『ミロクの暗号』 (徳間書店) 中矢伸一 著
この本の副題には「日月神示と出雲・伊勢・シュメールで読み解く日本人の使命」とあります。
著者の中矢伸一氏は、「はじめに」の中で本書の企画に際して、大きく整理してみたいことがあるとして、次のように書いています。
――それは、① 日本古代史の再検証 ② それらを踏まえた近未来予測 の二点です。
簡潔に説明すると、この日本という国がどうやって成立し、諸国とどんな交流があったのか、さらにそれらを踏まえて、私たちの未来が、世界が、どんなものへと変化していくのかということです。
日本という国家には、土着系氏族と渡来系氏族による複雑な歴史があり、そこにはユダヤやシュメールへとつながる真実の歴史が眠っていると私は考えています。出雲と伊勢の覇権をめぐる争い=隠された歴史も存在すると考えます。
古代から連綿と続く歴史を検証しつつ、近未来になにが起きるのか、そしてその時に私たちはどう思考・行動すればいいのかを検証することこそ、本書のテーマです。
(中略)
折りしも、2012年は『古事記』誕生から1300年、来年2013年は伊勢神宮と出雲大社の「ダブル式年遷宮」が控えています。……
―――
本書の構成は、大きく次のようになっています。
はじめに 古代から未来へとつながる「コード」
第1章 謎の出雲王朝と有力渡来人の正体
第2章 やがて「世界宗教」へと集約される
第3章 伊勢神宮とユダヤをつなぐ暗号
第4章 シュメール神話と日本神話の驚くべき真実
第5章 「二つの民」が合一する日
第6章 近未来世界の「終わりの始まり」
終 章 変革の波を恐れることなく新時代を創ろう
以下に、本書の中から要約してご紹介します。
ここで、伊勢神宮について少し触れてみます。
ご承知の通り、伊勢神宮は天皇家の祖神である天照大神を祀る内宮と、豊受大神を祀る外宮からなっています。外宮に祀られている豊受大神については、昔から謎の深い神様として平安・鎌倉時代の頃より、その正体をめぐって神道学者の間で論議が交わされています。
この豊受大神という神様は、伊勢では極めて重要な位置に据えられているのに、官選の『古事記』や『日本書記』にはほとんど出て来ず、無視同然の扱いのようです。
ユダヤ民族との関係では、興味深い話が書かれています。
それは、ユダヤ民族との不思議な関わりです。ユダヤ民族にとっての「三種の神器」とは、アロンの杖、モーゼの十戒石、マナの壺とも言われていますが、この三種のうちマナの壺が伊勢神宮の外宮に神宝として保管されているとう噂があるといいます。しかもそこにはヘブライ語が記されているとも言われている。
中矢氏は、このことについて次のように書いています。
―――もしかすると、豊受大神の素性を辿っていくと、遥か古代にユダヤ民族が日本に渡来した際、彼らが奉じていた神を祀ったことに始まるのではないでしょうか。
そうなると、豊受大神の正体とは、ユダヤ民族の神である「ヤハウェ(エホバ)」ということになります。
前出の渡邊氏は、べラ女史を外宮にお連れした後、次のような質問をしました。
「あなたが伊勢参拝の時に涙を流した多賀宮は、古くからイスラエルの神が祀られている……具体的には、エホバが祀られているとも言われていますが、あなたはご存じですか?」
すると、意外なことに、べラさんはこう答えたのだそうです。
「もちろん。ヤハウェが祀られています」
豊受大神の正体は、ユダヤ民族の神・ヤハウェであると、彼女も言うわけです。
「ブルガリアを出る前から、すでにそのことはわかっていたのですか?」
「伊勢に参拝して、そのことがわかりました」
「もしそれが本当なら、世界の宗教は、元は一つであるということですね」
「その通りです」
べラ女史は、世界の宗教が統一される日は必ず来る、その時に中心的な役割を果たすのが日本人であるという、大変な予言をしておられます。 ―――
