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モルツーの日々@競馬と本と日本史他

本が好きな書店員(出版社営業部から書店員に出戻りました)。史跡巡りの写真を素敵に撮りたい。馬も好き。

点字と絵本

2014年05月09日 | 書籍業界にて想う
本屋さんに居て、一番縁が遠かったのが視覚障害のある方々でした。

土地柄、知能障害者が多く(子供の頃、保育園や学校に同年代の知能障害者がたくさん居ました)、また、「聴覚障害があるので取寄せ商品の入荷連絡は電話ではなくFAXで欲しい」という常連さんも居たりしたのですが、「本」という商品柄、どうしても視覚障害がある方には来てもらい辛い店でした。
「視覚障害があっても読書を楽しんで欲しい!」と思い、点字翻訳に興味を持った時期もありましたが、「もし今自分が視力を失って点字を学んで読めるようになったとしても、一冊の本の文章を点字で読むには時間もかかるし手軽じゃないし、点字ではなく音声での読書にするだろうな~」と点字に懐疑的になってしまったのでした。

ただし、長い文章には不向きでも(熟練者は長くてもヘッチャラなのでしょうが)、例えば、自動販売機。見えない人にとっては、どれかボタンを押してみて出てくるまで、それが熱いのか冷たいのか分からないのだそうで、そんな時にボタンに点字があれば、飲みたいものが買えて便利なのだそうです。
また、部屋の引出しに点字を貼っておけば、開けて実物を触らなくても何が入っているか把握できたりと、短い文字数のものには威力を発揮するようです。

そして昨日、点字への理解がさらに深まることがありました。
NHKで、福音館書店が『ぐりとぐら』の点字絵本を5,000部で出版したとのニュースをやっていてハッとしたのです(5,000部という数字に漢気を感じた為だけではありません)。
絵本て、当然文字だけではないわけで、絵の部分を点訳するってかなり重要なのではないかと。
点訳絵本をすでにやってる人から見たら当たり前すぎることなのかもしれませんが、絵本に縁遠い私としては、目からウロコな感覚でした。
そしてそのニュースでは、むしろ視覚障害のあるお母さんに向けたものだと伝えていました。つまり、「子供に絵本を読んであげられないのが辛い」と。

とても単純なことなのに、言われてみなければ分からないことってあるものだなぁと己の小ささを改めて感じつつ、なんとなくまた、点訳への興味が盛り上がってきています。
結婚生活スタートから丸一年。
転職から一年半。
ようやく、自分のペースが固まり余裕が出てきた今日この頃。
点訳をマスターして絵本点訳の道を目指してみようかなという気持ちになっています。


本を贈ること

2014年04月22日 | 書籍業界にて想う
少し前の話になりますが、旦那からホワイトデーにお返しプレゼントを貰いました。
かなり嬉しいプレゼントだったので、のろけさせてください。

貴金属とかお花とかカワイイ雑貨とか、いわゆる「女子ウケするプレゼント」ではありません。
本です。
『人生、ニャンとかなる』

ベタですかね。
ベタかもしれませんね。
しかも話題のベストセラーで、旦那と二人で本屋さんに行くたびに猫好き同士として「コレね~」と眺めていた本ですし、広告も良く見かけるし、書店さんへ仕事で行くことも多くなった私としては目に留める機会も多く、すでに「買って読み終えた」ような気持ちでいた本でした。

なのに、プレゼントされたら自分でも驚くほど嬉しかった。
理由は二つ、考えられます。

まずは、所有できることの便利さ。
現実に所有して、例えば夜、寝る前に好きなページを好きな格好で(汚れることを気にせず)読めるって、こんなにも有難いことなんだなと。

それと、旦那がこの本を「選んで」くれたから。
「いつも忙しくしてて会社の愚痴を言って安らぎが足りてないみたいなので、コレを読んでリラックスしたらいいじゃない」と。
この思いやりの気持ちを、ちゃんと心に留めておかねば!と噛み締めた次第です。

ちなみにその言葉を聞きながら私がたまたま開いたページがまさに「小声なら愚痴、叫べばロック」のページ。
読者ハガキか何かが挟まっていて、開きやすくなっていたのですね。あえて挟んだのか偶然そのページに挟まっていたのか分かりませんが……。
(日々愚痴を聞いてもらってばかりで申し訳ない!)

