あなたにもできる!ハーバード留学!!~アラフォーからのボストン留学体験記

アラフォー研究者のボストン留学体験ブログ。
研究・生活・英語・ITを中心に留学ライフハックスをお教えします!

グラント&キャリアディベロップメント007:ポスドクのためのエレベータースピーチ

2014-10-18 03:23:10 | 奨学金&キャリアディベロップメント

キャリアディベロッピングセミナーで、クインタイルズ出身のLauren Celanoさんがエレベータースピーチの例文を見せていた。

I am a (postdoctral fellow) at (MGH) studying (neuroscience-sepcifically Alzheimer's formation).

I have a (strong molecular biology and cell biology) background. I have worked on (collaborative projects and enjoy team settings). I am looking for a (research role) in a (smaller biotech).

I am very interested in this opportunity since I will be able to apply (my skills to understand specific disease progeression) and (work in an entrepreneurial setting)".

てな感じで(()のところは適宜各自が変更して入れる)、
意外としょぼい。

でもこれでいいんだ!! と少し安心。
チョイ苦手なネットワーキングパーティなどの場の、自己紹介の文章としては参考になるかもしれない。

グラント&キャリアディベロップメントノート006:CVの書き方セミナー:「英語版面接の達人」

2014-07-30 14:37:12 | 奨学金&キャリアディベロップメント
CVの書き方セミナーにでてみる。grant申請のようなときは、NIHフォーマットでよいらしいけれど、就職する、転職するなどの時はいろいろと工夫が必要である。

Propel Careersという会社のCEOが来てしゃべっていた。ライフサイエンスの学位をとったのち、クインタイルズなどで働いていた人らしい。

経歴はこんな感じ。理系からマネジメントに変わるにはこうすべきなんだと参考になる。
(以下Propel Careersのサイトより引用)

Prior to Propel Careers, Lauren was a senior account manager for SNBL USA where she worked with emerging biotech companies in Europe, Asia, and the US to help characterize and advance their drug molecules. Prior to SNBL USA, she held business development positions with Aptuit and Quintiles, where she focused on IND enabling studies to advance therapeutics from discovery into the clinic. Earlier in her career, Lauren held positions as a marketing manager and account manager at Absorption Systems, where she was responsible for managing life sciences companies in the northeastern United States. She has a B.S. in Biochemistry and Molecular Biology from Gettysburg College and an MBA with a focus in the health sector and entrepreneurship from Boston University. Lauren is on the Board of MassBioEd, the Advisory Board of the Boston University School of Public Health Pharmaceuticals Program, and the Advisory board for Endicott College Boston. She also serves on the programming committee of the Capital Network.

割とわかりやすく、盛りだくさんの内容であった。基本的には、行きたい場所がアカデミアなのか、NPOなのか、ビジネスなのか、また職が研究職なのか、教育職なのか、マネージメントなのかによって、強調すべき項目が変わってくる。

また強調すべき項目も、たとえばマネジメントであれば、単に研究したと事よりは、共同研究で成果を出したというようなことを強調する。また課外活動やボランティア活動などで取りまとめたりしたようなことも、リーダーシップの経験として特筆すべきであるといった内容である。

何となく面接の達人的(面接ではないので、就活の達人というべきか。。)な就活講座であるが、英語の内容で「面接の達人」をやるとこうなるのかということが分かって面白い。

また資料はCVの例文できそうな内容もあって、結構ためになるのではないか?

詳しくはCV and Resume Writing Workshopのところを参考に。

グラント&キャリアディベロップメントノート005:グラントセミナー(NIHグラント模擬審査)

2014-06-18 12:37:20 | 奨学金&キャリアディベロップメント
本日久しぶりにグラント・ライティング・セミナーに出席してみる。
今日のお題はNIHのグラントの審査過程(Study Section)を模擬的に再現してみるmock NIH Stady sectionである。

実際にNIHのグラントの審査をされていた先生が、模擬的に自分たちのグラント申請書を基に審査過程を再現するというものである。具体的には審査はNIH本部近くのホテルに缶詰めになって行われる。