ここに出てくるベラ女史というのは、「世界一の超能力者」の異名を取るベラ・コチェフスカさんのことです。ブルガリア人でバイオエネルギー・セラピストです。ロシアアカデミーから「べラと同じ超能力を有する人間は、この地上に存在しない」とまで評価された超能力者です。べラ女史の経歴の詳細は、本書に書かれています。
渡邊氏と出てくるのは、渡邊延朗さんのことです。
『文藝春秋』平成5年(1993年)三月号に、ジャーナリストの天野龍一氏が、「世界一の超能力者 来日日記」と題して、ベラ女史が訪日された時の話をまとめています。
それによると、「日本に行ったら、まずどこへ行きたいか」と尋ねてみたところ、「日本で一番大きなお宮に行きたい」というので、それなら伊勢神宮しかないだろう、ということになり平成4年(1992)11月30日、渡邊さんら日本人クルーはベラ女史を伊勢にお連れすることになった。
そして、不思議なことは、一行が外宮正殿に参拝した直後に起こりました。
あたかも何か見えない力に引っ張られるように、突然、ベラさんが後方の急勾配の階段を駆け登り始めました。その迅さは、同行していた若いスタッフも追いつけないほどだったそうです。
外宮正殿の後方の小高い丘の上には、豊受大神の「荒魂」を祀るとされる多賀宮があります。
「神様が私を引っ張っていく」―――ベラさんはこう言ったそうです。
ジャーナリストの天野龍一氏は、この時の印象を、次のように書いています。
「多賀宮の神前に進み出ると、ベラは感極まったように膝を折り、額ずいて祈った。するとにわかに神気というか、霊気というのか、ただならぬ気配が一帯にたちこめた。僕も思わず手を合わせてしまったが、身体に目に見えない圧力がのしかかってくるようで、頭を上げられない。このときの気配というものを的確に表現する言葉を僕は知らない。それは生れて初めての経験だった。祈りを終えたベラは、顔中を涙で濡らしていた」(『文藝春秋』前掲号 356頁~357頁)
彼女は祈りを終えた後に、「こんな聖地はない。ここには世界中の人々が祈りに来なければいけない」という意味のことを言ったそうです。
また、日本の古代史に関するベラ女史のリーディングでは、彼女は言ってはいけないことまで喋ってしまったそうです。渡邊氏によると、そのタブーとされる要点は ①ユダヤの失われた十部族のうち、いくつかの部族(二~三部族)が日本に来ている ②天皇家の恐らく四代目の女帝が、ユダヤの末裔と結ばれている……そんな内容だったようです。
近未来のベラ女史の予言としては、次のようなものです。
〇人類の未来に関することは、「すべて聖書に書かれてある」
〇「ノアの大洪水が再び起きる。時期は21世紀の後半である」
〇「かのノストラダムスの予言については、核戦争という形で現実となる。核を作った人たちが、神からの罰を受けることになる。それが起こる地域はヨーロッパであり、中東や日本ではない」
〇「いずれ日本人が全体の三分の一になる時代が来る」 その大淘汰の時は徐々にではなく、突如としてやって来るそうです。そして、「生き残った人たちが、昨日までと打って変わった凄まじい光景を見て、自分が生き残ったことを後悔する日がある」
最後に、ベラ女史は日本人に対して、こんなメッセージを遺しています。
「これから世界は混乱の一途を辿るでしょう。しかしそれは、人類がどうしても経験しなくてはならない試練でもあります。重要なのは、人類がその試練から何を学ぶか。核の洗礼を人類で最初に受けた日本は、混乱の世紀末から次の世紀にかけて、人類が平安を取り戻していく過程で、とても重要な役割を果たすでしょう。そういう義務があるのです」(『文藝春秋』前掲号358頁)
東日本大震災、福島第一原発の事故とその後の放射能問題、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などで大混乱し、疲弊し切っている日本人ですが、今こそこの国に生れ合わせた意義を考え直す必要がありそうです、と著者は述べています。
以上