「ロックに生きたいな」って思います。



本のプレゼントって難しいと感じてしまうことも多いと思います(書店員時代にお客様に相談されて、贈る側が好きな本を選べば良いってワケではないことを知ってしまっているから私はそう思うのかもしれませんが)。
そんな中、ドンピシャな、こんな大ホームランを受け取れたことが嬉しくてですね。のろけさせていただきました。

「その本を選んだ理由とか気持ちを添えれば、本のプレゼントも難しくないのかな」なんてことも思ってみたり。
「もしダブってたら返品(または同額程度の本と交換)OK」とかにしたら、本のプレゼントってもっと流行るんじゃないのかなー。
…なんてことを考えた、今年のホワイトデーでした。

読書習慣を拡める人になりたい

2014年01月11日 | 書籍業界にて想う

本を読んでる人って頭良さそうに見える…てのはよく言われてる。
頭が良いってのはつまり、デキる人ってことだと思う。
デキる人ってのは、想像力があって気が利く人ってことだと思う。

想像力があれば、先々をよんで先回りの仕事ができるし、人の気持ちを汲み取れるからコミュニケーション能力も高くなれる。

確かに読書って想像力を鍛えてくれるから、本を読んでる人はホントに頭良いのかも。本を読むと、頭良くなるのかも。
…と、最近、思う。

本、特に小説は、情景を文字情報だけで想像し、さらに、自分ではない他人の気持ちになることができる。
ドラマや演劇は、登場人物の行動は目に見えても心理の解説はしてくれないので、答え合わせはできない(俳優の演技から汲み取らねばならず、より高度な想像力が必要とされるので想像力のトレーニングとしては難易度は高い)。

また、小説以外の本も、知識や知恵など、知っていれば特な情報や、それらの情報を得る方法を授けてくれる。
想像力の幅が広がるし、想像力を使って行う「判断」の材料を増やしてくれる。

…なんて。

読書について、最近、そんなふうに考えています。

混沌の時代、自分の頭で考えて意見を持って生きないと危ない時代な気がしますし。

私が本屋をやりたいと思っている原点はもしかしてソコなのかなと思ったりもして。
(かつては単純に、自分がお世話になった読書体験をぜひみんなにも味わって欲しい!そのお手伝いがしたい!ってだけでしたが)


まだまだサラリーマンを続けますが、いつか・・・・厚生年金の受給資格を得られたら(それだけの年数をクリアしたら)そんな理念を基本として独立開業できるよう、がんばっていこうと思います。



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再開するっ!

2013年11月02日 | 書籍業界にて想う

以前やっていた「気になる本を1日1冊」を、再開しようかと思ってます。
時間が許せば。飽きなければ。

年明けから転職→結婚・引越し→会社の引越しと、バタバタしていましたが、ブログに気持ちが向くようになったってのは、だいぶ日常生活に余裕も出てきたのかな、と。

それに、以前のようにamazonで新刊をチェックするのは、今の仕事にも大いに役立つかな、と。

それにそれに、会社を辞めて独立する友人に少々刺激を受けて己の「麦本屋」の夢を思い出してしまい、「本を誰かに届ける」ことをダイレクトにやりたくなった、という理由も。


買ってない本を紹介するってのはナンかなぁと、やはり思わなくはないですが、普段本屋さんではなかなか目に留まらない本の存在を誰かに届けられればと思い、再開してみます。



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税率変更への恐怖感~書籍業界にて~

2013年10月01日 | 書籍業界にて想う
消費税が上がることが、現実的になってきました。
増税の是非はともかく、税率が変わることはもう避け難いのではないかと思われます。

さて、書籍はどうなるのか。

一般的な「商品」は、「返品」があるとしても翌月には処理が済むものであるようです。
税務的な「売上返品」を「売掛金」から差し引く作業は、二ヶ月のうちに片付いてしまうものらしいです。
しかし書籍はそうはいきません。
数年前のものが返ってくるなんてことはザラ…というより、行ったり来たりしまくってるので、どれがいつの納品だったかを一点一点追跡して確認するなんて、不可能‼︎
コンピュータを使ったって、無理があると思います。マイクロチップを使用したって、膨大な冊数を分別してそれぞれの税率ごとに金額を出して請求書を作るだなんて、考えただけでも仰け反りつつ鼻血を吹きそうになります。

