マリの水彩画とグルメ

MARINE blog 水彩画家・家庭料理研究家のMariがつづるルポと日記
(写真をクリックすると大きくなります)

八千七百六〇分の壱の夜桜

2009-04-08 00:30:05 | 写真
 同じイラストレーターでご近所友達のNさんに夜桜見物に誘ってもらいました。 約束の19時30分過ぎにチャイムが鳴り、いそいそと二人で野川へ…。
 この野川沿いの桜のライトアップは、照明機器会社のご好意でか?1年のうち18時から21時の3時間だけ桜に照明が照らされるそうです。 そしてその告知も前日の日のみ!? 桜らしい儚さがなかなか粋です。

「桜って、きれいだけどなんか観ていて切ないね…」
「うん、ここまで派手に咲いて、で、散っちゃうんだもんね、ここまでの樹はそうないもんね」
「この間ね、ネネ(Nさんの愛猫)が死んじゃった時に一緒に悲しんでくれたお向かいのおじさんが急死しちゃったの…。 元気なおじさんだったから、その時まさか自分も数ヶ月後に死んじゃうなんて思わなかったハズだよね…。
それでさ、人も案外儚いんだなって、人との出逢いとか、過ごす時間て大事にしなくちゃなって、しみじみ思った…。
ネネとだって16年間一緒だったんだから満足しようって思ったんだけど、16年間て5840日で、万とかいう数じゃないんだよね。案外少ないんだな~って思っちゃったよ…」
「一日一日が大事だね…」
「大事だね…」
「でもね、今さ、もし何らかの形で終わってしまったとしても、あんまり後悔ないかも…後悔しないまで言わなくても、ま、しょうがないか~…くらい…ってこの間ふと思っちゃった…。
自分の能力に満足してるとかそういうんじゃなくて、もう今現在の私としてはこれ以上出来ないな~って感じ? 生き切ってる、毎晩生き切って『おやすみ~』って感じ(笑)」
「ははは、でも、な~んかわかるな~…(笑)」


 桜の樹の下だから、ましてその光の中に溶けてしまいそうな空間だったからか、私達はそんな会話をしながら、1時間ほど桜を眺め、写真を撮り歩きました。
 Nさんのお陰で、8760時間(24時間×365日)分の1時間、ちょっと幻想的で妖しく美しい中に身を置く事が出来ました。 そして「今終わってしまう」のではなく、来年もまた行こうね!と言いながら家路につきました。

にほんブログ村 美術ブログへにほんブログ村 美術ブログ 水彩画へにほんブログ村 グルメブログ おうちグルメへにほんブログ村 グルメブログ デパ地下・コンビニへにほんブログ村 ハンドメイドブログ ハンドメイド雑貨へ
ブログランキング・にほんブログ村へ