今日も ぺこぺこ

ジョリ夫婦&ぺこ。3匹とも、今日も元気に「ぺこっ」てます。

「不育症(ふいくしょう)」について

2006-09-20 00:01:00 | マタニティー・エクスプレス06
「不育症」についての、インターネットで調べた内容と、私見です。

「○○症」という言葉の増産は、あたかも新しい病気が増えたかのような錯覚を
起こすのであまり好きではないのですが、とても気になる言葉なので調べて、
まとめてみることにしました。

この1年ほどの間でインターネット上において、「不育症」という言葉がよく見られる
ようになり、驚いています。
去年流産した時には「習慣性流産」という言葉が使われていたのですが、この1年
ほどで一般の意識が変化していき、用語を使い分けたということなのでしょうか。
「習慣性流産」のかつての定義は「3回以上の連続した流産」ということでした。
これに比べ、「不育症」はほぼ同義なのですが、流産回数を条件にしていません。
(2度の流産だけでは以前は特別な検査をするには至らなかったのが、現在は
「不育症」の検査として行われることがあるらしいです。)

以前の習慣性流産の定義で言えば、3度の流産を待たないと詳しい検査をして
もらえませんでした。つまり、本人が望んだとしても、医師が「3回までは習慣性
流産とは言わないので、偶発的な流産かもしれませんから。」ということで検査を
しないのが普通だったようです。しかし、考えてみてください。3回の妊娠・流産と
いえば、それだけで大体2年くらい経過していることになります。妊娠を強く望む
夫婦にとって、この2年という期間はとても長くつらいものだと想像できます。
それゆえ、「不育症」という新しい定義が生まれたのでしょう。

実際の「不育症」とその治療については、こちらに詳しく書いてあります。
http://www.kano-clinic.com/index.html

一体何が悪いのかわからず、毎回検査・検査で、そして毎月月経を迎えてしまう
ことは、不育治療中の女性にとっては心身ともに負担となることでしょう。
わたしも実は、この「不育症」の検査の一つである「卵管造影検査」を受けるかどうか、
というところまできていました。(その検査直前に、今回の妊娠・流産。)
フランスの婦人科医療界でこの「不育症」に当たる言葉が存在しているのかどうか
わからないのですが、医師の判断で、積極的な妊娠をめざしての行為の一つとして、
女性側の年齢を考慮してこういう行動に出るようです。(医師の薦めというよりも、
夫婦の希望があると思います。)
日本の医療の現在を知らないのでうまく比較できませんが、今回のわたしの「そうは」
の際、流産胎児の検査については全く触れられませんでした。つまり、「なぜ胎児が
死に至ったのか」を調べること無しに、子宮内容物を摘出しただけだったのです。
施術の予約をする前の時点でも、夫とともに「流産の原因の検査とか、何かできない
んですか?」と何度もいろんな医師に聞いたのですが、流産胎児の検査については
どの医師からも全く話が出ませんでした。現時点ではフランスでは一般的では無い
のか、それとも、これも流産3回目以降のことなのか。

わたしのかかりつけの婦人科医が、「次回の妊娠の際には低容量アスピリンを処方
して血流を良くさせましょう。」と言っていました。
これは日本でも一般的な不育症治療として行われているものです。母体の抗原抗体
反応により、胎芽を包む絨毛(じゅうもう)中に血栓が形成されてしまうと、胎児は死に
至ります。それを防ぐためだそうです。
「不育症」の原因はこれ一つでは無く、本当に沢山あるようです。だから、3度目の
妊娠でアスピリンを使ったからといって、血栓は防げるかもしれないですが正常に
妊娠が進むとは限らないのです。再び流産する可能性だって大いにあると思います。
そう考えてみると、流産を2度も続けてしまった女性の多くが、3度目の妊娠に非常に
不安を抱く気持ちがよくわかります。(それは、単に流産への不安というだけではなく、
年齢的・体力的な面から考えての、4度目・5度目の妊娠に向けてがんばれるか、
という点での不安をも内包しているのです。)

