晴れ、7度 福岡
コーヒーキャニスターと名前が付いた桐の箱をいただきました。私が日本の家で受け取った初めてのおリボンがついた贈り物です。しかも赤いおリボン。 赤いおリボン、幾つになっても嬉しく思います。
長い長いお付き合いの友人からです。猫が大好きで、お家ではマキネッタのモカエクスプレスマシンで直火にかけたコーヒーを昔から入れていました。コーヒーにミルクを欲しい私のために、私が遊びに行く時にはスーパーまで走ってミルクを買って来てくれていました。当時の香港はセブンイレブンがまだポツポツの頃です。あの頃の香港では美味しいコーヒー豆がありませんでした。一体いつもどこで豆を手に入れていたのか、きっと日本から大量に持ち帰っていたのだと思います。あの小さなエクスプレスマシンからコーヒーの匂いが立ち始め、アラビアのコーヒーカップに注いでくれます。アラビアの今流行りのパラティッシではありません。温もりのあるあのコーヒーカップ、サリーという名前の大きな猫がいるお家の一コマです。
桐の箱は軽くてしかも機密性に優れています。手のひらに乗る真四角なコーヒーキャニスター、今年に入って数年ぶりにコーヒーに目覚めた私のこともご存知の彼女です。2つの桐箱、赤と黒の柿渋が角に塗られています。きっとコーヒー好きの主人と私用です。
添えの桐のお盆の収まった二つの桐箱、コーヒー以外のものを入れてみたくなります。さて、何を入れましょうか。幾度も蓋を取ったり閉めたり、桐箱独特の中の空気が抜けていくあの感覚を楽しみます。まだ何を入れるか思いつきません。香港の家の荷物がほとんど戻ってくるのは来年です。落ち着いたらゆっくりこの箱の使い道を考えます。私の側にずっといてくれる桐箱です。桐箱にものが収まったら、足を伸ばして遊びに来てください。話したいこといっぱいあります。いつもありがとう。