音楽の喜び フルートとともに

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おみくじとレッスン

2008-08-20 23:34:38 | 哲学

レッスンの時は必ずお初天神を通ります。imagesimagesimages左から遠景から近景。
都市の中の神様は、近景にも遠景にもビルが入ってしまいます。
私は無信心者なので、お賽銭をあげずに、拝み、「神様なら、BIG ISSUEと、ユニセフでいいよね。ボランティアも一つはやっているし、ゆるしてね。」と心の中でつぶやきます。
でも、祭壇(っていうのかな?)横の、おみくじ自動販売機には、悩んだら、つい100円を入れてしまいます。

人間関係がうまくいかなかったりして、引いてみると、
運勢「末吉 他人と合わずあらそいがおこります。自分の心を和やかにもち交際すること。だんだんに運がひらけて行くでしょう。あせらぬことです。」…なんだか、納得してしまいます。

それだけではなくて、その下の欄の「言」のところに
「徳ある者必ず言あり。言ある者、必ずしも徳あらず。仁者は必ず勇あり。勇者はかならずしも仁あらず。」と、わかったようなわからんような、なぞの言葉が書いてあります。

大体、言葉の意味がよくわからない。家に帰って、辞書を引いてみると、

徳…(1)修養によって得た、自らを高め、他を感化する精神的能力。(2)精神的・道徳的にすぐれた品性・ 人格。
勇…心が強く、物事に恐れないこと。いさましいこと。勇気。
仁…(1)己に克ち、他に対するいたわりのある心。儒教における五常の一。(2)愛情を他におよぼすこと。いつくしみ。おもいやり。(大辞林より抜粋)

なるほど、今悩んでいるグループの○○さん、□□さんがそれぞれ当てはまるような気がしてきます。さらに何度も見返していると、それより自分が仁や、徳や、勇のある行いをしていただろうか…
まずい対応を繰り返し、こうなってしまったんではないのかな。ちょっと心当たりが。ちょっとじゃないか。

学問の欄をみれば、「あぶないです。全力をつくしなさい。」…自分の後頭部を見たようなショックが。

フルートのレッスンに通い続けるのも、おみくじを引くのも、自分の後頭部をみるためかもしれないです。
今日は、ドボルジャークのソナチネ 第2楽章。
「下を向いて吹いていても、天に向かって吹くように、音程を高くするんじゃなくて、その音程のまま、明るい方の音で吹くといいねぇ。」という、フィードバック。やってみると、確かに暗い音で、哀愁のあるメロディを吹いてしまうより、明るい音で吹いた方が、毅然とした悲しみが伝わるような気がします。
自分だけでは気づけない。余人が言ってくれない、師弟として、真剣に向き合ってきたレッスンでこそのフィードバックです。見られない後頭部を、鏡のように映してもらえる、天の声。これだから、レッスンはおもしろい。