わたしは去年の流産から約1年後に、2度目の妊娠・流産をしました。それだけ
「妊娠率」が落ちているのかもしれない、と考えてしまいます。なので、あまり暢気に
待ってばかりもいられない、と思ってしまうのです。
次の妊娠がもしまた1年後で、そしてもしまたそれが流産だったとしたら、4度目の
妊娠の時には一体わたしは何歳なんだろう?果たして、それを繰り返す精神力と
体力はあるのだろうか?などと考えてしまうのです。(そして、それだけの力が無い
と思った時点で、すっかり諦めてしまうのでしょう。)
「妊娠・出産」は自然の摂理であり、誰にでも可能な当たり前の行為の一つだと
思いがちですが、それが今、なかなか難しくなってきているようですね。

妊娠反応検査やエコーなどの検査の類が進歩するにつれ、年々、正確に妊娠を知る
ことができる時期が早まり、今では「月経予定日の翌日~1週間」でも知ることができ
ます。それゆえ、初期流産の割合も必然的に高まってしまったのではないかと思います。
(かつては、妊娠していたと知ることも無く、自然に流産し、「遅れてきた月経」と認識
されていたのだと思います。)
妊娠を望めば望むほど、市販の「妊娠検査薬」を使う回数も増え、そして流産を知る
機会も増えるのかも・・・。(悪循環、かもしれませんね。)

最終報告

2006-09-19 05:31:14 | マタニティー・エクスプレス06
在仏の女性も読んでくださっていると思うので、今回、フランス医療現場の体験談として、
仏単語を交えて書きます。

薬での子宮内容物排出ができなかったので病院へ相談に行くと、「再度薬を使っても
あまり意味が無いので、“そうは”した方が(自然排出を延々と待つよりも)精神的に
良いでしょう。」と言われた。
自然の行為を待つと、それが1ヶ月先のことになるかもしれない。期限がまったくわから
ないのです。
早く次のステップを踏むためにも、「そうは」することに。
後日電話で予約日を決められ、11日の施術となった。

朝7時に病院(公立)に予約が入っていたので、ちゃんとその時間に到達できるよう
朝5時に起きて支度して出かけた。
飲まず喰わずの状態で(アジャン à jeun)、と言われていたので、朝5時に起きてから
水1滴も飲まずに病院に行った。
6時40分に病院到着。しかし、病院側の説明の悪さのせいで、事前手続き(登録手続き:
admission)の必要性を現場で知らされ、「7時に事務所が開きますので手続きをしてください。」
と言われる。(夫が仕事を休んで付き添ってくれていなかったら、迷宮のような病院内で
わたしはしばらく途方に暮れていたかもしれない・・・。夫でさえ、その手続きにかなり困惑
していたので。)
手続きが終了したのが7時半。
それから待合室にて待つこと1時間ほど、ようやく名前を呼ばれて病室に通される。
(同じく待合室にいた女性が看護婦さんに向かって「今8時なのにまだ順番が来ないだなんて!
なんで7時に来なきゃいけなかったの?8時に来たっていいじゃないの?」と噛み付いていた。
みんな飲まず喰わずで来ており、いつまで待たされるのか全くわからないので気が荒い。)

病室に通されると、すぐシャワーを浴びるように言われ、不織布でできたペラペラのエプロン
みたいな手術着と紙タオル、消毒薬入りのせっけんを渡され、これで体を洗い、手術着に
着替えるように言われた。靴も靴下も履いてはダメで、これまた不織布の靴下のようなものを
つけさせられた。(髪も、不織布のシャワーキャップみたいなので覆う。)
体に一切の異物をつけてはならず。下着はもちろんのこと、マニキュアもダメ、髪を結ぶゴムも
ダメ、結婚指輪でさえも外すように言われた。(後で考えてみたら、これは、施術中に万が一の
ことがあって心臓マッサージとか輸血とかする際を考えてのことなのかもしれない、と思った。)
唯一つけていたのは、手首に名前を示すバーコード入りのリストバンド。そこに病室番号が
大きく書かれていた。まるで囚人みたい。
一切のものを持つことができないので、病室にはミニ金庫があった。

産科救急なので、急患優先。いつ自分の番が来るのかわからない状態で、夫と2人で病室で
長いこと待たされた。テレビはあったが、アニメ専用チャンネル以外は全て有料放送になって
いた。
待たされている間に、時々看護婦さんたちがやって来ては、血圧測定や採血、問診などを
行った。(正確な血液型をABO式とRH式で聞かれるので血液型を証明するカードがあると便利。
他、家族に遺伝的な病気があるかどうか、薬へアレルギーがあるかどうか、入れ歯・差し歯を
しているかどうか、などを聞かれる。)
11時頃に麻酔専門医(anesthésiste)の問診があり、再度問診を受け、なにやら書類にサイン
させられた。
それで“訪問客”はどうやら最後らしかったので、夫には一旦帰宅してもらった。(わたしが病室
を離れてから午後2時までは夫は病室に残れないと言われていたので。)
きっと3時頃にならないと終わらないだろうから、3時頃にまた来てね、と夫に言っておいた。
11時半、看護婦さんに薬を飲まされ、15分ほどしたら「手術室へ移動します」といって、ベッドごと
移動させられた。

