雑誌というもの読まないので知らなかったが、「ローマ人の物語」に塩野七生さんが雑誌に投稿した記事をまとめた本を先日近くの古本屋で見つけたの購入した。
その中に「若き外務官僚に」という項があったので引用する。
・・
外務官僚の新人研修に、講師をたのまれた塩野さんはいろいろ理由をつけて断った。
それで、もし私(塩野)がそこで話すとしたら、こんな内容にしたかったというもの。
・まず外交官の仕事とは、おべんちゃら言う「外交」ではなく、国益のための「外政」ですよ。
・国益とは、具体的な利益になって返ってこなければ、その成果があったとはいえない。
・どうすれば国益追求になるかを、マキャベリの言葉を借りて
「いかなる事業といえどもその成否は、参加する全員が利益を得るシステムを、つくれたか否かにかかっている。」
・外務官僚にとって、もっともわかりやすい国際政治の現実は国連安保理だ。
・そこでの武器は、①拒否権をもっている、②常任理事国であること、③海外派兵も可能な軍事力、
④核をもっている、⑤他国に援助ができる経済力。
・これらの武器は5本全部もっていて主役で、使うかどうかとは別。
・日本は、⑤の経済力と③の半分(血をながさい)しか持っていない。それは絶望だろうか?
塩野さんの指摘は、ローマ史、世界の戦いの歴史が教える勝つための常道とは、
「常に勝ち続ける秘訣とは、中ぐらいの勝者でいつづけること。」
それが「外政」、すなわち「外交」の使命だ。ということ。
・・
わかりますか?将来を担う若い外交官どの。
その中に「若き外務官僚に」という項があったので引用する。
・・
外務官僚の新人研修に、講師をたのまれた塩野さんはいろいろ理由をつけて断った。
それで、もし私(塩野)がそこで話すとしたら、こんな内容にしたかったというもの。
・まず外交官の仕事とは、おべんちゃら言う「外交」ではなく、国益のための「外政」ですよ。
・国益とは、具体的な利益になって返ってこなければ、その成果があったとはいえない。
・どうすれば国益追求になるかを、マキャベリの言葉を借りて
「いかなる事業といえどもその成否は、参加する全員が利益を得るシステムを、つくれたか否かにかかっている。」
・外務官僚にとって、もっともわかりやすい国際政治の現実は国連安保理だ。
・そこでの武器は、①拒否権をもっている、②常任理事国であること、③海外派兵も可能な軍事力、
④核をもっている、⑤他国に援助ができる経済力。
・これらの武器は5本全部もっていて主役で、使うかどうかとは別。
・日本は、⑤の経済力と③の半分(血をながさい)しか持っていない。それは絶望だろうか?
塩野さんの指摘は、ローマ史、世界の戦いの歴史が教える勝つための常道とは、
「常に勝ち続ける秘訣とは、中ぐらいの勝者でいつづけること。」
それが「外政」、すなわち「外交」の使命だ。ということ。
・・
わかりますか?将来を担う若い外交官どの。