05/15 私の音楽仲間 (581) ~ 私の室内楽仲間たち (554)
ドクソウ的じゃろうが…
これまでの 『私の室内楽仲間たち』
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本当の第二主題
趣向は変わらんよ
ドクソウ的じゃろうが…
流用とは何事じゃ!
お前は黙っておれ
お前は馬鹿じゃのう
「この作品の主題が先住民インディアンや南部の黒人
の歌謡から採られたという俗説があるが、これについて
は作曲者自身が……明確に否定しており…。」
これは、ドヴォジャークのチェロ協奏曲の解説ページ
にある記述です。
しかし同じページには、「ボヘミアの音楽と黒人霊歌や
アメリカン・インディアンの音楽を見事に融和させた作品
として名高い。」…ともあります。
一体どっちなのさ…?
[譜例 1]は、この協奏曲の主題の一つです。 第Ⅲ楽章
のソロ譜で、すでに前回ご覧いただきました。
関連記事 『趣向は変わらんよ』
テンポは “Allegro moderato” ですが、ソリストによって
は、驚くほど速い!
それもいいのですが…。 迫力や技巧の冴えで聴衆
をうならすことは出来ても、作品の併せ持つ “陰影” や
“憂い” は失われてしまいます。
次の[譜例 2]は、同じ作曲家の 弦楽六重奏曲 イ長調
Op.48 の第Ⅱ楽章。 Dumka (Elegie) と題された、ニ短調の
ゆっくりな二拍子です。
[演奏例の音源]です。
気分は、あのピアノ三重奏曲 "Dumky" の第Ⅳ楽章
(音源例) と共通しています。
Dumka と名付けられた楽章は、他にもピアノ五重奏曲
などに見られます。
さて、上の二つの譜例を比べてみてください。
もちろんテンポには差がありますが、基本的な気分
は驚くほど似ているように感じられます。 リズムや
音程関係にも、幾つか共通点が見られます。
「“ドゥムキー” とはウクライナの民謡形式の一つ “ドゥムカ”
の複数形だが、チェコ語で同じ “ドゥムカ” という言葉があり、
“回想” あるいは “瞑想” を意味する。 ドヴォジャークの作品
が民謡としての “ドゥムカ” の形式を必ずしも踏襲していない
ことから、後者の意味で使っているという説もあるが、定かで
はない。」
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