今日も ぺこぺこ

ジョリ夫婦&ぺこ。3匹とも、今日も元気に「ぺこっ」てます。

友達の演劇

2005-04-15 23:41:42 | Weblog
今夜は、友達の演劇の発表会に行ってきました。
場所はルピック通りにあるアパートの小さな部屋で、迷路のような中庭を通り抜けてようやくわたしたちが会場に辿り着いた時には、もう他のお客さんはみな揃っている様子でした。
演劇の教室に通い始めた友達の、はじめての発表会。「人に見てもらうこと」が大切だからということで、この発表会に友達を数人招待することを先生に命じられ、そしてわたしたちに白羽の矢が立ったのです。
お客さんは大体30人くらいいたでしょうか。小さい部屋の半分が舞台になっていて、もう半分に折りたたみ椅子がズラリ。それが客席。(写真はカーテンコール時のもので、写ってるすべてが舞台。狭いでしょ。)

やがて、劇ははじまった。
10分~15分くらいの短い劇が3つ。ふつう演劇と言うと2時間近くもある長いものを想像するけれど、こんな寸劇を見ていると、なんとなく落語を想像してしまった。話は簡潔で明瞭。笑いのツボも押さえている。

友達は、表情が固くてまだまだって感じだった。(と、ワタシがエラソウなことは言えないけれど・・・)でも、彼女を含めて4人いた生徒(役者)さんたちのうち2人はとても上手だった。
後で夫が話してたんだけど、「彼女は意識しすぎてるからダメだ」って。役者になりたい!有名になりたい!っていう気持ちが捨てきれず、25歳になって演劇教室に通い始め、今回がはじめての発表会だった。そんな彼女のことを夫はいつもたしなめる。「そのトシで始めたって、有名になるのは無理だよ」って。確かにそうかもしれないけれど、後悔するよりは、今やっておいたほうがいいと思うワタシ。ただ、こういう業界はなんでもオカネなので、それを夫は心配してる。ブックと呼ばれる、ポートレイトのファイルを持ってオーディションに参加した彼女に「あぁ、素人撮りのじゃダメなんですよ。こちらのスタジオで撮ってもらってくださいね。」って。それで、そこで撮影することに決めた彼女。でもそういうのって高いんだと思う。
「そういう業界は、決して「ダメ」とは言わないんだよ」って夫は言う。全てが金ヅルってことですね。明らかにダメでも、あなたじゃ無理ですよ、なーんて決して言わないんだと思う。

でも、友達の意外な面を見れて良かったです。
夫はこうも言ってました。「一番年上のあの役者さん、あの人なんかは、自分の楽しみでやってるからヨカッタんだよ」って。友達に欠けてるのはコレなんだと思う。
わたしも彼女も一緒に歌のレッスンに行ってるから、歌ってるところは見たことあったけど、演技をしてるのを見たのははじめて。
「演劇教室にも行ってみたい?」とわたしに聞く夫に、「ううん、人前で何かするのはイヤだから。歌うのは1人でもできるけど、演じるのは、人の前でやることになるから。」と答えたワタシ。

演技がうまかった女性は、7歳になるお嬢さんを含めて家族全員が見に来ていた。その7歳の女の子、とにかく動くし、しゃべる。発表会がお開きになり、皆が片付けをしている横で、わたしたちの目の前でぺらぺら喋るし踊るし・・・。「将来は動物を観察する人になりたいの」と言い出したり、突然エレベーターごっこをはじめたり。前歯の乳歯が抜けてて面白い顔になってた。そんな彼女に静かにするようにと注意しに、先ほど演技をしていた役者さん=お母さんがやってきて、わたしたちにこう言った。
「ごめんなさいねぇ、リモコン無くしちゃって・・・」
(フランス人のジョークってこんな感じ。)確かに、一日中このハイテンションじゃ、たまらない。時にはスイッチ・オフしたくもなるってものですね。
でもそういうお母さんのほうも、劇で使ってたシャンメリーの残りをラッパ飲みしながら酔いどれのマネしてたし・・・。きっとダンナさまも、リモコンを無くしたに違いない。

鳥!