今一つ英語がわからないところもあり、すべてを把握できていない可能性が高いのだが、概要は以下のとおりである。

1)まず重要なことはグラントが取れるかどうかは上位5%-10%(5-10パーセンタイル)くらいらしいので、かなり至難の業であることは肝に銘じておかねばならない。

2)事前審査で半分以下の点数だと、このホテルでの審査はされないのでここも要注意である。また事前審査の点数によって審査の順番がきまる(良いものほど前)。審査が後になればなるほど、フェアではないものの審査が厳しくなる傾向があるので、事前審査で良い点をとることが重要であるとの話であった(とはいえどうやればそうなるのかの王道的な話はなさそうだ)。

3)審査の過程においてはConflict of Interestは結構厳重にチェックされている。コラボレーターや同じ施設(たとえばハーバード大学など)のレビューワーは当該申請書を審査できない。また審査員にコラボレーターが多い分野に応募すると不利になることもあるとか。。

4)ESI(Early Stage Investigator)とみなされるかどうかで結構条件が緩和される。これには年限があるが、MDの場合は研修の除外して計算してくれる(Extension)。しかしこれには自分から申し出ることが必要で、申し出ないと除外してもらえない。

5)Kグラントには最初の2年がmentor付きの(指導者付)の研究期間がある。この部分は漠然とではなく、週の時間割を提示するくらい細かな研究計画を出さないと、必要性がないとしてマイナスポイントになる。

6)臨床試験などヒトの研究やマウスの遺伝学的研究など多くのマウスや掛け合わせを使用する研究については、biostaticianがコラボレーターに入っていないとマイナスポイントになることがある。

7)また研究対象が不必要に多岐にわたりすぎていたり、やるべきことを盛り込みすぎていたりすると、too ambitiousとかnot hypothesis drivenとの評価でマイナスポイントになることがある。

といったところでした。
いやはや、やはりNIHグラント、さすがにゲットするのは至難の業である。




グラント&キャリアディベロップメントノート004:NIH関連SBIRグラントセミナー

2014-06-18 12:35:48 | 奨学金&キャリアディベロップメント


https://loop.nigms.nih.gov/2010/07/より。

ビジネススクールに併設されているHarvard-i Labが主催するグラント writingセミナーに参加してみた。講師はImmuneticsというバイオベンチャーのCEOであるLevinさんという方、なんでもこれまでNIHのグラントを取りまくっている($40 millionとか)人らしい(以下のようにyoutubeに講演がアップされている)。


ターゲットはSBIR(Small Business Innovation Research)というアメリカののトランスレーショナルリサーチ向けのグラントの書き方のレクチャーであったが、基本のグラントとなっている、NIHのグラントに準じているため、いろいろな情報は別のグラントを書くのにも使えそうで大変参考になった(*)。

彼の論拠によると、グラントプロポーザルのメインゴールは、レビューアーに「こいつらに任せておけば大丈夫」と思わせることである。つまり欠点をなくすとともに、長所を伸ばすことが必要である(**)。

1)話の筋(storyline)が通っており、また一貫性があること。
2)多すぎず少なすぎないpreliminary dataがあること、可能であれば特許(innovationの指標になる)もあると望ましい
3)publication, collaboration, facility, reagentが利用可能もしくは少なくとも利用できるような状態になっていることを示すこと。
4)CV(biosketch),letter for supportなどの付加的な情報も最後の一押しをするようにつかうこと

などのポイントが繰り返し説明された。

また面白かったのはNIHなどのグラントで誰がグラントが当たるかを決めるファクターの話であった。
NIHのグラントを決めるのはoverall scoreの高さによるらしいのだけれども、これは単純にグラントプロポーザルの各構成要素の点数を足したものでなく、レビューアーの全体像に端する印象できまるものであるらしい。

ある調査で各構成要素の点数のうちどれと一番相関があるかを計算したところ、0.74 for approach, 0.54 for innovation, 0.49 for investigator and 0.37 for environmentとなるらしく、preliminary dataを含めた計画の部分がものをいうということであった。


