのですが、そのまま
皆様にはご連絡もしていませんでした。 遅まきながらのご案内
で恐縮ですが、東京圏に近く、日時に余裕がおありの皆様には、
概要だけでも一目ご覧ください。




        日時 : 5月31日 14:00

        場所 : 池袋東京芸術劇場 大ホール



        曲目 : ブルックナー 『テ・デウム

             マーラー 『嘆きの歌








         詳細は下記のサイトよりご覧ください。



         新星合唱団   演奏会の予定  




 なお、ご覧いただいた上記のパンフレットは、"ひろまる"
さんがデザインされたものです (一部分省略)

 "ひろまる" さんは、今回に限らず、これまでにも演奏会
パンフレットを、幾度となく作成しておられます。




 上記の表 (おもて) 面には、以下の字句が縦書きで書かれて
います。




      昔、誇り高い女王がいた

      赤い一本の花が森に咲いていた

      おお、なんという喜び



      ああ、なんというひどい悲しみ!





 以下は、パンフレットの裏面に印刷された解説文を、そのまま
転載したものです。




ブルックナーの到達点 《テ・デウム》

  音源ページ



 地方の教会オルガニストなどをしていたアントン・ブルックナー
(1824-96) がウィーン音楽院の教授となり、同地に居を移したの
は40歳を過ぎてからでした。 交響曲やミサ曲の作曲もその前後
からで、素朴で飾り気のない人柄ながら、重厚で壮大、敬虔な曲
ばかりです。

 《テ・デウム》 は「神よあなたを讃えます」の意で、ラテン語の
典礼文に多くの作曲家が付曲していますが、ブルックナーの曲
はそのなかでも最高傑作に数えられています。 「神に捧げよう
とした」といわれる彼の最後の交響曲は未完に終わりましたが、
この曲を終楽章の代わりに演奏してよいと言い残しています。

 誠実な信仰を告白した荘重なこの曲は、まさに、彼の到達点を
しめすばかりでなく、後期ロマン派の宗教曲を代表するものです。




マーラーの原点 《嘆きの歌》

 グスタフ・マーラー (1860-1911) は、ウィーン宮廷歌劇場など
の第一級の指揮者として多忙な音楽活動を行いながら、休暇に
作曲をするという作曲家でした。 そのマーラーの作品1 とでも
いうべき作品が《嘆きの歌》で、マーラーの弟子で指揮者の
ブルーノ・ワルターは、「すでにマーラーの全体がこの中にある」
と評しています。

 グリムの「歌う骨」を大規模なカンタータとして構成されたこの
曲は、熱いエネルギーと世界の終焉を思わせる悲嘆が漂い、
ソロとコーラス、きわめて大規模な管弦楽で演奏されるため、
傑作であるにもかかわらず演奏の機会の少ない曲です。



 曲は「森のメルヒェン」 「吟遊詩人」 「婚礼の出来事」の3部
構成。 「2人の兄弟の王子が美しい王女に求婚。 王女は
特別な赤い花を持ち帰った人と結婚する、という。」

 「花を見つけた弟が眠っている間に兄は弟を殺し、花を持ち
帰る。 兄との婚礼の日、吟遊詩人が弟の骨で作った笛を吹く
と、笛は殺人のいきさつを語りだし、女王(*原文のまま) は卒倒
し、城は崩れてすべてをのみこんでしまう」 ― この話を奏でる
音楽の中には、彼ののちの名曲につながるすばらしい断片が
散りばめられ、まさにマーラーの原点と呼ぶにふさわしいもの
です。




 なお "ひろまる" さんは、日本語メサイアの普及活動にも
尽力しておられる方です。




 関連記事  "メサイア" を巡って




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どれがグリンカちゃん?

2009-05-22 00:11:27 | まるチャンの「何だ、これ!?」

05/22      どれがグリンカちゃん?




 ワーん、ワーん、maru のヤツが、いじわるしたよ~、
ワーん、ワーん。



 やあ、ボク、"まる" だよ…。 みんな、元気? ボク、
元気じゃないの。




 この前ね、ウチの maru のヤツが、グリンカっていう人の
こと、書いてたでしょ?

