ナチスと精神分析官
ジャック・エル=ハイ 著
角川マガジンズ 刊
ニュルンベルグ裁判に先立ちゲーリングらを精神分析した米軍医(ケリー)が見た「悪の正体」とは!
戦後70年、埋もれていた記録がいま蘇る!映画化決定。
刑務所の精神分析医と第三帝国の最高幹部、ゲーリング、ヘスらなどとのきわめて珍しい関係を描いた第一級のルポタージュです。
分析官ケリーがナチ高官のなかでもっとも興味がひかれ親密になったのはゲーリングでした。陽気で、他人の関心に貪欲で、人身操縦術に長け、誇り高い野心家であるという分析官(ケリー)との共通点があり親密感をもった。ゲーリングはIQが高かったそうです。
ニュルンベルクでナチス高官たちを観察したアメリカ人の精神分析官ケリーは、ドイツの問題は理論的にはアメリカでも起きるおそれがあると考えました。そして、次のように語っているのが印象に残りました。
「 彼らは世界中のどこにでもいるような人々でした。その人格パターンは不可解なものではありません。だが彼らは特別な欲求に駆られ、権力を握ることを望んだ人間でした。そんな人間はこの国にはいないとあなたは言うかもしれません。しかし私はここアメリカにも、国民の半分を支配できるなら、残りの半分の死体を乗り越えてでも、それを実現しようとする人間がいると考えています。そして彼らは今、それを言論によって行っています。──民主主義の権利を反民主的なやり方で利用しているのです。 」
以上
ジャック・エル=ハイ 著
角川マガジンズ 刊
ニュルンベルグ裁判に先立ちゲーリングらを精神分析した米軍医(ケリー)が見た「悪の正体」とは!
戦後70年、埋もれていた記録がいま蘇る!映画化決定。
刑務所の精神分析医と第三帝国の最高幹部、ゲーリング、ヘスらなどとのきわめて珍しい関係を描いた第一級のルポタージュです。
分析官ケリーがナチ高官のなかでもっとも興味がひかれ親密になったのはゲーリングでした。陽気で、他人の関心に貪欲で、人身操縦術に長け、誇り高い野心家であるという分析官(ケリー)との共通点があり親密感をもった。ゲーリングはIQが高かったそうです。
ニュルンベルクでナチス高官たちを観察したアメリカ人の精神分析官ケリーは、ドイツの問題は理論的にはアメリカでも起きるおそれがあると考えました。そして、次のように語っているのが印象に残りました。
「 彼らは世界中のどこにでもいるような人々でした。その人格パターンは不可解なものではありません。だが彼らは特別な欲求に駆られ、権力を握ることを望んだ人間でした。そんな人間はこの国にはいないとあなたは言うかもしれません。しかし私はここアメリカにも、国民の半分を支配できるなら、残りの半分の死体を乗り越えてでも、それを実現しようとする人間がいると考えています。そして彼らは今、それを言論によって行っています。──民主主義の権利を反民主的なやり方で利用しているのです。 」
以上
ナチスと精神分析官 | |
高里 ひろ,桑名 真弓 | |
KADOKAWA/角川マガジンズ |