3%から5%に変わった時はどうしたのか。
今回は、その貴重な過去の経験からより良い方法が書籍業界全体として採用されるのだと信じて居る次第なのですが、こんな重大なことなのに私の周りの人は「具体的なことは忘れたが、とにかくメチャメチャ大変たった!」と宣う人ばかりです。
恐怖感だけが増しています。

返品の件だけでなく、スリップの差し替え作業やコンピューターの設定変更、その他諸々大小様々な案件が湧いてくるだろうという予測に怯えている昨今です。




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本屋さんでやってる「祭」

2013年07月28日 | 書籍業界にて想う

「日販 祭 スタンプラリー」というのが始まりました。
本屋さんの夏祭りですね。

http://www.nippan.co.jp/news/2013/0717.html

http://www.yomiuri.co.jp/adv/net/release/detail/00007921.htm

期間は9月1日まで。
参加してる本屋さんを廻って500円以上の買い物をしてスタンプを集め、景品をもらおう!というもの。
あ。
どうやらスタンプは同じ店のものでも良いようで、いわゆるポイントカードですね。
(…店頭でもらったスタンプカードとネットの情報だけで書いてるのでちと情報に不安が…何か違ってましたらご連絡くださいませ…。)

景品は、ブックカバーやメモスタンド付きクリップホルダーなど合計8種類。
本に纏わるものばかりでは無く、なかなかに魅力的な景品ばかりでした。詳しくはお近くの参加店を訪ねてぜひチェックを!

本屋さんって、あまりあちこちの本屋さんには行かないものですよね。
使う本屋さんって決まってる。
私の場合は、地元駅前の本屋さんか、通勤の途中にある大型のチェーン店さん。
しかしこの「祭」によって、他のお店をわざわざ訪ねて行く口実(自分に対しての)ができたなぁと嬉しくなっているのです。
隣の駅のあの本屋さんとか、昔は行ってたあそこの本屋さんとか、夏休みに行く旅行先での本屋さんとか、9月1日までやってるのでチャンスはまだまだたっぷりありますよ!

ただし、これは「日販」という問屋さんとの取引がある本屋さんのみに開催参加権があり、その中でも参加してない本屋さんもありますので、その辺りはご注意を。
ま、日販は業界最大手二社のうちの片方なので、参加してる本屋さんは数多いと思われます。
逆に、参加してればそこは「日販」から本を卸してもらってる本屋さんということになるので、そこでさらりと「あ、ここは日販帳合(にっぱんちょうあい)なんだね」なーんて言ってみると、本屋通をアピールできちゃったりしちゃいますよw

本屋さん応援のステキな企画。
もっともっと広まると良いなと思ってます!!


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版元飲み会

2013年07月17日 | 書籍業界にて想う

転職して版元の営業部勤務になって未だ書店営業で外周りをすることはないけれど、時々営業部の一員として他社さんとの交流の場に出ることがあります。

営業マンに飲み会が多いのは一般論として知ってはいるものの、しかし、取引先ではない、むしろライバルである他社の営業マンとの交流がどう仕事に生きるのかが、正直まだよく分かっていません。
以前の会社でも見かけてた現象だし、特に出版業界は他業界に比べてヨコの繋がりが強いのだろうなとは思うのですけども、自分の財産とする以外に、いただいた名刺達をどう会社の利益に繋げたものか、少し悩みながら眺めております。

ま、お酒は好きだし飲み会の場は(気分さえ乗れば)キライじゃないので、けっこう楽しんでおじさま達に囲まれてゲラゲラ笑ってお酌したりしてるのですけどね。




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書店のマニュアルは私にも長年の課題でした

2011年09月28日 | 書籍業界にて想う

先日、書店員の友人とお茶してきました。
やや目的のあるお茶会で、テーマは「その友人の勤務先書店のマニュアル作り」。
書店経験なく入ってくる新人さんにも分かりやすいマニュアルを作れば、新人教育もラクになるのではないか、と。

