玉川な日々

一日の疲れは玉川に流して・・・

Goverment Motors

2009-06-02 12:17:42 | 海外ニュース
GMの計画破産再生にある種のカタルシスというか、気だるさが漂います。
何がGenaral MotorsをGovernment Motorsにしてしまったのでしょうか?

 ・ムダに増えすぎた不人気の車種を整理できなかった。
 ・ムダに高い賃金、年金コストを削減しなかった。
 ・ムダに安い米国ガソリンに合わせて燃費を考慮した開発をしなかった。
 ・株主第一主義経営で目先の利益だけ追求した。
 ・議会に頼んで競争相手をバッシングすれば助かるとの甘え(80年代から)があった。
 ・悪いのは競争相手でGMではないとの誇大妄想にとりつれていた。
 ・売れない商品を金融でごまかそうとした。

いろんなことが云われていますがタラレバの域をでません。もちろん経営者が
一番責任が重い(報酬に比例すれば)がそればかりではない。

アメリカンビジネススクール式経営(BSM)が破綻したと見るのは言い過ぎでしょうか?

 ・短期儲け第一主義
 ・株主第一主義
 ・企業規模第一主義、膨張主義
 ・人間性排除主義、機械・コンピュータ化主義
 ・市場独占主義

これらのBSMの教義が、本来企業のあるべき姿をゆがめ、
社会からはじき飛ばされた結果ではないかと思ってしまう。

20年以上まえ3次元CADを駆使して自動車デザインを行うGMは
ITデザインの旗手でもあったし皆憧れた。強度計算もコンピュータが
自動的に計算してくれる。人間は頭を使わずになんでもコンピュータ上
で設計し標準化し、なるべく個性とか人間性を排除していこうとした。
もちろんCADの進化はデザインツールとして欠かせないものだが主役
ではない。道具がどんどん便利になり、自分達の商品がただの儲けの
道具に成下ってしまった。

その結果として、人間、社会にとって車がどうあるべきかという原点
を忘れて、儲けることだけを考える会社になって破綻した。

GM破綻は、一つにはアメリカ式経営の見直しを問うていると思う。

車は楽しくなきゃ、運転するにも それを造る人にも

参照
1)Who's to Blame for GM's Bankruptcy?,Businessweek,Jun-1-2009