カツオくんはかもめ第三小学校5年3組&『まぐろ袋ブログ』

どうもこんにちは、富田林薫(とんだばやしかおる)です。
遠洋マグロ漁船乗りです(ぇ?

「お魚短歌5」。

2006-07-15 08:12:06 | 笹短歌ドットコム
とどかない言葉をヒレでかきあつめテッポウ魚が乱射する夏

ぱくぱくと金魚のような口もとのかたる言葉を理解できない

今しがた生まれたばかりのあんこうのすすむ先にはミサイルの殻

「お魚短歌4」。

2006-07-14 09:34:34 | 笹短歌ドットコム
大空にあこがれていたトビウオのようなつばさを肩甲骨へ

水槽のクリアブルーのクラゲからただよう夏の小島のにおい

海草のような瞳のおくそこで語りかけてるリーフィーシードラゴン

美しく癒されなごみぷわぷわとジェリーフィッシュがただよう空へ

「お魚短歌3」。

2006-07-13 09:23:38 | 笹短歌ドットコム
関サバと普通のサバを区別する境界線のむなしさを知れ

水槽にうつる笑顔がうすれゆくネオンテトラも色をわすれて

横顔をとおくはなれてのぞきみるそうねあたしはカクレクマノミ

夕暮れになめらかな肌つるつるとノミもつかないウナギイヌです

抱きよせたシーラカンスのエラにふれ永久のカタチを感じとってる

「お魚短歌2」。

2006-07-12 14:27:34 | 笹短歌ドットコム
スズキ目サバ科の魚ということは胸にしまってわたしはカツオ

あなたから土佐の荒海一本釣りでみそめられたのわたしはカツオ

こだわりの鰹節ギフトかつおだし あなたのためにせっせといい出汁

ぽんぽんぽんポン酢しょうゆでいただきます今日も元気にわたしはカツオ

ゆらゆらと揺れてあたしは街角で利尻コンブをかみしめている

夜明けまえ松前コンブにいだかれて思い出ダシにひたってしまう

「お魚短歌1」。

2006-07-09 13:28:13 | 笹短歌ドットコム
日曜日 たとえば君がいなくても生きてゆけるさハイギョな僕さ

ぼくがクロきみがミナミで相性は黒潮にのりとってもトロビアン~

金魚には到達できない海原の夢を語って老クロマグロ

キロ単価10万円のトロに似た君の笑顔にとろけちゃいそう

暖かい潮の流れに身をまかせカタクチイワシを追いかける夢

水族館行ったら死ぬって最愛のミナミマグロの嘆く言葉が

王道は本マグロと言う幻想を捨て去ることから始めてみよう

純白のマグロ漁船よ朱に染まれ桜吹雪の北町奉行

手を繋ぎマグロ漁船で逃避行エロマンガ島まで3海里

満月がマグロ漁船に飛び乗れと囁きかけてる結婚前夜

わたくしはマグロ漁法の正道を会得するため修行してます

デブ猫が魚サカナと騒ぐならマグロ漁船に放り込んじゃえっ

朝焼けのマグロ漁船の傍らでぐっと飲み干すマックスコーヒー

スルメイカ10枚まとめて噛み切るわ天が与えた試練と信じて

最愛のウミウシ二郎が嘆くのでこれから海へと出かけてきます

あなたにはわからないわと泡飛ばすミナミマグロに似ていたきみは

ねえあなた面倒だからマグロでいい?トロより脂肪はのっているから

また何時かマグロな日々が現われてサントワマミーを歌いはじめる

キスさせて タイよりアジよりマグロよりフグよりタラより キスしたい 今

冷え冷えの海の底からこんにちは「フォーーー!」おいら陽気な提灯あんこう

「ああ~お誕生日記念30首」。

2006-07-03 12:41:47 | Weblog
「うひひな樹液の啜り方」。

春の野にこんにちはしておもむろにネコふんじゃったを弾きまくりたい

とてもよい毛並みの猫にさよならを告げてきましたもう会えないと

うそつくと頭のうえに金ダライ落ちてくるわよ 神はみてるの

海老のないカップヌードル投げ捨てて通勤電車で海まで向かえ

いま席をたつと仕掛けたトラップが爆発します もう少しいて

正論は窓の外からやってきて自慢のフックを放っていくのだ

壇上に立って最期の君を見る頬朱に染めて手榴弾のピン抜く

砂浜で二時間泣いたきみの手に羊のぼくがわたすハンカチ

ここだけの話しなんだけどタバコ屋の梶原さんは蒸気動力

お隣は漢和辞典を笑い読むパラダイス色の少女でした

日曜の音楽室の白い手の触れるピアノの午後の感触

自動車のコマの上での家族なら億万長者の夢もみられる

海を描く売れない画家の妻となり青の深さと岬で暮らす

仔猫には餌をあげない条例のおしゃれな市長にうんち爆弾

マルハチの真綿布団にくるまれてつのる想いは二倍二倍に

鼻水が止まらぬ君の傍らにクリネックスとなりて付き添う

今宵まで夢見る少女でいさせてと抱きしめている牛乳石鹸

ぼくたちは魔法の箱と信じてた家具調テレビをみがいてた頃

涙して小石を高く蹴りあげて落ちた場所から踏み出せばよい

集めてはあつめきれない空言の捨て去る場所の地図をください

スルメイカ10枚まとめて噛み切るわ天が与えた試練と信じて

脱ぎすてたルーズソックス校庭のうさぎの群れにふわり隠れて

春休み一緒にかよった川沿いの今はないよねエレクトーン教室

冬の朝ふみだした靴にカツカツとコンクリートは答えてくれる

お湯きりが苦手な君に手をそえて熱いぺヤングかたむけている

静寂を海に求める画家の手のリキテックスのセルリアンブルー

本日のおすすめメニューの黒板に白いチョークでぼくの名を書く

きみの目は魚のようでまばたきを忘れてしまったブライスドール

汚いぞ奥さんいるの黙ってたのねおまえなんかにゃワイドキッチンハイター

おわかれは(T_T)真っ赤なスカーフにぎりしめ手をふる僕らに笑顔でこたえて