まきた@VetEpi

酪農学園大学をベースに、発展途上国と日本の獣医疫学に取り組む獣医師のブログです。

権力への執着

2008-04-05 09:57:02 | 異文化
4月4日(金)。

日本では、ジンバブウェの大統領選挙の話は報道されているでしょうか?

土曜日の選挙から6日も経った今日、開票は未だ終わらず、接戦の末、1980年の独立以来28年間も大統領の座についていた84歳のロバート・ムガベが、政党の応援を得てrun-off(2者決定戦)を戦うことを宣言しました。

接戦と言っても、2日前には、対立候補のツヴァンギライが過半数を超えて勝利したと宣言しているのです。

2日経っても、報道されている議席数の円グラフは同じままだし、確実にコントロールしようとしているのでしょう。外国人報道陣も拘束されたままだし、この権力への執着というのは、恐ろしいばかりです。

ムガベ政権の下、経済は10万%のインフレ、成人の失業率は80%に達しています。

ウガンダにいた時に大統領選があり、対立候補を逮捕拘束したことへのデモと、学生の学費関連のデモが同時に起こって、その時は催涙弾の餌食になりました。先日のケニアといい、全くアフリカの権力者としたら、どうしてここまで権力に執着するんでしょうか??アフリカには、選挙に負けたら国外へ亡命することも多く、それだけ一度権力から離れたら危険にさらされるのかも知れないけれど、そんなこと国民にとっては関係ないこと。ムガベの場合は特に、国民のことなんか考えているとは到底思えません。でも、半数近くも未だにムガベに投票するのは、分けが分からん。美味しい汁を吸っているのは一部だけだろうし、何故なんだろう???

調査は数ヶ月して来たけれど、やっぱりアフリカは僕の想像を越えています。