なお具体的な注意点は、SBIRのPhaseIグラントをもとに行われた。

Phase I grantの構成は

Abstract 1 page
Specific aim 1 page
Innovation 1-2 page
Approach 3-4 page
Biosketchなど補足書類
のようになっており、それぞれ注意点は以下のようになっているようだ(**)

1)Abstract (Publically available)
The significance
The problems
The solution
The plans
の4つのポイントを上記の構成で、簡潔に書く。

2)Specific aim
1) Significance(重要性)
(例)シャーガス病は、アメリカの輸血での感染症の新しい脅威となっている
2) Problem and solution(問題の定義)
(例)シャーガス病の迅速検査キットを作ることで、輸血による感染を防ぐごとができる
3) Aim (多すぎてはいけない)
(例)
1) Development of a prototype
2) Preliminary Characterization

2)Innovation
 (1)Impact & cost efficiency
 (2)Etiology & unmet need
★Be clear what is innovative in your proposal?
そのためには申請中のものも含め特許があるとよい
またConfidentialな情報も、confidentialであると脚注をつけて、具体的に記述した方がよい。
★用語の使い方も注意。単にImmunoassayといってどこが新たしいのと思われるよりより、a novel reporter chemistryといった方がよいこともある。

3)Approach
研究計画のセクション、一番グラントが取れるかどうかを決めるのに重要なセクションである
(1)Preliminary data

Not too much and not too little:多すぎると、この計画をやるのは意味がないと思われる。少なすぎると、プロポーザルの信憑性を上げるのには足らない


Model experiments (シュミレーション?) VS Actual dataは実際のデーターがよいのはもちろんのこと。

(2)実際の計画

 Cast
  PI:technical expertise, leadership, organization, managing experience, managing experience, prior grant, publication

 Collaborators: Expertise in the field, complimentary expertise, access to the resources, letter of support (write it by yourself, and make it say what you expect)
さらにこのチームの信憑性を増すような言葉をいれるべし。自分で言った言葉とともに他人の言葉として、それが入っていることは大きい。

 Facility&Resources&Cosortium
どんな施設リソースをどのように利用するのか?またなぜその施設なのか?を明記。特に離れた場所の施設の利用の場合には。

 Human subjectの利用
 サンプル利用などの手続き等を詳細に書いておくこと

4)Biosketch
Personal statement の部分で、supportiveな情報を入れこめ

5)letters of support from Collaborators
★write it by yourself, and make it say what you expect さらにこのチームの信憑性を増すような言葉をいれるべし。自分で言った言葉とともに他人の言葉として、それが入っていることは大きい。

といった感じでした。

レッドライン&バスが大いに遅れ、ちょっとくじけそうになりながら、たどりつきましたが、結構勉強になりました。

(*)NIHのオンライン投稿システムはバグがあるらしいが、エラーメッセージがでるまでの期間が最終日になると24時間くらいかかることがあるらしく、最終日に投稿するとエラーメッセージが締め切り後にもどってくることもあるのだとか。最終日の投稿は避けた方がよい。小ネタですが。。

(**)ちなみにレビューのランクが、exceptional, outstanding, excellentでないとまず通らないらしい。very good以下はD.O.A(Death on arrival)なんだとか。アメリカ人の形容詞の使い方がよくわかる。。


***********************************************
ちなみに講演の詳細は以下のとおりでした。

Writing an SBIR: Giving it your Best Shot

This workshop led by Dr. Andrew Levin (CEO of Immunetics) will focus on the tactics and practical elements that give you the best shot at a successful SBIR grant application, in particular to the National Institutes of Health. Topics will include how to prepare for a new application, how to write for maximal impact, how to take advantage of collaborations, how to see the application from the reviewer’s point of view, how to avoid simple mistakes that lead to rejection, how the non-scientific components of an application need to support the science, how applications are scored during the review, what to do if your application doesn’t succeed on the first try, and more. Practical examples drawn from actual grant applications - both funded and not funded - and the associated reviews will be presented. The workshop is aimed both at first time grant writers and those with prior experience.