手術室脇でベッドに寝かされたまま、手の甲に点滴(perfusion)用の針を刺され、非常に
痛かった。(いまだに青黒い跡が残っている。。。)点滴はどうやら生理食塩水と思われる。
10分ほどしたら、担架のような簡易ベッドに移され、手術室に運ばれる。
そこからさらに手術用の、分娩台のようなベッドに移され、左手甲には生食点滴と心拍測定の
器具を中指に、右腕には血圧測定の器具を装着させられた。
手術室内には4~5人ほどの医師が忙しくしていた。
不織布の手術着の肩の部分を破られ、胸に数箇所、心電図の機械にでも接続するような
パッチみたいなのをつけられた。もう、完全に“まな板の上の鯉”なので、どうにでもなれ、
といった状態。
背後から医師の1人にマスクを口に当てられ、「ただの酸素マスクなので心配しないで、深く
吸ってください。」と言われる。ビニール臭かったけど、ギュッとマスクを押し当てられているので
吸うしかない。
言われるとおりに深く吸っていると、5分くらい後に「あれ?」と思った瞬間、もう意識が無かった。
(マスクから麻酔を入れられたらしい。)
そうして全身麻酔(anesthésie générale)をかけられ、10分ほどの“そうは”(curetage /aspiration)
を受ける。(全く記憶は無いけれど。)

気が付けば、午後1時40分、覚醒室にいた。
体をもぞもぞ動かしてみると、まだ指に心拍測定器具、腕には血圧測定器具をつけられていて、
血圧は15分おきに自動測定されていた。
目覚めると、やたら寒く感じたので、看護婦さんに「寒いんですけど・・・」と言ってみたら、布団
乾燥機そっくりなものを持ってきてくれ、体を温めてくれた。(けっこうちゃんと暖かかったです。)
「無事終了しましたよ。」医師か看護士かわからないが誰かがそう言って、わたしの様子を
見に来た。そして、出血していないかどうか、パンツの中を見られた。あれ?パンツなんてはいて
なかったのに?と思っていたら、これまた不織布の下着を術後に着せられていた様子。
ぼーっとした体でそのまましばらく横になっていて、2時15分、病室へ移動させられた。

病室へ上がると、夫が待っていた。へろへろに酔ったみたいな気分で、だんだん感じる腹痛を
抱えながら、それでも「たいしたことないじゃん」なんて思っていた。確かに腹痛はあるけど、
術後なのだから当然。ひきつるような痛みは、転げて擦りむいたとでも思えばなんということは
無い。
メスを入れないので「手術(opération)」とは区別され、そうは(curetage)と呼ばれる。
昔は子宮内容物を掻き出したらしいけど、今は吸引式らしく、短時間できれいに処置できるの
だとか。(産科外科ではこの吸引式のそうはを「aspiration」と言っていたが、事務などの人は
「curetage」と言っていた。)

看護婦さんが様子を見に来てくれたので、朝から飲まず喰わずだったわたしは「いつ頃、飲んだり
食べたりしてもいいんですか?」と聞いてみた。(ビスケットと水を持参していたので早く口にした
かった。せめて水だけでも・・。)
すると看護婦さんは無情にも、「夕方5時まではダメです。」と言い放つ。
(まだあと2時間半もあるじゃあないか!!!)
だんだん腹痛が強くなってきたので、看護婦さんに「お腹が痛いんですけど」と言って痛み止めを
要求するも、痛みの度合いを10段階で聞かれ、悩んだ末に2くらいだと言うと「さっき痛み止めを
注射したばかりなので、次の服用までに数時間空けなければならないから」という理由で薬を
もらえなかった。
痛みは我慢せざるを得ず。(強めの生理痛程度の痛みだったけど、痛かった。)

