芸大作曲の自分の担当講師ではなかったけれど、こちらからお願いして内緒で2年近く和声を教えて頂いた。
その時に学んだ。4声で組み立てる縦の響きの美しさと横のメロディーの流れを作る感覚が、
今の自分の音楽を支えるバックボーンになっている。
現代音楽作曲家になる夢に挫折し、
大学にも矢代先生のレッスンにも行かなくなり、
放浪し・・・・。
数年お会いする事がなかった。
その後エレクトーンコンクールでグランプリになりヤマハで仕事をし始めた後、
大阪のヤマハ日本橋センターでバッタリお会いした時、
先生は、大きな目をさらに大きく見開いて、
「松田君!君は今までどうしてたの?僕は君の事を随分心配したんだよ!」
っとおっしゃった。
人間が出来ていなかった俺は
「ヤバい!不義理してたな~!見つかっちゃった・・・・」
というくらいの感覚しか持てなかった(最悪な青少年)
歳を経るとともに
「松田君!君は今までどうしていたの?僕は君の事を随分心配したんだよ!」
という師の言葉の重みが身にしみて分かるようになってきた。
感涙、懺悔、嗚呼!