チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

「鼎泰豊」 香港

2017年01月03日 | お外の食事

晴れ、19度、87%

 台北に「鼎泰豊」という小籠包や蒸し餃子で有名なお店があります。小さな間口に行列ができる店です。その行列の中には「地球の歩き方」を握りしめた日本人観光客も大勢です。とにかく蒸し餃子に目がない私は、最初の台北の時はこの行列に並びました。その次に「鼎泰豊」に行ったのは台北が初めてだというお客様とご一緒でした。この「鼎泰豊」はここ10年ほどの間、世界中にお店を出しました。日本にもあちこちで見られます。新宿の高島屋が日本の1号店だったと思います。今や「博多」にまでできています。

 香港にお店ができたのは8年ほど前でしょうか、やはり行列のお店です。行きたいとおっしゃる方があって並ぶ羽目になりました。台北とは違い広い店内、並んで待っている私たちの横ではガラス越しに職人さんたちが見事な手さばきで小籠包を包む様が見えます。それ以来なぜか一度も「鼎泰豊」に行きませんでした。並ぶのは嫌です。ここ数ヶ月、「小籠包」と叫び続けた私を昨晩主人が連れて行ってくれたのが「鼎泰豊」でした。

 久しぶりの「鼎泰豊」テンションが上がる私です。前菜は、 ニガウリの冷製。 お麩の煮物。台湾料理らしく、くどくないさらっとした中華です。続いてきたのが、 エビの蒸し餃子。 もち米を包んだシュウマイ。まずまずのお味です。主人が言います、「キビキビと働くお店の人のユニホームも清潔、味までが清潔に感じられるね。」確かに、蒸し器の下に惹かれている布も真っ白です。味の清潔さとはよく言ったものだと感心します。中華料理につきものの青菜の炒め物、これは若い空心菜です。 最後に出てきたのが、お待ちかね小籠包。小籠包をいくつか食べ始めた頃から私の口が重くなりました。周りを見回せば、いつの間にか満席です。しかも右隣は韓国人、左隣は西欧人のご家族。東南アジアの方たちもたくさん見られます。まるで香港の縮図のようなレストランの中です。

 席を立つ前に主人が一言、「ちょっとがっかりしたんじゃない?」はい、その通りです。さすが長年ご一緒だけあってお見通し、「この小籠包、そんなに美味しくない。」と心で思います。

 朝早く、深圳の小さな蒸し餃子屋さんで出てくる小籠包、背もたれもない椅子に腰掛けて熱々を頬ばります。蒸し器の底には茶色に染まって布が敷かれていますがそんなのお構い無し。運んでくるおばさんの指が蒸し器の中に入っていてもそんなの気にもならないくらい熱々の小籠包は美味しい。上海の豫園で半分にして欲しいと言ったのに出てきた16個の小籠包、一人でなんとペロリと食べあげた時の満足感。北京では飛行機の乗る前の前まで小籠包を食べ続けました。どこのお店も「鼎泰豊」のように綺麗ではなかったけど、おいしさは遥かに優っていました。

 新宿の「鼎泰豊」で食べた時もなんだか違うな?と思ったものです。香港の「鼎泰豊」の小籠包も今ひとつ、他のお料理はすんなりとお腹に収まります。その理由を考え続けました。白人などのお客が多い店です。熱々の小籠包は火傷させかねません。それともお客が多すぎて出てくるまでに時間がかかるのか、熱々ではないのです。熱々でない小籠包はそれでけで、おいしさが変わります。所詮小籠包や餃子は庶民の食べ物、いい油や見た目の美しさより、ちょっと脂の多い熱々の小籠包の方を私は選びます。お値段だって「鼎泰豊」よりお安いはずです。

 お店を出る時、急に台北の友人の言葉を思い出しました。「真奈さん、鼎泰豊に行ったら小籠包ではなくて、チャーハンを食べてください。そちらの方が美味しいですよ。」忘れていました。次回はチャーハンを頼むことにします。

コメント
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