空飛ぶ自由人・2

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不心得者の所業

2023年02月18日 23時00分00秒 | 様々な話題

今日は、わずかな不心得者のせいで、
世の中が不便になったり、迷惑をこうむる話。

高校生客がしょうゆのボトルに口をつける動画が拡散した「スシロー」。
注文された商品のみをレーンに流し、
自由に取れる商品はなくした。
テーブルに備え付けの食器や調味料は、
客が希望すれば消毒済みのものと交換する。
今後はテーブル席とレーンの間にアクリル板を順次設置し、
誤って商品に触れないようにする方針だという。

皿を抗菌カバーで覆っている「くら寿司」は、
客がいったん取った皿を
再びレーンに戻す動画が投稿された。
精算時の皿の数を少なくしようという、一種の詐欺行為だが、
わざわざSNSで流すという悪ふざけ。
くら寿司は、現在でも取った皿の枚数が分かるように
レーン上部にカメラを設置しているが、
今後は戻す行為も検知できるようにカメラのシステムを改修する。

かっぱ寿司」は「防犯カメラ作動中」と書かれたポスターを張り、
カメラでの監視を徹底。
すしを覆うカバーの導入も検討しているという。

他人のすしにわさびを付ける動画が拡散した「はま寿司」も
対応を検討中という。

餃子の王将」は、
店内のテーブルに置くギョーザのたれなどの調味料を撤去すると発表。

これらの対応は、
客との信頼関係で成り立っていたことを
根底からつくがえすもの。

以前、飲食店のアルバイトが
店内で食品にいたずらする
「バイトテロ」が拡散したが、
あの時は、閉店に追い込まれる店も出た。
ということは、他人の雇用を奪っていることで、
路頭に迷う人を生み出すことになる。

そこまで気が廻らない、幼い行為だが、
世の中には一定数、
そういった輩が必ず現れる。
統計的にそうなっている。
その上、SNSというおもちゃを与えられて、
面白がる人間を増加させている。
はま寿司では、
注文品と書かれて流れて来る寿司の1貫を、
若い男性が箸で取って食べる動画が拡散され、
動画には「人の注文、おいしそうだったのでたべちゃいました」
という文言が添えられていた。
悪いことをしたという自覚がなく、
ただ、幼稚に面白がっているだけだ。

すしチェーンは、様々な予防策を講じているが、
卓上に設置された調味料を個包装のものにしたり、
厳重な設備にしたり、従業員を増やしたり……。
すると、コストが上がり、結果的に価格に反映する。
一般の善意の客が被害を被るわけだ。
回る寿司にフタをする装置には費用がかかるし、
回転レーンをやめる店舗も出て来る。
つまり、「回転」寿司ではなくなるわけで、
そうなれば、日本の偉大な発明の一つが消滅する。

予防策と同時に、
損害賠償など、店側の告発も厳しくするべきだ。
「一罰百戒」という言葉もある。
そういう行為をすれば、
どれほどの金額が請求されるかを知れば、
予防になることは確かだ。

くだんの高校生は、
親が謝罪しているが、
スシロー側は当事者とその保護者の謝罪を受け入れず、
民事・刑事で法的措置をとる考えを示した。
莫大な賠償金が親に請求される。
気の毒だとは思うが、
そんな風に子どもを育ててしまった報いとして、
受け止めてもらうしかない。

(この高校生は、顔も名前もSNS上でさらされ、高校を退学している。)

あるワイドショーで、
MCが、迷惑動画問題について
「処罰が重すぎないかなとも思ったりもする」
と発言したところ、
カズレーザーが
「企業に何の責任もないし、
厳しい態度をとって、それが厳しすぎると言われるのは
おかしいんじゃないですか」
と正論を述べている。

この件でスシローの株価が下落、
時価総額で168億円が吹き飛んだというから、
経済的損失は大きい。
この株価下落で被害を被った投資家が
自殺でもしたらどうするのか。

いずれにせよ、
少数の不心得者によって、
多数の善意の人々が迷惑をこうむることは、
日本のレベルを下げ、
社会を住みにくくすることなのだ。

この他、
客のマナーについて問題も生じている。

先日、あるラーメン店が
「食べない方の入店お断り」
という宣言を出し、話題になった。
ある2人連れの客が入店し、
客の1人は「食べない」と言って注文しなかった。
実際はもう1人が注文したラーメン1杯を2人で分けて食べていた。
「一杯のかけそば」みたいな話だが、
2人分の席を占有する以上、注文するのが筋だろう。
飲食しないのに水を飲んだりティッシュを使ったりといった客は珍しくなく、
店によっては「1人1オーダー」というルールを出しているところもある。

「こういったルールはお客様がお店に作らせている」
という意見も出ている。

岡山のとあるカフェが「未就学児を連れたお客さんの入店をお断り」と宣言。
原因は、店内にある障子を破かれ、
保護者からの報告がなかったため。
これは、該当の親が謝罪に現れたため、
店はほどなくして子連れ客もOKとした。
事前に約束事項を確認してもらったうえでの入店をお願いしている、という。

あるラーメン店では、
親と高校生の娘が入店し、
並んで食べていたが、
先に完食した親が、店員から店を出てほしいと言われた。
親は娘がまだ食べていると断ったが、
待っている他の客がいる、と再度退店を促されたため、
親が先に店外に出ると、
まだ食事中だった娘も出てきてしまった。

その後、ラーメン店の運営企業から連絡があり、
親子が訪れた店は回転率重視だったと説明。
ボックス席には15分を目安に席を空けてほしいと掲示していたが、
カウンター席には掲示がなかったと、
その点は謝罪があったという。

これも元をただせば、2人で1人分の客と同様、
食べ終えたにもかかわらず、
いつまでもだべっているような客がいたからに違いない。

迷惑行為→それへの対応策
で、世の中はどんどん住みにくくなる。

ちなみに、昔有楽町駅近くのカレー屋で、
食事後、友人と少し話していたら、
退店をうながされた。
それ以来、その店には行っていない

別観点だが、
客の行動によって不便になった例として、
飛行機の荷物検査があげられる。
昔は荷物検査などなかった。
それがハイジャックが多発して、
荷物検査の必要が生じた。

最近では、飲み物の空港外からの持ち込み禁止だが、
あれも、液体を2つ合成して
機内で爆弾を製造した犯人が現れたせいだ。

といっても、こちらは迷惑行為というより、
犯罪行為のせいだが。