相変わらず不織布の手術着のみでベッドの上。
自分の服を着たいけど、手の甲に針をさされて点滴チューブがついているので、着るに着られず。
そのうちトイレに行きたくなったので、夫に点滴を移動してもらいながら、トイレへ。どういうわけか、
尿を出す時に非常に痛みを感じた。膀胱炎とかみたいな感じ。(何か、飲んだ薬や全身麻酔の
せいなのだろうか?と思ったけれど・・・)
トイレで、自分のオシリ辺りからヒモが1本出ているのを発見して驚く。!?と思ったけれど、
引っ張ってみる勇気がないのでそのまんまにしておく。

4時頃、医師が様子を見に来た。またしてもパンツの中を見て、出血の度合いを確かめられた。
「出血も無いですし、大丈夫ですね。」ということだった。
そして、「布を抜きますので」と言われて、さっき見つけたヒモをずるずると引っ張られた。ガーゼの
包帯みたいなものをタンポン代わりに入れられていたらしい。それを抜かれた後、少し出血は
あったものの、たいしたことはなかった。とにかく、術後の状態も良好だったらしい。

あ~、終わった終わった。と思いたかったけど、あともう1時間、病室に居なければならない。
全身麻酔をかけたので、術後6時間ほど病院に居て「術後の様子」を見なければいけないという
ことらしい。(病院側の自衛対策だと思う。)
さきほどの医師に、「二日間の安静・外出禁止」と「四日間の安静」を言い渡され、仕事なんて
してないわたしが「欠勤の証明書」をもらった。病院からの帰宅も、できればタクシーが良いと
言われた。
術後1週間の間、抗生物質。2日間、子宮を収縮させる作用のある薬。1ヶ月の間、低容量ピル。
必要時に飲む痛み止め。以上を処方された。(ピルはホルモン治療剤としての効果を狙った処方。)

5時過ぎて、ようやく軽食の時間。
メニューは「パン、ポテトサラダ、無糖ヨーグルト」という質素なもの。コーヒー・紅茶さえ出てこない。
バターも無い。(胃カメラの時には「飲み物は何がいいですか?」と聞かれ、デザートはフルーツ
ヨーグルトだったのに。パンにもジャムとバターがついてたし・・。)
麻酔のせいか、あまり食欲も無いので夫に半分食べてもらった。

食事をしていたら、女性のスタッフが「ちょっと通りかかったので・・」といった様子で入ってきた。
カトリックの人間だという説明で、今のわたしの心境をうかがうような調子で話しかけてきた。
(妊婦の本意ではない意図的な堕胎であったかどうかを探っていたのかも。)夫婦仲が良さそうな
様子を見てとった女性スタッフは、「次は産科病棟でお会いできますように」と言って、去っていった。
カトリックの国だな~と思った。フランスでの堕胎は、やりたがらない医師がけっこう多いらしく、
日本より難しいらしい。そして宗教的観念から見て、このように、心のケアをしようという動きもあるの
だろうと思った。

いい加減に早く外してくれい~と、ずっと待っていた点滴。6時頃になってようやく外してもらえた。
それから着替えて、病室を出ることができた。
ベッドの上にいた時はあまり気が付かなかったけれど、ちょっと体を動かすだけで全身の筋肉が
痛んでけっこうつらかった。肩を少し動かすだけで、首から肩にかけての筋肉がズキッと傷む。
軽く咳するだけで、横腹の筋肉が傷む。これもどうやら全身麻酔のせいのようだった。

来た時同様に事務にて書類手続きを済ませ、ようやく“退院”。
公立病院なので支払いは一切無し。(後から一旦請求書が送られてきて、それを手続きするが、
保険でカバーされるので大体ほぼ全額返金される。)
タクシーに乗って帰宅。

この後約二日間、筋肉の痛みが続いた。
寝返りすら打てず、寝る方向も左側の体側を下にしてまんじりともできなかった。(寝てる間に少し
でも動くと痛みで目が覚めるので。)
そして、服用している薬のせいなのか、全身麻酔の残りなのか、体が非常にだるかった。
全て終わったはずなのに、薬の副作用などでまだまだ本調子にはなれず、食べたいものも思うよう
には食べられず。抗生物質が完全に終わる1週間目が近づいた頃からようやく、本調子になって
きて、沢山食べられるように。
術後すぐからずっと、わずかな出血が続いていて、1週間経っても(量は減ったけれど)出血は
続いていた。
きっと、一ヶ月くらいしたら本格的な生理がきて、それで全てリセットされるのだろうと思う。