この本の副題には「日月神示と出雲・伊勢・シュメールで読み解く日本人の使命」とあります。
著者の中矢伸一氏は、「はじめに」の中で本書の企画に際して、大きく整理してみたいことがあるとして、次のように書いています。
――それは、① 日本古代史の再検証 ② それらを踏まえた近未来予測 の二点です。
簡潔に説明すると、この日本という国がどうやって成立し、諸国とどんな交流があったのか、さらにそれらを踏まえて、私たちの未来が、世界が、どんなものへと変化していくのかということです。
日本という国家には、土着系氏族と渡来系氏族による複雑な歴史があり、そこにはユダヤやシュメールへとつながる真実の歴史が眠っていると私は考えています。出雲と伊勢の覇権をめぐる争い=隠された歴史も存在すると考えます。
古代から連綿と続く歴史を検証しつつ、近未来になにが起きるのか、そしてその時に私たちはどう思考・行動すればいいのかを検証することこそ、本書のテーマです。
(中略)
折りしも、2012年は『古事記』誕生から1300年、来年2013年は伊勢神宮と出雲大社の「ダブル式年遷宮」が控えています。……
―――
本書の構成は、大きく次のようになっています。
はじめに 古代から未来へとつながる「コード」
第1章 謎の出雲王朝と有力渡来人の正体
第2章 やがて「世界宗教」へと集約される
第3章 伊勢神宮とユダヤをつなぐ暗号
第4章 シュメール神話と日本神話の驚くべき真実
第5章 「二つの民」が合一する日
第6章 近未来世界の「終わりの始まり」
終 章 変革の波を恐れることなく新時代を創ろう
以下に、本書の中から要約してご紹介します。
ここで、伊勢神宮について少し触れてみます。
ご承知の通り、伊勢神宮は天皇家の祖神である天照大神を祀る内宮と、豊受大神を祀る外宮からなっています。外宮に祀られている豊受大神については、昔から謎の深い神様として平安・鎌倉時代の頃より、その正体をめぐって神道学者の間で論議が交わされています。
この豊受大神という神様は、伊勢では極めて重要な位置に据えられているのに、官選の『古事記』や『日本書記』にはほとんど出て来ず、無視同然の扱いのようです。
ユダヤ民族との関係では、興味深い話が書かれています。
それは、ユダヤ民族との不思議な関わりです。ユダヤ民族にとっての「三種の神器」とは、アロンの杖、モーゼの十戒石、マナの壺とも言われていますが、この三種のうちマナの壺が伊勢神宮の外宮に神宝として保管されているとう噂があるといいます。しかもそこにはヘブライ語が記されているとも言われている。
中矢氏は、このことについて次のように書いています。
―――もしかすると、豊受大神の素性を辿っていくと、遥か古代にユダヤ民族が日本に渡来した際、彼らが奉じていた神を祀ったことに始まるのではないでしょうか。
そうなると、豊受大神の正体とは、ユダヤ民族の神である「ヤハウェ(エホバ)」ということになります。
前出の渡邊氏は、べラ女史を外宮にお連れした後、次のような質問をしました。
「あなたが伊勢参拝の時に涙を流した多賀宮は、古くからイスラエルの神が祀られている……具体的には、エホバが祀られているとも言われていますが、あなたはご存じですか?」
すると、意外なことに、べラさんはこう答えたのだそうです。
「もちろん。ヤハウェが祀られています」
豊受大神の正体は、ユダヤ民族の神・ヤハウェであると、彼女も言うわけです。
「ブルガリアを出る前から、すでにそのことはわかっていたのですか?」
「伊勢に参拝して、そのことがわかりました」
「もしそれが本当なら、世界の宗教は、元は一つであるということですね」
「その通りです」
べラ女史は、世界の宗教が統一される日は必ず来る、その時に中心的な役割を果たすのが日本人であるという、大変な予言をしておられます。 ―――
ここに出てくるベラ女史というのは、「世界一の超能力者」の異名を取るベラ・コチェフスカさんのことです。ブルガリア人でバイオエネルギー・セラピストです。ロシアアカデミーから「べラと同じ超能力を有する人間は、この地上に存在しない」とまで評価された超能力者です。べラ女史の経歴の詳細は、本書に書かれています。