 そのときね、ボクも一緒にお手伝いして、色々検索して
あげたの。 そしたらね、とても面白いの見つけたんだよ。

 みんなも、ちょっと見てくれる?



Labs at home - Mike, Gasparov, Glinka and Gamova



 これね、みんなラブラドール・レトリーバっていう犬種
(犬の品種一覧』より) なの。 ボクよりずっと大きいけど、
みんなとっても可愛いでしょ?   




 それでね、中に "グリーンカ" っていう名前のワンちゃんが
いるらしいの。

 だから maru にね、「グリーンカちゃんは、きっと女の子
だよね?」って訊くとね、「うーん、そうとも限らないんだ…」
なんて、嘘、言うんだよ。

 ボク、ちゃーんと知ってるんだから。

 グリーンカとか、ガモーヴァとか、 "ア" で終わるのは
「女の子名詞」なんだよ。




 「それじゃあ、どのワン子ちゃんがグリーンカちゃんなの?」
って訊いたんだけど、「そんなの、もっとわかんないよ」って
言うの。

 maru のヤツ、本当は知ってるんだけど、教えてくれない
んだよ、きっと、これも。



 でもボク、どうしても知りたいから、「わかんないなら、ぜひ
問い合わせてちょうだい」って頼んだの。

 そしたらね、「じゃあそのうちにね…」って答えるだけで、
いつまで経っても訊いてくれないんだよ。 もう二か月に
なるのに…。




 誰か、わかったら教えてくれないかな…。

 水の中で泳ぐ白ラブちゃんか、やっぱり泳ぐゴールデンか、
水に入らない白ラブちゃんか、やっぱり外の黒ラブちゃんか、
どれがグリーンカちゃんなのかな…?

 「きっとあれだよ」って教えてくれたら、そしたらボク、とても
嬉しいんだけどな…。




 それにね、だいぶ前に、可愛いワン子のアーネシュカ
ちゃんの写真、見つけたのもボクなんだよ。

 ボク、どの子にしたらいいかな…?



    

         

    




        関連記事 『フィビッヒ の "詩曲"




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   グリンカの管弦楽曲  (作曲順に並んでいます)

    (1) 幻想的ワルツ        ~ ほろ苦いプレゼント

    (4) 『ホタ・アラゴネーザによる華麗な奇想曲』 ~ スペインの果実

    (5) 『マドリ(ッド) の夏の夜の思い出』      ~ スペインの薫り


    (2) 幻想曲『カマーリンスカヤ』 ~ グリンカの青りんご ①

    (3) 幻想曲『カマーリンスカヤ』 ~ グリンカの青りんご ②



   グリンカの歌曲

     ① 『用が無いなら構うなよ』

     ② 『舟歌』 (1) 熱き思い

              (2) 愛の破綻

     グリンカの「旅立ち」




   グリンカのピアノ曲

     ① 『舟歌』

     ② 『マズルカの思い出』

     ③ 『祈り』

     ④ 『スコットランドの主題による変奏曲』





頭の体操 (11) 漢字クイズ 問題/解答

2009-05-21 00:22:25 | 頭の体操 漢字クイズ

05/21      頭の体操 (11) 漢字クイズ




        『これまでのカタカナ語句には、

        カタカナ部分のみ各回ごとに載っており、

         それぞれの記事に飛ぶことも出来ます。

   「古い記事 (トップ) → 新しい記事 (奥)」 の順に並んでいます。




      『頭の体操 漢字クイズ』 カテゴリーでは、

     『問題・解答』の全文が直接ご覧になれます。 こちらは

      「新しい記事 (トップ) 古い記事 (奥)」 の順です。





  もう一度ご自分で考えてみたい方のために、問題も載せて
みました。 解答は文末の左下コーナーをクリックしてください。





 03/30 ~ 04/03 に登場した外国語の人名、地名、用語が、
カタカナ表記で (1) ~ (24) に、登場した順に並んでいます。



 また、(A) ~ (X) に並んでいるのは、それを漢字で表記
しようとしたものですが、どう読めばいいでしょうか?