婦人科の結果

2006-09-04 18:32:46 | マタニティー・エクスプレス06

遅くなりましたが、報告です。

結局、婦人科の先生も「胎児(胎芽)がまったく成長していないのだから・・・」と
いうことで「胎児(胎芽)死亡」と判断。
子宮内容物を薬によって排出させることになり、週末はその薬を飲んで
いました。
この辺りの流れは、前回の時とほぼ同じです。
ただし今回は・・・この薬があんまり効果無く、いまだに排出どころか
血の1滴も下りては来ず。
その代わり、副作用は去年の時よりキツかった。

下腹の腹痛も来ず、血も出てこない。
子宮の中に留まっているものは、このまま自然に「流産」という形で
排出されるのを待つ以外の方法としては、再びの投薬、もしくは「そうは術」
と呼ばれる簡単な手術によるしかなさそう。
やはり薬でサッと出すほうが、体にとっても負担が少なくてイイんですけどね。

ところでこの薬、前回の時と同じ薬だったので、てっきり、婦人科用の
「流産を起こさせる薬」なのだとばかり思っていましたが、今回わかったの
ですが、実は全く違う目的の薬なのだとか。
当初の目的どおり妊婦が使用した際に、すぐさま流産が起こってしまった
ことを利用しての、裏ワザ的使い方、なのだそうで。
(だから今回は失敗だったのか???)
副作用だけ受けて、丸損なワタシ。


■難関1■ 心拍が・・・ (診察の結果)

2006-08-31 20:39:36 | マタニティー・エクスプレス06
今日の結果。
大方の予想どおり、やっぱり心拍は見えず。
そして胎芽もまったく成長を見せていないので、医師の診断では
「9割がた、妊娠停止と思われます。」ということでした。
明日かかりつけの婦人科医と話し合って、いつ頃、子宮内容物摘出の薬を
飲むかを決める予定です。
でも、ここで「もうしばらく待ってみましょう」ということになるかもしれません。
急ぐ必要は無いので・・・。
なので、もうしばらく、ヘビの生殺し状態が続きます。

胎芽が完全に死んでいるとわたしの体が判断したら、体がシステマチックに
「流産」を起こすので、急激に生理が始まるような痛みや出血がおこる
らしいです。(その際はまた救急病棟へ来てください、と言われています。)
そうなる前に子宮の中のものを出してしまうのが、この薬。
事実上死んでいるも同然の「まったく成長しない胎芽」を体の中に残して
おくこともまた、母体に負担をかけつづけることになるから、なのでしょう。
人工的か自然かの違いはあれど、選ぶ道は一つ。
生きていなければ、排出です。

でも、そういう処置を取る前には必ず、もう一度エコーをかけて確認します。
最後の最後でピコピコと心拍が見えることも、稀にあるらしいです。
(そういう風に言われると、ふんぎりがつかない人もいるのではないかと
思うんですが・・・)
親のわたしたちが決断しなければなりません。薬なら、それを飲むのは
わたし自身なのだし。

やっぱりどうあってもダメだとしたら、早く次のステップを踏むためにも、
早く体を回復させたいです。

■難関1■ 心拍が・・・ (続)

2006-08-28 15:26:32 | マタニティー・エクスプレス06

予定どおり、土曜日に再検査に行ってきたのですが・・・

まずは血液検査。結果が出るまでしばらくかかると言うので散歩に出て、
1時間半後に戻ってきてみると「電気系統の故障で・・・ ラボとの連絡がうまく
取れないので・・・ 検査結果を今、スタッフが取りに行っているところです。
もう1時間待ってください。」とのこと。
でも3分ほど待っていたら名前を呼ばれ、前回とは違うお医者さん(前回も
今回もインターン)が担当で問診が始まりました。

今回担当の女医さんによると、前回のお医者さんが指示した「血液検査」も
「本日の再検査」も全く意味が無いと言う。
「1週間、間をあけて検査して比べてみないと、わからないんですよ。」
どうして同じ病院の医師たちの意見がこうも違うのか。「見解の違い」を
超えて患者を混乱させるだけではないのか?と腹立たしくなりながらも、
医師の話を聞く。頑固に「今日検査しても意味が無いんです。」と言い張る。
こちらも、検査を強要する必要も無いわけだけど、血液検査をして、その
結果を待っていた2時間ほどが全くのムダであり、それについて何のお詫びの
言葉も無いのが妙にしゃくに障ったので、(夫もどうやら同様だったのか、)
2人で医者にかみついた。(苦笑)
すると、うんざりって口調で医師が「わかりました、検査しましょう。」と。

