池やん!まいど!おおきに!ごきげんどぅ!

仕事・今までの人生
このごろ悩みが多くて困ります。
周りの多くの人に救われているのを
実感する今日この頃。

有機堆肥と肥料の違い・完熟発酵堆肥とは。一(はじめ)から作ると言う事。

2012年07月02日 | 野菜作りの事
色々とご質問を受けることが多くなってきている。
私がこの地域で他の生産者と違った取り組みをしているからかもしれない。
先日は、とある女史からSNSを通じて以下のような質問を受けた。
北海道で高級スイカを○○○○○○という有機肥料を使用して
糖度の高いものを生産しているがこの、○○○○○○はどうなんでしょうか?

私の返答は、
完熟発酵されているものやったら別に良いのと違いますか~。

その訳は文章が長くなるのでこのブログで書いてみますとお伝えしたので
その約束どおりに書くことにする。

先ず、有機堆肥と肥料の違いをはっきりさせる必要が有る。
●有機堆肥
有機物を微生物によって完全に分解した肥料のこと。



有機堆肥を畑に全面にまいて、その土と混ぜ込む事によって
色々な効果を期待している。
実際に効果として期待できるのは、作物の生育に適した土壌を
作るという事。
水もちが良く水はけが良いという相反する事がバランスよく保たれる
ようになる。
水もちが良すぎると水が通気性を妨げる為に土が酸素が足らなくなる。
反して、水はけが良すぎる水が供給されず枯れてしまう。
この二つを相反する条件を作るのを助けるのが有機堆肥の役目でもあり
土の構造を変化させる。土の構造(団粒構造)は、堆肥中に含まれる
腐植質が土壌粒子を接着して作られていてその接着の役目をになう腐植質は
肥料のもちを高める性質が有る。
アンモニア、カルシウム、カリウムなどの陽イオンを保持する力が高まる。

この働きは化学合成肥料には無い。

で、

有機堆肥を施肥することによって、堆肥化微生物やミミズなどが増える。
これによって、野菜にとって厄介な病害虫菌の発生を抑制することができる。

堆肥中には多種多様な物質が含まれていて、畑の化学的変化に対して、
緩やかに和らげる働きが有る。

そのため、栽培に適した安定した性質の土を作ることが出来る事を期待できる。



●肥料
植物を生育させるための栄養分の事で、
農業者がその成育に応じて人為的に与える栄養分の事。

○無機肥料《「工場で作られる化学合成された肥料》
水に溶けやすくて即効性がある製品がが多く、反対に水に流れ易いので
定期的に生育状況に応じて肥料を追加する必要がある。
難点として有機物の量が少ないため、微生物に分解されずに
窒素が多すぎる状態でそのまま残ってしまい
長期間使用すると土壌障害の原因となる。

○有機肥料
有機物を原料とした肥料。有機肥料を施す事と有機物を施す事とは全く違う。
混同されがちだ。(単純に言うと有機肥料はウンコでない!ウンコは有機物!)
残念な事に有機物により土壌内の微生物に栄養分が与えられる為に、
無機肥料よりも土壌に良いと考える農業者も居る。
肥料だけ農産物の成長を促すわけではないので有機肥料が無機肥料より
優れているとは言えない。
悪い例として、完熟していない有機肥料では悪臭・ガス発生・虫発生等の問題を
発生させる。
しかし、
肥料を発酵させることによって生育に必要な養分が分解され利用しやすくなり、
又、匂いや周辺への迷惑も減り有害菌が増殖する事を防ぐことができる。

有機物は時間をかけて分解され、その後植物に吸収されるため即効性は低いが、
そのかわり土壌に長期間その効用が持続する訳ですわぁ。

大雑把に言って、堆肥は肥料の良く効く生育に適した土作りの為に利用して、
肥料はその生育を良好に保つ為の成長補助剤!

ご理解いただけましたかM女史!

次回は、化学合成肥料についてその効用を述べてみる事にする。

ア~長い文面を解り易く説明するのは苦労する。

で、
商売の話!

畑に堆肥をいれ、種を蒔き、水をやり手入れをして、
久々の農作業で肉体的に厳しい思いをしたのであるが何とか
一から手探りでやってきたがここまでたどり着ける事ができた。

で商品化完了!

下記の写真は壬生菜。
軸がしっかり歯ごたえを残す品種で、葉は素直で柔らかい。
他の流通品よりは少し短く小ぶりで、
食味は辛味が有るのが私は好きなのでその品種を育ててみた。
収穫直前で少し虫の害を受けたが、壬生菜はそれからも成長を続け、
株の根元で分軸が活発で次から次へと葉を広げて伸ばしてきて、
その虫の害をも隠す結果に育っている。
本来は秋収穫の壬生菜をこの時期に栽培するのは経験は無かったが、
今後の為に栽培の要点の貴重なノウハウを貯める事ができたので
たいへん貴重な経験であった。
何よりも虫の害に見舞われて、失望の時期もあり、
よく復活して育ってくれたとありがたく思っている。



下記写真は小松菜。
夏栽培用の高温に強い品種を選んで種を蒔いてみた。
生育の初期は全く発芽せずにこりゃ~ダメかもしれないと
思っていたのであるが、6月中旬から急激に発育をしだし、
全く壬生菜と違う生育の仕方に驚いている。
この品種も、軸はしっかり歯ごたえを残す品種。
かと言って筋っぽくなく調理をするとたいへん柔らかい。
食味は全くの菜っ葉である。そう~~~~菜っ葉!
この意味はお分かりであろうか。
調理前に茹でたとするとそのゆで汁には薄茶の色が付く
即ち成分が濃いのか。
その後、食するので有るが薄く塩だけでも美味しくいただける。
それだけ菜っ葉の味が濃いのである。

自己満足ではなく、本当に美味しいのだ。



濃くない私が作る、濃い野菜の今日はお話でした。

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