2005-04-15 22:07:15 | Weblog
エクスの街の目抜き通り、ミラボー通りを夕方に歩いていた時のこと。もう辺りは薄暗くなっていたので、フラッシュ無しでの撮影はツライ。そんな時間帯に、アタマの上のほうから鳥の騒ぎ立てる声が・・・
大きな並木道なので、きっと鳥が寝に来てるんだろう。そう思いながら歩いていたんだけど、ちょっと待てよ、行けども行けども鳥の声は止まらない。それって、アタマの上じゅう鳥だらけ・・・?
糞を落とされてはたまらないので、上を見ながら、枝の伸びてなさそうな場所を歩くようにしてみた。とにかくハンパじゃない数の鳥が頭上にいる。何百羽だろうか?その鳥たちが、今日一日あったことを報告し合っているんだろうか?とにかくギャーギャー言っている。

いくら鳥好きのワタシでも、糞の雨なんかは困る。それだけは勘弁してほしい。そう思いながら、大通りを横切りつつある時・・・見上げた風景が、コレ。なんかスゴイでしょ?(夜景モードにて撮影。)
車道の左右にある歩道の木の枝が車道に覆いかぶさるように伸びていて、その枝に無数の黒い点・・・これ全部鳥なんです。多分、ハト。でも確信はナシ。
でね、よーく見てください。大部分の鳥が、ちゃんとペアになって止まってるんです。けっこうカワイイでしょ?(エ?ちがうって?)
ハトは、ツガイの相手が死ぬまでずっと同じペアを組むと言われていて、おしどりよりもおしどり夫婦なのです。(だからハトかな~って思ったんだけど。)
とにかく、運よく糞を受けずに通りを渡ることができ、ホテルへ戻りました。

で、翌朝早くに同じ場所を通っていたら、カフェのギャルソンたちが生真面目にホースから出る水で歩道上の鳥の糞を洗い流していました。そっか、そういうワケで、昼間は糞が無かったんだ。(だから夜の様子など、実際見るまでは想像もできないのです。)

謎の木

2005-04-15 21:53:41 | Weblog
例のとんがった橋の横で、こんな木を見つけました。
これは、花?
なんだか昔の西条秀樹の服みたいなビラビラが下がってるんですが・・・
謎です。

こんなのが、気が付けばあちこちに植わっていて、風にたなびいていました。


(補足:後日、他の花の検索中に偶然にも、コレが「トネリコバノカエデ(ネグンドカエデ)」のようだとわかりました。でも確信は無し・・・。)

アーモンド

2005-04-15 03:38:13 | Weblog
サント・ヴィクトワール山が見れずガックリきた後、あの長い道のりをてくてく歩いて帰るのかって思うと嫌気がさしてきて、疲れもあって2人とも険悪ムードに。で、バスに乗って帰ることを提案するワタシ。でも知らない街でバスに乗るのって難しい。一体どのバスが市内へ向けて走ってるんだろうか?全くわからない。
とりあえず、駅方面へ行くバスを探してそれに乗ればイイんじゃないの?と思うワタシ。一番最初に見つけたバス停で路線図を見ればいいんじゃなかと。すると、右手に上がる道に1つ、歩いている道をまっすぐ行ったずっと先に1つ、合計2つのバス停が見えた。右手のほうが近いから、ひとまずこれを見てから行こうよって夫に言うと、そこでモメてケンカに。(いつも、こんなつまんないことでケンカしてま~す。苦笑)で、結局夫に従って、歩いてきた道をまっすぐ行ったところにあるちょっと遠い方のバス停へ向かうことに。

プリプリ怒りながら歩いていると、ふと歩道脇の草地に、カタツムリの殻がわんさか落ちてるのを発見。これには2人とも驚いて、ケンカしてることも忘れて「すごいねぇ~」って。だって、辺り一面に大小合わせて数十個くらい落ちてたんだから。(人間が食べたエスカルゴの殻を捨てたんじゃなくて、そこで死んでました。)ふと見上げると、なんとそこにアーモンドの木が!!
前からずっと見たかった、アーモンドの木・・・。

なんの変哲も無いその木を、なんでアーモンドだと判別できたのかというとですね、古い枝にひからびて黒くなった去年の実が残っていたから。残念ながら、見たかった満開の花はとっくに過ぎていたけれど、今年の実ができつつあるのを見ることができました。大きいものは親指の爪くらい、それ以外は大体小指の爪くらいの大きさの実が、花がらの真ん中にありました。フランスでは薄緑色をアーモンド色って言うんだけど、それはこのアーモンドの実の色から来てるみたい。(パリでよく車に貼られてるのを見る、薄緑色の駐禁のキップ。あれのことを俗に「アマンド(仏語でアーモンド)」って言うんだって。)

前置きが長かったけれど、こうして偶然に偶然が重なって、南仏の地にてアーモンドの木を発見したのでした。
さて、残る問題は、バス・・・
バス停で路線図を見て、なんとなくコレだろうと判断し、待つ。待つ。とにかく待ってみる。予定では20分くらいで次が来るはずだから。暇なので、さっき買ったリンゴを食べることに。これがけっこう美味しかった!(食べる前と食べた後、ちゃんとウェットティッシュで手を拭きました~。)
で、結局予定通りに来たバスに乗り、なんとなく見知った場所で下り、ホテルまで徒歩で数分歩いて帰りました。

