晴、2度、84%
中国のお豆腐の種類は日本の比ではありません。食べ方も様々です。日本のお豆腐の方が美味しいとおっしゃる方もありますが、長く香港の地元のお豆腐を食べてきた私はそうとばかりは思いません。お豆腐の種類ばかりかそれらを使う料理も数あります。
「蘇州香乾」は干し豆腐です。しっかりと水を抜かれた豆腐は小さく硬くなります。その豆腐に味をつけたものです。地方によって味付けも違います。醤油がベースにやや甘いものがこの「蘇州香乾」です。そしてかすかに中国のスパイス「五香」や「八角」が香ります。このお豆腐、昔は旅の携帯食として作られたそうです。確かに小さいながらお腹持ちの良く、しかも手を汚さずに食べれます。
スライスすると、 歯がきしっとするくらい噛み応えがあります。このまま味がついているので食べれますが、スープにちょっと見え隠れ、炒め物では肉の代わりにメインで使われたりします。中華の精進料理には欠かせない食材です。チャーハンに微塵にしたこの干し豆腐が入っているとその味と香りがアクセントになります。
スライスしたものをさっと茹でたキャベツに合わせて置きました。しばらくすると味や香りがキャベツに移ります。 焼き魚の付け合せに添えました。
お豆腐は中国の家庭料理の大事な食べ物です。この「蘇州香乾」ばかりかどれも噛みしめると大豆の旨味を感じます。良い水が主体の日本の豆腐との違いです。懐かしい「五香」「八角」の香りに香港の市場を思い出しました。