marcoの手帖

永遠の命への脱出と前進〔与えられた人生の宿題〕

世界のベストセラーを読む(278回目)神学研究のための正しいあり方(M・ルター)

2017-03-03 21:05:56 | 日記
キリスト教の神学についてマルチン・ルターが述べていることを書きます。(抜粋)
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 私はあなたに神学研究のための正しいあり方と方法を示したい。なぜなら私もこの訓練を受けたからである。そしてこのあり方と方法というのは、疑いもなくすべての族長たちや預言者たちも保っていたものだが、聖王ダビデが詩篇119篇で教えているものである。そこであなたは、この詩篇全体をとおして十分に示されている三つの原則を見出すことであろう。それらは祈りと黙想と試練とである
 第一に、聖書は他のすべての書物の知恵を愚かとする書であることを、あなたは知るべきである。なぜなら、永遠の生命について教えているのは、この書以外にないからである。〔・・・・〕
 第二に、あなたは黙想すべきである。すなわち、あなたは聖書を単に心の中で繰り返すだけでなく、口に出して、聖書の文字通りのことばに従ってこれをいつも繰り返し、これに習熟し、一読、再読し、聖書が言おうとすることに熱心な注意と考察を向けるべきである。これにあきて、一度も二度もすでに十分に読んだし、聞いたし、語った、なんでも根底からわかっているのだなどと考えないように、注意しなさい。そんなことでは決して特別の神学者となりえない。そんな考えをもつような人は、時ならぬ時に実を結んだ果実のようなもので、まだ半分も熟さないうちに。落ちてしまう。〔・・・・〕
 第三に、ここには試練も入る。試練こそ試金石である。試練は知り、理解することをあなたに教えるばかりでなく、神のことばがすべての知恵にまさる知恵としていかに正しく、いかに真実で、いかに甘く、いかに愛すべく、いかに力強く、いかに慰めに満ちているかを経験することをも教える。〔・・・・〕
                            (『ドイツ語著作全集第一巻への自序』50・658-660)
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        (世界の思想家5 「ルター」徳善義和編 平凡社 S51.12.15初版 p54) ・・・