ひいらぎ通信

日常のささやかな幸せを拾い集ようと、ブログ、始めてみました。

「こんなの、よう作らんわ、俺。」

2012年11月12日 | Weblog
「ふるい布の切れ端を、延々つぎはぎする仕事があるらしい」
「それは、正倉院というところでやってるらしい」

などといううわさを聞いたのは何時のことでしたか…。
「何てうらやましい仕事…」と思ったとか、思わなかったとか。

工芸品のほかにも色んな物が保管されているそうで、
今回の展示品の中には「つづれ織り」もあって、
「すごいなあ、こんなものが千年以上も前に作られ、残ってるなんて」
とぼんやり見ていたら、私の後ろにいた若者が、
「すごいわ~。こんなん、よう作らんわ、俺」
とつぶやくのが聞こえたんですよ。
推察するに、君、つづれ織りをやっている、職人としてのつぶやきですね、それ。
それでも、現役としてどこか「挑戦してやろう」というような
意気込みも聞こえた気もしたりして、
「いいねえ、やってやれ、若者!」
と思いましたよ。

さて、今回の目的はもう一つあって、
大阪での二科展を見に行くこと。
二科展が11日まで、正倉院展が12日までと知り、
「運命が、今、私に行って来いと言っている…」
と何となく思って、今回の奈良行きを決めたのでした。
10日(土)で正倉院展、11日(日)に二科展に行きました。

油絵、彫塑、デザイン、写真、意外なところで、ポストカードとかの作品もあって、
面白かったです。
油絵の具の匂いを久しぶりにかぎました。
あれですよ、名画展なんかを見に行くと、絵自体が古いから、
テレピン油だのなんだのの匂いが抜けちゃってるんですよね。
学生の時、ちょっとだけ油絵を描いた時の事を思い出しました。
やっぱりこう、大上段に構えた作品より、
ちょっとさっぱり系の絵の方が私は好きだと思いましたよ。
うん。

普通に記念写真を撮っている人もいたし、
撮影禁止の表示もなかったので、
ちょっとだけ撮影。

抽象画とか見た後で、幼稚園児の描いた絵を見たら、
「すごいわ~。こんなん、描けんわ、私」
と思いました。
本能のまま、何も意図せず描き殴った形と色。
前述の若者と違い、私は全面降伏です。
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