マリの水彩画とグルメ

MARINE blog 水彩画家・家庭料理研究家のMariがつづるルポと日記
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読了!水滸伝全19巻!

2006-03-08 09:29:11 | 
 中国の有名な長編小説「水滸伝」は数あれど、私が読み終えたのは、ハードボイルド作家「北方謙三」氏によるものです。
全部で原稿用紙9500枚だそうです。6年間の連載。私にとっても6年間一緒にいた物語でした。
最後を電車の中で読まなくて良かった! また本を読みながら泣いている変な人だと思われるところでした。

登場人物108人の物語りを、簡単にしてもここでは書き切れません。
でも、ついつい読み進めてしまうほど、国を良くしようと集まった志士たちのキャラクターがとても丁寧に、人間くさく、そして魅力的に描かれている19巻なのです。
読書中ずっと、私は創造力を駆使して心の中に描きあげた「美形」の(笑)彼らに恋をしていました。
中でも、以前ちょっと日記で触れましたが「クールで孤独で腕はめっぽう強い槍の名手の騎馬隊隊長。その反面、心は熱く繊細で弱い『豹子頭 林冲』」が亡くなってしまったときは、本当に寂しかった…。
主役格でリーダー的存在だった「晁蓋」が暗殺されたときも「えぇっ!こんな大事な人がいいの?」って驚いたけれど、林冲の死には喪失感を感じましたよ。

など、思い入れだけの感想ではしょうがないので。ほんのちょびっとだけ水滸伝について。
「北方水滸伝読本・替天行道」によると、水滸伝というのは元々12世紀前半、「宋江」を頭に36人の草賊が集まって反乱を起こしたという史実から、何百年と芝居などによって尾ひれがつき語り継がれ、16世紀中頃に「羅慣 中」という人がまとめた作品なのだそうです。

当たり前だけれど、漢文で書かれたこの水滸伝は読めるはずもないし、それを訳された物も読み切れたかどうか怪しい…。
わかりやすく現代のセンスに合った身近な心理状態、そして映画を観ているような映像美溢れる「北方水滸伝」だからこそ、夢中になって読み切ることができたのだと思います。

正義を戦で表すのはいかが?と思う気持ちは変わりませんが、魅力ある男性達の壮大なロマンを読んでいると、やはり個的な恋愛小説よりこちらを選んでしまうのです。

この本を紹介してくれた人との交流が無くなっても、本だけは残った。
6年の長さを改めて思いました。


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4 コメント

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お疲れ様でした。 (め~りさんの羊☆)
2006-03-08 13:36:48
昨日はどうもでした

北方謙三氏の本は「三国志」を高校生のときに読んでおりました♪でも、あまりの長さに途中で断念してしまったので、また読み直してみたくなりました

本の最後をどこで読むかって結構重要ですよね!私も思わず泣いてしまいそうになる事あります(笑)

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高校生! (マリ)
2006-03-08 14:32:34
め〜りさん、高校生!

そうですよね〜、そうなんですよね〜。

しかしちょっとビックリでした。



もうひとつビックリはめ〜りさんが読んでいらしたことです。

また新たな一面が伺えます!

ぜひぜひゆっくりでいいから読み続けてくださいませ。

そしてチャイ片手に盛り上がりましょう!
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我希望的挑戦 (メーメ)
2006-03-09 00:19:51
「水滸伝」全19巻!お疲れ様でした!



北方謙三の本を私は今まで一度も読破したことがありません…。

すぐに断念してしまうのです。

19巻は読む前からぐったりくる長さですが,でもウルトラマリンさんの感想を読んだら挑戦したくなりました。



(タイトルの漢文?は文法合っているのか知りません…雰囲気で書いてみました)
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ぜひ梁山泊へ! (マリ)
2006-03-09 08:43:38
メーメさん

私はただ思い入れ一杯に書いただけなのに、そう思っていただけるのはとても嬉しいことです。

調子に乗って書きますが「林冲」もいいけれど、体術を得意とする、しなやかな「燕青」も、戦うことはしないけれど、坊ちゃんの「柴進」も私のツボなんですよ〜。

というように、108人もいますからね(笑)、お気に入りのキャラ?が絶対見つかるはず。

ぜひぜひ読まれて、一緒に盛り上がってくださいませ!
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