Dr. Levin is President, Founder and Scientific Director of Immunetics, Inc., a leading innovator of assay technology for infectious disease research and diagnosis. He has been awarded over 25 grants and contracts totaling over $40 million by NIH and CDC, making Immunetics one of the top small business recipients of federal funding in Boston. He is currently focused on launching new tests for bacterial and parasitic agents to address infectious threats to blood transfusion safety. Dr. Levin received his A.B. in Biochemistry from Princeton University and his Ph.D in Molecular Biology from the University of Wisconsin, after which accepted an NIH Postdoctoral Fellowship at Harvard University.

グラント&キャリアデベロップメントノート003:アメリカで奨学金応募&参考になるサイト

2014-06-18 12:32:54 | 奨学金&キャリアディベロップメント


今年応募が可能な最後の奨学金の提出が本日終わった。
4つ目ともなればだいぶ慣れてくるが(*)、結局締切当日までバタバタすることが多い。5日前までに事務部門の審査を経て提出になるのであるが、手間取るのが研究室のお偉方からの推薦状もしくはコラボレーションのオファーレターの取得。研究室のヘッド(PI)はみな一応に忙しく、ポスドクの推薦状などは優先順位が低いからだ。このあたり督促するのに少し神経を使うが、意外とトラブルことはそんなにない。

この辺がアメリカ時間たる所以である。このギリギリ感が普通なのだと認識するまでに結構時間がかかる(**)。

大概の場合必要なものは以下の6点(4、6はオプショナルである)

1)CV(NIHのbioskechフォーマットであることが多い)
2)研究の概要(Summary or Abstruct)
3)研究計画(Research Proposal)
4)予算計画 (ポスドクの給料用のグラントだとラボのグラント担当のマネジャーが適切な数字を入れてセットアップしてくれるので、あまり悩まなくてよい)
5)推薦状(2-3通が普通:大体今の研究室のボス、元の研究室のボス、共同研究先の研究室のボス)もしくはコラボレーションのオファーレター
6)キャリアプラン

である。

今回Research Proposalを書く上で学んだこととしては、

1)非常に参考になるのがNIHのサイトである。
NIH bioskechproposalのサンプルが参考になる。

2)Proposalは参考文献も入れ詳しく書かなくてはいけず、日本の科研費の申請書よりはめんどくさい(***)。

必要とされる項目は

•Specific aims
•Background and significance
•Preliminary data
•Experimental design and methods
•Potential scientific and medical impact
•References

であることが多い。

ボスから言われた注意点としては

•一年のグラントであればAimは1-2ぐらいが限度。三年くらいだと3個くらいらしい。
•summary or abstructの字数に余裕があれば、そこにもAimを入れておいた方がよい。
•Preliminary dataは、あるデータ全部でなくショッキングなものを、ちら見させる感じで。。
Marketing Scientistsという本でも同じようなコメントがある)
•Potential scientific and medical impactには、予想される結果とその意義、future plan, また予想通りの結果が出なかったときの対処法や意味ある結果の出し方などを盛り込むとよい。

とのこと。

3)あまり使わなかったが、よさそうなリソースとして
MGHのCrafting Your CV NarrativeというキャリアディベロップセミナーのVideo

Drafting your chef's letterというキャリアディベロップセミナーの講義資料(****)
Marketing Scientistsという本
が参考になるかもしれない。

これでうまくいくとよいのですが。。まずはCross fingersです。

(*)話によると10個書いて一個当たるといわれているので、これでも少ない?ただ年限のため出せるものが少ないので、リサーチ関連の内部のニュースレターを丹念に探して見つけて、これが精いっぱいである。

(**)一週間前に、推薦状をボスにたのんだら、"When is the due? A week after? This is not so urgent!"といわれた。

(***)英語で書かないといけないというのもある。ボス&同僚にreviewしてもらう時間も考慮して書かないといけない。最初の年は大体締切一か月前にグラントの情報を知るパターンが多いので、1-2週間で最初のドラフトを書き上げないといけないのが一苦労である。

(****)推薦状やオファーレターもドラフトを申請者が書いてからお願いするのが普通であり、これを書くのも日本人には一苦労である。