(1) ソナタ    (2) クララ    (3) リサイタル    (4) ボレロ

(5) アイディア      (6) ティムパニ      (7) ブラス バンド

(8) マーイコフ      (9) スカローフ      (10) バラライカ

(11) スタイル    (12) アニメ フィルム    (13) ヤープラチカ

(14) コーカサス    (15) イヴァーノヴナ    (16) エレクトーン

(17) マンドリン  (18) バランス  (19) ヒント  (20) セレナーデ

(21) エレジー  (22) ウェブサイト  (23) ネット  (24) データ



(A) 寝人   (B) 出蛇   (C) 偉爺   (D) 貧頭   (E) 眩裸

(F) 巧蚊刺    (G) 言述無    (H) 選苦豚    (I) 萬弗音

(J) 薔薇蒸    (K) 世恋艶    (L) 子怠居    (M) 馬愛憩

(N) 好朗譜    (O) 狸祭樽    (P) 慕麗路    (Q) 相手嫌

(R) 藪等血蚊  (S) 飢歩才人  (T) 馬裸来過  (U) 粗音悪多

(V) 十六八二    (W) 兄眼不入無    (X) 舞裸子不安堵





[解 き 方]


  ・ 漢字を読み、主にその音を用いて、原語での発音を表わそうと試みた
   ものです。

  ・ 音読み訓読みが混ざっています。 必要な場合は、濁点()、
   半濁点()、送り仮名を補ってください。

  ・  従来のカタカナ表記による読み方とは、必ずしも一致しない場合が
   あります。

  ・  音ではなく、単語の意味を外国語に置き換え、その発音を用いる
   こともあります。 「星 → スター」、「太陽 → サン」のようにです。
    今回は英語がか所あります。

  ・ 口語的俗語的にくだけた読み方をすることもあります。
   (例) 「汚 → きたねぇ」、「社長 → ボス」。

  ・ 漢文もどきに、順番を入れ替えて読む場合もあります。
   (例) 「不読 → よまず、よまん」。

  ・ 左の漢字の中には、“”、”” ともに含まれている場合もあります。 
   人名 (右) に加えて "first name" をご自分で補ってください。
    (今回はその必要はありません。)
   (例) 「ヨーゼフ・シュトラウス」。

  ・ 音や意味とは無関係で、漢字から連想しないと解けないものも!
    (今回はありません。)

  ・  厳密に見るといい加減なものもありますが、そこは冗談の世界。
   お見逃しくださいませ。



   解答

    ↓



(A) 寝人  (23) ネット

 夜更かしが利かなくなりました。 もはや "熱人" とはほど遠い、
"寝人" の私。 以前は徹夜で "音努" したなんて、嘘のようです。

 誰も信じてくれないだろうな…。 でも、"捏人" なんて、決して
言わないでね?




(B) 出蛇  (24) データ

 『鬼が出るか 蛇 (じゃ) が出るか』という諺 (ことわざ) があります。
「前途の運命を予測できないことに言う」そうです。

 しかし調べているうちに、「前途にどんな困難が待ちうけて
いるか予想がつかないことに言う」という表現にも行き当たり
ました。 この場合、受け止め方は否定的です。

 さらに、「人の心の奥底にどんな考えがあるか、はかりかねる
ことに言う」ともありました。 なるほど。 真実味がありますね。
深読みかもしれませんが。

 『鬼が出るかが出るか』となると、やはり「先のことはわから
ない」意味ですが、雰囲気はずっと和みます。

 『来年のことを言えば鬼が笑う。』

 笑って受け止めたいものです。 どんな運命でも。




(C) 偉爺  (21) エレジー

 なるほど、人は見かけによらないものです!

 でも、ちょっと待ってね。 「えれぇヤツ」と言っても、肯定的
な意味ばかりとは限りません。 とてつもなく "悪い" ことを
しでかしても、やはりこう言われますから。

 "選侍医" ? でも健康は自分次第ですね。

 あ、あっちで "まる" が、"偉示威" 行為、してます。 ブルン
ブルン!

