晴れ、16度、85%
13時間も飛行機に乗っていったアムステルダムですが、なんと私が街を歩いたのは、たった4時間程度。何分にも、具合が悪い家人を一人にしておくことは出来ません。その4時間ですが一人で歩くのと、連れがいるのではこれまた全くと言っていいほど違います。一人ですから、気遣いなどせずに行きたいように、したいように。
25年もの間、超高層ばかり見て生活していますと、普通の目線で空が見えることに喜びを感じます。日本だって、顎をあげずとも空が見えます。でも、日本の風景は、私にとって原風景。安らぎはあるものの、驚きには至りません。
アムステルダムの、流れのない運河や運河沿いの古い家並み、見ていると、古いお話の世界に入った気分です。
ホテルのバルコニーからのこの眺め、雨の時、明け方、夜中とそれぞれの顔を見せてくれました。
運河沿いの家並みは、 高くても5階建て。ひとつひとつの建物に表情があります。 しかも、この運河、小型船が行き来します。運河沿いに生活したら、この景色だけ見ていても飽きないでしょうね。
跳ね橋が見えてきました。犬の散歩姿が見えます。この跳ね橋を過ぎると、私の目指している建物が近くなるはずです。
こういう色合いの街、これが、オランダの風土なのかと思わざるを得ません。風土、風と土。吸い込む空気と、食べ物が育つ土。このふたつが、私たちにいろいろな意味を持っているかを、この小さな景色が教えてくれたように思います。生まれ育った日本とも、永く生活している香港とも全く違う風と土です。
街角の本屋さん。いそいそと入ってみたのですが、全てオランダ語の本ばかり。お店の女性がゆっくりと本を読んでいるのが、なんともいい感じでした。大型書店でなくこういう小さな本屋、いつまでも残っていて欲しいですね。
昼間は6度ぐらいでしたが、小雨が降っています。それでも、地元に人たち傘もろくにささず、自転車に乗ったり歩いたり。日曜日だったからかもしれません。 なんと路上チェス。寒いのでポケットに手を入れて、足で駒を蹴っていました。
この時期、アムステルダムは一番観光客が少ない時だそうです。もし、次回訪れる機会があれば、運河沿いの街路樹に緑の葉がそよいでいる頃がいいな、と思っています。