そこで事前に、こんなカンジかな~というマニュアルを、かつての書店員時代を思い出して自分で作ろうとしてみました。

で、改めて書籍業界のフクザツさにぐったりした次第でして。

注文方法一つとっても、電話・FAX・ネットと手段の種類があり、注文する先も、出版社だったり問屋(取次)だったりで、6パターンあるわけで。
商品入荷にしても、朝には雑誌扱いの「新刊」と書籍扱い・雑誌扱い両方の「注文」が届いて、午後には書籍扱いの「新刊」が届く。
そこで言う「新刊」ってのは「新規配本」の意味で、「新刊売場への追加注文品」だと「注文」として入荷してくるわけで。
そう思うと、用語もややこしい。
「新刊」ではなく「新規配本品」と言うほうが紛らわしくないかなぁとは思いつつも、そんな言葉、誰も使ってないしなぁと悩ましく。
さらに取引のある問屋が一つでない場合はもっとややこしくなるわけで。
ついでに挙げれば、「搬入日」(=出版社から問屋に商品が入る日)を「書店に届く日」だと思ってる業界人さんに時々遭遇することもあり、どの会社も新人教育が充分されてないのだなとガッカリすることもしばしば。

かく言う私も、新入社員として書店(コミック専門店)に入社した時の新人研修はもっぱら「ビジネスマナー」的な研修で、書籍業界の流通がどうのとかのレクチャーは受けた覚えがありません。
先輩社員やベテランアルバイトさん達にあれこれ知識のカケラを教えていただいて、そのパーツを組み合わせて「あぁ!こうゆーコトか!」と自分でパズルを完成させて学んでいくしかなく。
そして、それを自分のメモをもとに「マニュアル」を作ろうとしても、フクザツすぎて体系化して図式化できない。。。
試しに、ある事柄についてやってみても、用語や前提概念の解説が必要になって煩雑になるし、解説を抜いちゃうとサッパリ分からない説明になってしまうし。


うーん・・・新人向けマニュアル・・・。


結局、まずは実際に業務をやってもらって、ある程度慣れてきた頃に、習熟度に合ったマニュアルを読んでもらって、業界世界の全体像を学んでもらう、という手順になるんでしょうかねぇ。
しかしそこで必要なのは、その書店ごとの事情に合わせたマニュアルであって、時々出ている「業界解説本」では、一般的なザックリとしたことしか分からない。
結局、その書店ごとのマニュアルを作るしかないのだねぇと思ったわけです。

・・・考えれば考えるほど、フクザツな業界だよだなぁとぐったりしております。



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麦本屋@電子書籍もご贔屓に~


フリマで本売り、POPが命!

2011年09月10日 | 書籍業界にて想う

ブックオフに売るよりフリマで直接売ったほうが高値で売れる!と思ってる私。
溜まった本を売るため、フリマに出店してきました。

あんまり売れませんでしたけど。
45冊ほど持って行って、売れたのは11冊。

会場が小規模かつ人通りのあまりない場所だったこともあって、以前出店したことのある市民公園・大型会場と比べてだいぶお客さんが少なかったわりには、まぁ健闘したほうではないかと。

そして、私の欲求不満を解消するには効果大でした。

「本を、読者のもとに届ける手伝いがしたい」というのが私の仕事テーマ。
書店員はまさにそのままの仕事でしたし、今の版元営業事務も、そのテーマからそんなに外れてないところ・・・とはいえ、やはり事務職では現場には遠いわけで。
日々、「本売りてぇ」と販売欲求が溜まっていたのが、やや解消。

立ち止まってくれたお客さんからの「どんな本なんですか?」「息子に読ませるのにいいのないかしら」なんて言葉から、あれこれ会話が弾んだりして。
場所柄、フィギュアスケートクラブ所属らしい女の子二人組がやってきてフィギュア関連の本を手に取ってたり。(彼女らにはまだちょっと難しい内容の本だったけど。「フィギュアやってるの?じゃぁ将来のスターだ、がんばって!」と声をかけたら、はにかみ笑顔が返ってきてかわいかったり。)
テニスクラブの少年達がやってきて『デカワンコ』のコミックを眺めて「太陽にほえろ」のテーマを口ずさんでたり。

始めのうち、めちゃめちゃヒマでどうなることかと思ったわりに場所代くらいは出る売上だったので、「プライスレス」な部分を得たことだし、おおよそ満足なわけです。


そんな中やっぱり思うのは、本の集客力。
「なんか無いかな」という雰囲気で、並んでいるタイトルをじっくり眺めていく人、多かったです。
服や手作り雑貨、プロが車出店してる中でも、老若男女問わず足を止める場所でした。
もちろん本に興味が無い場合はまったくの素通りですが、本という商材の客層の広さはやっぱりすごいんだな、と。
大型ショッピングモールに必ず書店が出店するのも、その辺が理由なんだろな、と。