そして結果、やはり心拍は見えず。
(胎芽のサイズは、週数的には相応のサイズだと言われた。)

医師は、「胎芽の成長が遅い場合も、あるんです・・・」と、100%の回答を
この日に出すのを避けるために言っていたけれど。
実際、子宮内容物摘出の直前にはしっかり何度もエコーで確認されるの
ですが、その最後の瞬間に心拍が見えた!ということもあるのだとか。
だから本当になんとも言えないのだろうけれど。医師の顔には明らかに
「もうダメでしょ、どう見ても。」という顔色が。

とはいえ、木曜の再検査までは誰にも答えは出せないのだから。
じっとガマンするしか無いのですね・・・。
しかし、土曜日にこうして検査して、心拍が見えなかったことで、あきらめる
覚悟をゆるやかに始めることができました。
最後にほんのわずかに残された可能性は、「とびっきりの奇跡」ということで。
ただ、そのとびっきりの奇跡が起きたところで、それだけ成長が遅かった
胎芽が果たしてちゃんと今後も成長していくのかどうか。その点にまた
さらなる不安がのしかかってくるんですけどね・・。

今回、インターンの医師たちに対して非常に不信感を覚えました。
患者側がよくわからないことを良いことに、テキトウに丸めてごまかしている。
(これは、どこの国の医療機関でもよくあることなのかもしれませんが。)
実は、妊娠週数も前回の医師に間違って記入されていたんです。
(最終生理開始日をちゃんと告げたはずだけど。←そこから割り出すのが
医師や看護婦の仕事のはず。)
わたしは一瞬聞いててアレ?と思ったけれど、妊娠週数の計算の仕方が
以前書いたとおり2種類あるので、そのもう一方のほうかも・・と思って何も
言わなかったんです。
こういう初歩的なミスがありながらも、それに大してちゃんとした釈明や
詫びが無い。(これがフランス・・・。)


夫とはすでに、「今回ダメだったら」という可能性を強くとらえて、今後に
ついて話し合いはじめています。
わたしの体が次の妊娠にむけて回復するまでに1ヶ月はかかりますが、
それからまたすぐチャレンジしようかと。
めげてはいられませんからね。
諦めた時こそ本当に、おわりだと思うので。
でも、あと1~2回がんばってみてもダメだったとしたら、もうわたしのほうに
気力と体力が残らないかもしれないので、そうなると、別の人生について
考えることにするかも。
そんなことを今、話し合っています。


こういうのって、決してドラマチックなことではなく、今の時代には日常的に
多くのカップルの間で起こっている現実のようです。
夫の会社の同僚でも2人同時に、妊娠初期で流産を体験した女性社員さん
がいます。つい先日のことです。そのうち1人はすでに一度流産していた模様。
うまくいった場合のことしかなかなか耳に入っては来ないけど、こういう
カップルも多いのです。
そして、そういう時に、しっかり夫婦の絆が保てるカップルが一体どれだけ
いるのか・・・。
うちは幸いにして、夫がとても強くいてくれます。いつも励ましてくれるので、
わたしも安心していられます。

次の検査は木曜日です。
これで最終的に結果が出るのではないかと思っています。
今、まだつわりも続いていて、胸の張りもあって、体もだるく、このまま
木曜まで待つことはハッキリ言って苦痛なのですが、仕方ないです。
もしもの「奇跡」を信じるとしたら、今でも胎芽はゆっくりと成長中のはず
なのですから・・・。


■難関1■ 心拍が・・・

2006-08-25 16:23:06 | マタニティー・エクスプレス06

こんなに早くも、難関がやってきました。
昨夜は眠れず・・・。
昨日の夕方、桃の種ほどの大きさの血餅(けっぺい)という、黒い血の塊が
ごろっと下りてきたんです。(体内で血が固まったものだと思います。)
少々の出血は大丈夫、とは言われていたけど、コレは・・・(汗)と思って、
慌てて救急へ行きました。(黒い血だとマズいと言われていたし。)
しかし、内診の結果「血は大丈夫ですよ。生理のように大量に出たり、強い
痛みを伴う出血はいけませんが。」と言われただけでした。