渡邊氏と出てくるのは、渡邊延朗さんのことです。
『文藝春秋』平成5年(1993年)三月号に、ジャーナリストの天野龍一氏が、「世界一の超能力者 来日日記」と題して、ベラ女史が訪日された時の話をまとめています。
それによると、「日本に行ったら、まずどこへ行きたいか」と尋ねてみたところ、「日本で一番大きなお宮に行きたい」というので、それなら伊勢神宮しかないだろう、ということになり平成4年(1992)11月30日、渡邊さんら日本人クルーはベラ女史を伊勢にお連れすることになった。
そして、不思議なことは、一行が外宮正殿に参拝した直後に起こりました。
あたかも何か見えない力に引っ張られるように、突然、ベラさんが後方の急勾配の階段を駆け登り始めました。その迅さは、同行していた若いスタッフも追いつけないほどだったそうです。
外宮正殿の後方の小高い丘の上には、豊受大神の「荒魂」を祀るとされる多賀宮があります。
「神様が私を引っ張っていく」―――ベラさんはこう言ったそうです。
ジャーナリストの天野龍一氏は、この時の印象を、次のように書いています。
「多賀宮の神前に進み出ると、ベラは感極まったように膝を折り、額ずいて祈った。するとにわかに神気というか、霊気というのか、ただならぬ気配が一帯にたちこめた。僕も思わず手を合わせてしまったが、身体に目に見えない圧力がのしかかってくるようで、頭を上げられない。このときの気配というものを的確に表現する言葉を僕は知らない。それは生れて初めての経験だった。祈りを終えたベラは、顔中を涙で濡らしていた」(『文藝春秋』前掲号 356頁~357頁)
彼女は祈りを終えた後に、「こんな聖地はない。ここには世界中の人々が祈りに来なければいけない」という意味のことを言ったそうです。
また、日本の古代史に関するベラ女史のリーディングでは、彼女は言ってはいけないことまで喋ってしまったそうです。渡邊氏によると、そのタブーとされる要点は ①ユダヤの失われた十部族のうち、いくつかの部族(二~三部族)が日本に来ている ②天皇家の恐らく四代目の女帝が、ユダヤの末裔と結ばれている……そんな内容だったようです。
近未来のベラ女史の予言としては、次のようなものです。
〇人類の未来に関することは、「すべて聖書に書かれてある」
〇「ノアの大洪水が再び起きる。時期は21世紀の後半である」
〇「かのノストラダムスの予言については、核戦争という形で現実となる。核を作った人たちが、神からの罰を受けることになる。それが起こる地域はヨーロッパであり、中東や日本ではない」
〇「いずれ日本人が全体の三分の一になる時代が来る」 その大淘汰の時は徐々にではなく、突如としてやって来るそうです。そして、「生き残った人たちが、昨日までと打って変わった凄まじい光景を見て、自分が生き残ったことを後悔する日がある」
最後に、ベラ女史は日本人に対して、こんなメッセージを遺しています。
「これから世界は混乱の一途を辿るでしょう。しかしそれは、人類がどうしても経験しなくてはならない試練でもあります。重要なのは、人類がその試練から何を学ぶか。核の洗礼を人類で最初に受けた日本は、混乱の世紀末から次の世紀にかけて、人類が平安を取り戻していく過程で、とても重要な役割を果たすでしょう。そういう義務があるのです」(『文藝春秋』前掲号358頁)
東日本大震災、福島第一原発の事故とその後の放射能問題、TPP(環太平洋戦略的経済連携協定)などで大混乱し、疲弊し切っている日本人ですが、今こそこの国に生れ合わせた意義を考え直す必要がありそうです、と著者は述べています。
以上
ミロクの暗号 (日月神示と出雲・伊勢・シュメールで読み解く日本人の使命) | |
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