そして、やはり目立たせたものから売れていく。
これは別段私のPOPが優れているわけではないと思います。

フリマに本を出すときは毎回、「棚挿し」状態の前側に「面陳」状態のスペースを作っているのですが、買ってくれた人は全員、面陳の本を買っていきました。まとめ買いをしてくれた方も、その中の1冊は面陳品。
ほんの45冊の売場であっても、やはり目立ったモノ勝ちなんだなぁと、売れていった「勝ち組」の本達のことを思ってしみじみしてました。
そうなると私も燃えてきて、目立たせ甲斐のある、中身はイイのに知られてないから売れないだろうなぁという「地味系」の本のPOPを書いて、面陳してみたりして楽しむわけで。
それがハマって売れたときの満足感ったら!
これこれ、コレだよ!とね。

あまりに楽しかったので、来月またフリマやることにしました。
積読本を消化すると、売れる本を増やすことができるので、この一ヶ月はがんばって本を読もうと思います♪ 
本末転倒、上等!!

 

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麦本屋@電子書籍もご贔屓に~


本屋さんの平台のような電子書籍紹介

2011年08月16日 | 書籍業界にて想う

例えばiPadで本を読みたい!と思っても、どんな本があるのか探し出すのはタイヘンなのではないかと思います。

私の場合はiPhoneですが、iPhoneで読める本を探そうと思っても、専用サイトの蔵書は多すぎてその中から「読みたい本」を探そうと思っても全てはチェックできず、結局、見かけたタイトルの中の「以前から読んでみたかったものを買う」ということになってしまいました。
つまり、以前からその存在を知っていた作品を読むことになり、リアル本屋さんでの醍醐味「見知らぬ本との遭遇」のような味わいはなく、選ぶ楽しさの欲求も満たされず「実はもっと良い買い物ができたのではないか。」という気持ちが残りました。
「とりあえず間に合わせた」気持ちで、買った電子書籍を読むことになってしまったのです。


そこで、思いました。
リアル書店さんの「平台」みたいなのがあればいいのに、と。
なので、作ってみました。
『麦本屋―電子書籍も気分で選書―』
http://blog.livedoor.jp/twomalt/
(以前、書評専用ブログとしていたものをそのまま使ってますので、紙媒体紹介もしてます。)


リアル書店さんでは、書店員さんが「オススメ本」をチョイスすることで、棚が構成されています。
フェア台はもちろん、あちこちの棚で表紙を見せて並べられている商品はその担当さんが「売りたい」という気持ちをもって並べたものです。
いやそれだけでなく、毎日恐ろしいほどの種類の本が出版されている中からあの限られた書店の棚に、仕入担当者や売場担当者の選別眼に叶って「並べられた」という時点で、自然と「チョイス」が成されているわけです。
お客さんは、その「自然チョイス」された商品の中から、自分の好みに合ったものを探しているわけです。
だからこそ好みの書店ができたり「この書店員さんとは好みが合う」とかの『味』が出て、「この本屋に来ればなにか面白い本がみつかる」という本との出遭いに繋がっているのだと思います。


電子書籍を探す際に「遭遇感」を感じないのは、そういった「売り手の意思」が感じられないからではないかと思うのです。
もちろん、それぞれのサイトに「オススメ!」というコーナーはたいていありますが、なにか味気ないというか、顔が見えないというか。

今後、電子書籍がもっと広まって、売る側の体勢も読む側の読書端末環境も整ってきたなら、「平台サイト」や「書店員サイト」も増えていくのかなぁとは思いますし、逆にひょっとしたら電子書籍自体がパットしないまま衰退する可能性もありますが、とりあえず、自分の「売りたい欲求」を満たすためにも、上記サイトを続けていってみようと思います。
今はまだほとんどがiPad・iPhone・パソコン向け商品を並べていますが、SonyReaderやKindle等の電子ペーパー系の読書端末のタイトルも、そのうちに並べていきたいと思っています。


どうぞご贔屓に♪


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~ブクログ
『麦本屋』 も営業中~