しかしそれよりも、下から挿入するタイプのエコー(経膣エコー)での検査時に
心配事が発生。
心拍が見えませんね。」と、サラリと先生が言うのです。
つい1週間前に心拍が見えたのに!と言ってみても、「でも、今日は見え
ないからね。」とアッサリ。(本当に、アッサリすぎます・・・この言い方。)
問題を、血から胎芽へ転嫁された気分。
(この時期、まだ「胎児」とは呼べません。)

1週間前に行った救急で書いてもらった診療書を先生に見せてみたところ、
「ホラ、この先生も、心拍“らしきもの”が確認された と書いていますよ。
心拍を見たとは書いてない。」と言われた。
そんな言葉のごまかしはどうでも良いので、正直な意見を聞かせてもらい
たいものだけれど、医師はそういう所を誤魔化すのは上手い。
(結局、医師にも現状では判断がつかないのだろうけれど。)
「今日は採血をして。また明後日検査してみましょう。」と、うまいこと丸め込
まれて帰された。

結局、このまま明後日(土曜日午後)心拍が確認されず、血液検査での
妊娠反応が悪い反応であれば、妊娠の自然停止ということになるらしい。

前回の流産はこれとは微妙に違い、胎芽が自然に胎膿から流れ出たタイプ
だった。今回は、胎芽の心臓が停止・・・したのか?

昨夜は眠れず、今朝夫が家を出てからずっと、検索を続けてみた。
結局、最後に辿り着くのはこのサイトのように思う。
 まるぽこうさぎの 産婦人科って敷居が高い?
わたしがいつも、非常に参考にさせていただいているサイト。
今回もまた、参考になる過去記事を発見した。

直接リンクができないので、以下、引用です。

>本には5、6週で心拍で確認できるとあり、この時期の発育は
一日ごと正確に決まっていると書いていました

そうですね、体外受精など、はっきり受精の日がわかっていればそうです。
心臓が動き始めるのは受精から21日後と決まっています。
ですが、今、赤ちゃんの大きさをみているのは「経膣エコー」でして、
まるで魚群探知機のような影しかうつりません。
しかも赤ちゃんが膝を折り曲げたり、ちょっと背伸びしたりしていると
それだけで測定誤差が出ます。
御不安でしょうが、もう少し待ちましょう。あかちゃんも頑張っている
最中ですよ、きっと。



経膣エコーでは、上手く見えないことがあるらしいです。
だから、もしかしたら、胎芽も心拍も正常であるけど、たまたま何かの影に
なったりして心拍が見えなかっただけなのかもしれません。
(だから、妊娠継続の事実をしっかり把握するために、血液検査で妊娠ホルモン
の向上具合を比較検討するのでしょう。)

医師は、こういう部分までは説明してはくれません。
特に、子宮外妊娠などの危険性を伴う場合とかでは無い、普通の「自然流産」
の場合には、まるで「よくあることですよ」ってな扱いをされてしまう。
(若い女医さんや、看護婦さんは優しくしてくれるけれど・・・。)
それが自然。それが現実だと受け止める覚悟はできていても、医療の現場
として一体どこまでわかっていて、どこからが未知なのか、患者にわかる
ように説明してくれてもいいんじゃないか?と思うのだけど・・・。
まだまだ未熟なわたしのフランス語だけど、それでも医師にかじりつくように
して説明を聞いているんだから、こちらの気構えは伝わっているはず。


いきなりしょっぱなからこんな話題でごめんなさい。。。
でも、これも生命の神秘のひとつだと思って。
よろしくお付き合いください。
--------------------------------
<補足説明>
しょっぱなから妊娠週数の計算の仕方を間違っていました・・。
明日(土曜日)から7週目、でした。


【3】 妊娠週数を知る

2006-08-24 18:35:50 | マタニティー・エクスプレス06
妊娠週数と簡単に言うけれど、これがなかなか厄介です。
人によって、本によって、言うことがさまざまに違うようにも思えます。
なぜそんなことに・・・?