 散歩、連れてって欲しいんだって…。 でも、今日はもう
疲れた。 "辞意" 表明でもしようかな。




(D) 貧頭  (19) ヒント

 どんなにいいヒントがあっても、"貧頭" の私には解らない
問題が多すぎます。

 それに、やっと活動し始めても、必ず "頻止" するんです、
私の頭悩…、あ、違った、頭

 ほら、もうおかしくなってる。




(E) 眩裸  (2) クララ

 「どういう意味か」って? 困ったな…。 だって、見ては
いけないものを見てしまったら、眼が眩むでしょう…?

 待てよ、"暗裸" だったら平気かな?

 はい、次…。




(F) 巧蚊刺  (14) コーカサス

 聞き慣れたこの言葉、実は英語読みの発音なんだそうです。
現地風にはカフカース

 そうか、ようし、"蚊不可棲" ! これでもう大丈夫。 溜まり水
を一掃したからね。 あの癇 (かん) 高い、「プイーン」の音楽を、
もう聞かなくて済むぞ。

 "歌不可明日" なーんちゃって。




(G) 言述無  (15) イヴァーノヴナ

 "岩伸鮒" ? でも実際は "不言無" (イヴァーンナ) のように
聞こえるそうです。

 あれ、「二重否定」? でも、言語によってはそうならず、単純
否定になるそうですよ。 お許しを。

 ロシア作家の小説を読んでいると、セリフの間に必ず見られる
のが、相手に対する呼び掛けです。

 しかし、「ニコライ・ニコライェヴィッチ…」と書いても、実際は
「ニカラーィ・ニカラーィェチ…」と言うそうです。 やっぱり
アクセントの無いところは、弱く、いい加減に発音する方が
自然なのでしょうか。

 "不言哉" ? (言わずもがな。)




(H) 選苦豚  (16) エレクトーン

 豚さんが苦しいのか、選ぶのが苦しいのか…? それに、
一体どういう場面なのか。

 どちらにしても深刻な情景になりかねません。

 最近のインフルエンザ、考えようによれば、ブタさんも大変な
被害者です。

 私が楽器を弾くと、"偉苦頓"、"偉苦沌"、"偉苦音質"、そして
皆さんは "偉駆遁" です。




(I) 萬弗音  (17) マンドリン

 そうですか、そんなに素晴らしい音で演奏されるんですね…!?
いいなぁ、私にも教えてくださいよ、その方法。

 え! 「月謝は高い」の…!?

 やっぱり止めました、商魂に乗るのは。 地道に行きます。

 だって、噂によれば "萬弗内" だそうですよ、あの先生。
冗談じゃない。

 有名な先生に付きさえすればいい、ただそう考えるだけでは
浅はかです。 実質を求めたければ。

 "萬盗陰"、"慢通員"…。




(J) 薔薇蒸  (18) バランス

 むせ返るような薔薇の香り…、に免じて、音の厳密な違いは
お赦しください。

 幼少時、私はよく "場乱子" と言われました。 家にお客さん
が来ると、すぐ出ていって、要らぬことを色々としたようです。

 え、「今でもそうだ」? ハイハイ、どうも済みません…。

 ところで、"馬卵数" と書くと、一体どういうことになるので
しょう…?

 ねぇ、お馬さん…?




(K) 世恋艶  (20) セレナーデ

 読み方にだいぶ無理がありますが…。

 恋とは清純なものか、艶やかなものか、この歳になっても
わかりません。

 "清恋撫" ? うーん、微妙だな…。

 でも、"清蓮艶" なら、どなたも異論は無いでしょう。

 モネマネじゃないですよ?




(L) 子怠居  (11) スタイル

 お子さんが怠けたままでいるんですか? それはご心配
ですね…。

 でも、それだけ居心地が良いのでは? 大事なのは理解
かもしれません。

 在るがままの "素態留" が許されるのは、貴重な場です。




(M) 馬愛憩  (8) マーイコフ

 …そうなんです。 ウチのお馬さん、恋人と、違った、恋馬と
出かけたっきり、戻ってこないんですよ…。

 どこでどうしているのやら、いくら電話しても居場所を教えて
くれないんです。 まあ、幸せならいいけど…。

 でも "まる" も心配してるので、「居場所ぐらいは教えろ」と、
もう一度頼んでみます。 タイミングを見計って。

 "間合請父"…。




(N) 好朗譜  (9) スカローフ

 明るい音楽は好かれるのでしょうか、やはり。

 "好老父" ? はい、父親としては嬉しい限りです。

 "好弄父" ? 止めてください…!

