宇宙人の独り言

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ファイナル・カウントダウン

2015年07月25日 | 日記
ファイナル・カウントダウン
円安で日本経済はクラッシュする
石角莞爾 著
角川書店



本書は難しい経済理論や経済用語を使わずにヨーロッパに住むユダヤ人の目線から論じたもので、著者はかつて日本人でしたが、ユダヤ教に改宗してユダヤ人となった人です。
アベノミクスの2年間で国富喪失が起こっていると警鐘を鳴らしています。

「デフレを脱却する」と物の値段が高くなる。
「インフレにする」とは増税するということ。
通貨の高い国は国債の格付も上位に来る。
先進国で日本だけがアメリカの真似をし、借金大国に。
お札を刷れば刷るほど貧困者が増える。
そして世界的な金利引き上げになったら日本は破綻する。

国家の負債が一定規模を超えると、ギリシャのように債務不履行を起こします。一定規模の負債とはどれぐらいをいうのでしょうか。IMFの調査では危険ラインはGDP比で85%と指摘しています。国富を使い切った状態がGDP比100%です。

2013年末の計算では国富喪失国はキプロス(111.7%)、イタリア(132%)、ギリシャ(174.9%)、日本(227%)となっています。このうち2国は倒産です。

日銀の通貨発行残高は15年前の2000年で60兆円でした。2014年にはその残高は270兆円となり約4倍に増えました。本当のところ、いくらマネーを刷り散らかしているか誰もわかりません。大量札束印刷によるバーチャル・リアリティが今の円安・株高だと著者は指摘し、次のように書いています。

「世界史上の帝国はその権勢のピーク時には通貨高を維持していたのだ。ローマ帝国は皇帝の予算(支出、出費)が帝国各地からの税収を上回ることによる通貨安により崩壊した。当たり前だ。ローマ軍は多くの傭兵で構成されていたが、誰も金メッキの通貨などでは「アホらしくて戦場に行けるか」となって軍事力の弱体化を招いたのだ。このように世界史のすべての帝国が通貨安により崩壊していったのだ。
 最善最高の国の防衛=安全保障は通貨高なのだ。」

ファイナル・クラッシュは、Ifの問題ではなくWhenの問題だということは間違いなさそうです。著者は、第一の兆候は、円・ドル為替レートつまり円安になるスピードです。第二の兆候は、金利の上昇率です。第三は、原油と鉄の価格だと言っていますが。さて、どうでしょうか。

以上


ファイナル・カウントダウン 円安で日本経済はクラッシュする (角川書店単行本)
石角 完爾
KADOKAWA / 角川書店



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