日本の週数の数え方は、「最後の生理日から数えて」最初の週が0週目

フランスの数え方には2通りあるようで、そのうち病院で何度か耳にした
のがこれ。「最後の生理日から数えて」最初の週が1週目
これをフランス語で SEMAINES D'AMENORRHEE (無月経の週数)と言います。

フランスのもう一つの数え方は、「最後の生理日から数えて」14日目から
の週を1週目
とする。これを SEMAINES DE GROSSESSE (妊娠週数)と言います。

この3つとも、それぞれに違うわけで・・・。
(本を参考にする場合は注意が必要となってくるんです。)

今日(8月24日)現在、わたしは日本式に計算すると、7週目の後半
ということになります。
本によると、こんな姿↓をしているんだとか・・・。



体長15mmほどだそうです。

ついほんの1週間前はどんな姿だったかと言うと・・・↓

しっぽが!!!

顔も・・・怖いっ!!!
(それでも一応、目鼻と口ができてきています。)

【2】 妊娠初期の初期

2006-08-24 17:39:42 | マタニティー・エクスプレス06

妊娠がわかるかどうか、という時期に、すでに女性の体は変化しはじめています。
胸が張ってきて、なんとなく、何かがいつもと違うとわかります。

あと、妊娠がわかった頃からは、おへその両脇あたり(盲腸がありそうな場所)
が少しチクチクと引っ張られるような軽い痛みを覚えます。これは体の中に
赤ちゃんの居場所を作るために体が自らスキマを作っているからなのだ
そうです。その際に、人によっては多少の出血があるそうです。

今回の妊娠で、わたしはダラダラと続く出血を経験していますが、これが
この、「大丈夫な出血」なのだと言われました。
4妊婦に1人くらいの割合で、こうして出血があるけれど問題無いという人が
いるらしいです。
出血や下腹部の痛みがあると、すぐに流産の危険性を考えてしまいますが、
流産の危険性は、主に「生理のような大量の出血、強い下腹の痛み」
であり、血の色としては赤黒いほうが良くないそうです。

わたしのようにダラダラと出血や、血の混じったおりものが下りてくるという
ようなケースについては、妊娠本などでは紹介されていませんでした。
よくある普通のケースであるならば、例として少しでも書いておいてくれれば
安心できるのですが・・・。
とにかく、少しでも心配になった場合は病院へ行ってエコーをかけて見て
もらうこと。そうすれば、胎児の生死が確認できて、妊婦さんは安心できます。
お金も手間もかかることですが、外からは見えないことなので、これしか
方法は無いのではないかと。


【1】 妊娠を知る

2006-08-24 17:31:08 | マタニティー・エクスプレス06

またしても、乗ってしまいました、妊娠急行列車。
今回はちゃんと終着地点まで行きたいと思っています。

まず、妊娠の初期について。
よく本などには「体がだるくなる、熱っぽい、風邪の初期症状に似ている」と
ありますが、わたしの場合はちょうど猛暑なことも重なっていて、とにかく
体の中に熱がこもったように感じて、熱中症にでもなるんじゃないか?と
思っていました。それから1週間ほどして、生理がわずか数日遅れた時に、
やっぱりおかしい!と思って自宅で検査。

結果は「+」(陽性)でした。
(左側の窓に結果が+・-で出ます。右側の小さいひし形に出ている縦線は、ただ単に
検査が正常に機能したことを示す印です。)
この時点で、8月1日でした。

その後血液検査でちゃんと確認をし、数字の上では妊娠確定。

これから、触診やエコーで子宮外妊娠などの可能性を探っていくわけですが、
フランスではこのステップまでが長い!
何も心配してない人であれば、病院で受ける初診の検査まで2ヶ月くらい
待たされるんですから。わたしも、8月はじめに病院に申し込みをして、
初診の日が10月12日って言われました。信じられない~。
それまでのケアは、必要ならばかかりつけの婦人科医にお願いしてください
とのことでして。

パリでは産院のベッド数が足りないくらいに妊婦過剰で、生理が3日ほど
遅れただけで検査して妊娠が発覚したわたしが、すでに1件の病院で
「その時期はもう満員ですから」と断られました。
(一体どうやってこれ以上早く妊娠を知れと言うんだ!!)

めでたく産院が決まったものの、我が家はその病院にお世話になることは
無い予定です。(産院はあくまで保険代わりです。)
こうした国立病院は「待たされる・対応が悪い」などと悪評が高いので、
私立の高い保険をかけておいて、私立病院で産むほうが良いので。
というわけで、わたしは「かかりつけの婦人科医のお世話になる→妊娠中期頃
からは私立病院のお世話になる」という方向性を歩むことになりそうです。