セザンヌの描いた橋

2005-04-15 03:07:56 | Weblog
いよいよトロワ・ソーテ橋に近づいてきたという頃、日本で言うところの「道の駅」?地元の人たちが野菜やらハチミツやら、特産品を国道沿いで売ってる場所を発見。こういう場所は安いと相場が決まっているので、さっそく覗いてみることに。美味しそうなものがいっぱい。
「ナイフ持ってる?」と夫に聞いてみる。
「うん、あるある。」と、夫。いつもの、栓抜きやら何やらついてる、あのナイフ。
店の外の野菜や果物の場所には、すでにイチゴなんかも並んでいたけれど、さすがにこれは早すぎるからきっと味が薄いだろうと考え、無難にリンゴと洋ナシを買ってみた。サント・ヴィクトワール山を見ながら食べようということで。

買い物を済ませて、すぐ近くにあるトロワ・ソーテ橋へ行ってみた。パンフに載ってたセザンヌの絵はやたら尖った橋だったから、「これは違うだろう・・・」って思ってたけど、それはホントに尖った橋だった。セザンヌは正しかった。疑ってゴメンね。
1車線ギリギリの幅の橋なので、橋の両側に信号機がついていて、時間差で一方通行になっていた。
この橋、4トンまでOKらしいけど、どうかなぁ・・・。(汗)

で、辺りを見渡してサント・ヴィクトワール山を探してみたけれど・・・・
え?どこだろう?
あれ・・・?   無い・・・・?
(そこからは、低くて緑色の山の連なりしか見えなかった。)
パンフによると、ここから山が見えるって。そう書いてあるのに・・・。そのためにリンゴまで買って、2kmもの道のりをひたすら歩いて来たのに・・・。

がっくし。

写真で夫が下げてる緑色のビニール袋には、リンゴと洋ナシが入ってます。結局ここでは食べずに、早々に立ち去ることに・・・。

サントン人形の工房

2005-04-15 02:45:27 | Weblog
セザンヌが描いた尖った橋「Pont des 3 Sautets(トロワ・ソーテ橋)」辺りからサント・ヴィクトワール山が見えるとパンフに書いてあったので、そのあたりへ行ってみることに。エクス市郊外へ向けて2kmほど歩くことになります。
で、その途中で偶然にもサントン人形の工房を発見したので立ち寄ってみました。絶対買うって言うだろうと恐れる夫に、「ほらほら、かわいいから見て行こうよ~」と言いつつ勝手にどしどし敷地内へ入って行くワタシ。(だって、ご自由にお入り下さいって書いてあったんだもん。笑)

かわいいお庭の奥には、大きなガラス窓のある工房がありました。その横がショップ。工房を見せてもらえるのだろうか?とちょっとドキドキしながらも、とりあえずは外から覗くだけにして、写真を一枚撮ってから、脇にあったショップへ入ってみました。
サントン人形とは、土で作られた焼き物の人形。この地方の名物だそうです。素焼きの上に手で彩色して仕上げられ、大きさはマッチ箱より小さいものから、とても大きいものまで様々。モチーフは、いろんな職業の人の場合が多いみたいですが、動物だったり、あとはクリスマスに飾るクレッシュと呼ばれるキリスト誕生のセット。(馬小屋&聖母子&動物やら3賢者やら・・・。)
狭いショップの壁いっぱいにビッシリと並べられたサントンに見入っていると、お店の方が「どうぞ工房も見ていってください」と言ってくれました。え?いいの?と思いつつも、言われるがままに工房へずかずかと・・・。でも、みなさん慣れてる様子で、誰も手を止めない。誰もワタシの方を見ない、声もかけない。ということで、気兼ねなく工房内をじろじろ見ることができてヨカッタんだけど、そういう場所でアレコレと質問して素材や作り方について聞くのが好きなワタシとしては、良かったような悪かったような。ちょっとソンした気分でもありました。

で、結局、工房の扉から外に出て・・・そのままお庭を通って敷地の外へと手ブラで出たのでした。巧妙な夫の仕掛け。彼の財布のヒモは固い・・・。

ちなみに、サントンって彩色されたものが普通ですが、わたしはこの彩色前の素焼きの状態のが気に入りました。素朴な味わいがあって。写真(上)のお庭の、オリーブの木の下に並ぶニワトリとかもサントンなんですよ。