玉川な日々

一日の疲れは玉川に流して・・・

議員は誰のために

2008-09-27 00:00:52 | 海外ニュース
ブッシュ政権の70兆におよぶ金融危機救済策が議会の反対(下院共和党)で

法案がデッドロック状態であることは昨日書いた。今日、民主党のペロシ下院議長は

ABCニュースに対して「24時間以内に合意に達すると思う。」と語った。(1)

・・

ポォールソン財務長官が片膝をついて、ペロシ議長に法案通過に協力を要請したからばかりではなさそうだ。

共和党は銀行にどれだけ不良債権があるか銀行自体が分からないときに公金を支出を決めるとと

銀行の経営責任を曖昧にしたまま救済することは市場原理の敗北を認めることになるので反対している。

しかし、この救済策は時間が遅れるほど市場の信用収縮が加速してさらに不良債権を増やすこになる。

原理原則を振りかざしているうちに、この1日でどんどん状況は共和党に不利になった。

いち早く金融危機に対処しようとしたマケインが明確な救済策へのビジョンをしめせなかったことも追い討ちをかけた。

じつは、前からいわれているように経済に対してまったくダメで経済対策の勉強のために大統領選の

キャンペーンをきりあげたと思われてもしかたがない状況になってしまった。

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と、このエントリーを書いているうちに救済策が議会の承認をえる見込みになったと記事が更新された。(2)

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アメリカ発の金融危機は、9・11に続いて米国全体の危機でもあった。

この2週間で見た米議会と米国政府の交渉経過をみていると、その違い(もちろん日本と)に改めて米国の

議会(もしくは議員)の懐の深さを感じぜざるをえない。

民主党も共和党も、いま米国はなにをすべきかを党派を超えて真剣に議論して

結論をだしたということだ。しかも 大統領選の直前に。

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遅かれ早かれサブプライム金融破綻はくることは分かっていた。

そこで、政府が大統領選のまえに 金融危機の決着をはかろうとリーマンを意図的に切り捨て

金融機関の救済を取捨して一気に信用不安を煽ったことは計算の上だと思う。

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次の焦点は、マケイン、オバマ両氏のミシシッピィでの直接対決に移る。

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非常時に議員がとるべき行動を、まさに見せ付けられている。

日本の民主党元代表で岡田氏が以前、クリントン時代に民主党大会を見学しにいったことがあったと思う。

民主党の幹部は、良く、目の玉をひん剥いて、この2週間を見てほしいものである。

上っ面だけでなく。


参照
1)Wall Street rescue deal stalemate ,BBC News,26 September 2008
2)Bush says bail-out will be passed ,BBC News,26 September 2008

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