 "空牢風" ? わびしすぎます…。

 "梳漏富" ? 縁がありません、私には…。

 "空糧腑" ? あっ、"まる" の夕食の時間だ!




(O) 狸祭樽  (3) リサイタル

 ひょっとして "樽" は酒樽? 優雅なコンサートですね!

 でも興が乗り過ぎないようにね? おなか、叩き破って
"罹災多留" なんて言っても、知らないから…。

 なに、"離妻足" !? どういうこと…?




(P) 慕麗路  (4) ボレロ

 "路" (みち) が麗しいのでしょうか。 それとも、それにまつわる
"思い出" が慕わしいのでしょうか。

 数十年前に毎日通った道を、最近何度か行き来しましたが、
当時は土煙が立ち込めていた様子が、どういうわけか懐かしい
ものですね…。 

 青年時代の思い出に浸る、愚かな私でした。




(Q) 相手嫌  (5) アイディア

 鹿がもし家畜なら、"愛鹿" になりますが、アイにく鹿は角が
怖いですね。 恋敵 (こいがたき) の牡鹿同士が、角、突き合わ
せて闘う血まみれの情景を、映像で目にしたことがあります。
いくら相手が憎いとは言え、悲惨でした。

 でも、鹿さんたち、言ってるかもしれませんね。
「お前らこそ」って。

 考え方によれば、人間の方が悲しいかもしれない。 腕力
による、潔い勝負でないだけに、むしろ…。




(R) 藪等血蚊  (13) ヤープラチカ

 おいしそうな青リンゴちゃんなのに、血塗られた赤い蚊は
似つかわしくありません。

 "野油地価" ? ははぁ、『ジャイアンツ (Giant)』ですか。
原油が黒で、『赤と黒』の対比ですね。

 ところで米国の家庭では、灯油はどの程度使うのかしら。
地下のタンクに蓄える? だったら "家油地下" なのにな…。




(S) 飢歩才人  (22) ウェブサイト

 "飢歩才人"…。 世の中、うまく行かないものです。

 "上部細人" ? これ、スタイルのいい人かしら。

 "上風采人" ? 結構ですね。

 "上不細人" ? うーん、難しい、どういう意味なのか…。




(T) 馬裸来過  (10) バラライカ

 "薔薇来香" の方が、ずっとかぐわしいですね。

 "腹裸烏賊" !? 一体どんな情景でしょう。




(U) 粗音悪多  (1) ソナタ

 きっと私の演奏に違いない。 申しわけありません。

 ちなみに私は小学生高学年の頃、"ソナタ" と "あなた" とは、
どう違うのか、先生の話をいくら聞いても、まったくわかりません
でした。

 さらに古い一、二年生の頃の話ですが、私は、前に座っている
"おさげ" の女の子の髪の毛を、いつも引っ張って騒ぐ、"悪ガキ"
でした。 音楽の授業時間中に…。 だって、決して好きな科目
じゃなかったんで…。

 因果応報?




(V) 十六八二  (6) ティムパニ

 読み方にだいぶ無理がありますね。

 ところで私は、どうしても「おはようチンパン」を思い出してしまう
のです。 ああ、恥ずかしい…。




(W) 兄眼不入無  (12) アニメ フィルム

 何も目に入らないのは、なぜなのでしょうか。 やはり、
アニメを見ているから?

 "兄" は、何かというと槍玉に上がってしまいます。




(X) 舞裸子不安堵  (7) ブラス バンド

 プラス バンド のファンの皆様、申しわけありません。
こんな字を当ててしまって。 どんな裸踊りか、わかり
ませんが。

 我が子だったら、きっと心配しますよね、どんな親でも。




 お疲れ様でした!