空飛ぶ自由人・2

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映画『サバイブ』

2023年02月03日 23時00分00秒 | 映画関係

[映画紹介]

心の病を抱えるジェーンは
病院を退院し、実家に向かうため飛行機に乗るが、
飛行機は雪山に墜落してしまう。
生存者はジェーンと隣の席にいたポールという若い男性のみ。
機体の残骸から抜け出した2人は救助を求めて下山することする。
しかし断崖絶壁や雪崩、狼など、
自然の猛威が次々と彼らに襲いかかる・・・。

飛行機が遭難し、そこからの生き延びるための闘い、
というのは、先行作品が多数あり、
目新しいものではない。
焦点は、生存者の生への執着とその事情だが、
本作で特殊なのは、
主人公の女性が自殺願望者であるということ。
祖父も父も自殺をしている家系で、
ジェーンは幼少期のクリスマスの朝、
自殺した父親の死体を発見したトラウマで苦しみ、
自傷行為があり、
精神的に問題のある若者を集めたケアハウスのような施設で生活していた。
始めの何分かは、
その施設での座談会を描き、うんざりさせられる。

何とか退院となり、
帰宅の為に飛行機に乗る時、ジェーンは
施設で盗んだ薬を携帯しており、
飛行機のトイレで薬を飲んで自殺を図る。
(迷惑な話だ)
そのさ中に墜落が起こり、
ジェーンは生き延びてしまう。
たった二人の生存者の一人が自殺願望者だという皮肉。

もう一人の黒人青年は、
辛い過去があるものの、
前向きに生きようという姿勢を持っており、
ジェーンを励まして下山を進める。
その雪山の描写が大変リアルで寒そうで、
あの装備で生き延びられるのか、心配になる。
やがて、地面が見え、木々が生えているところに至り、
最後には下に続く川が見えて来るが・・・

いずれにせよ、
こういう映画は、両人か、または片方が生き延びる結果は見えているが、
その最後の描写はなかなかいい。
少しだけ感動する。

墜落後、映画の大部分は
ジェーンとポールの二人芝居
だが、緊張感と集中力は持続して、観せる。 

ジェーンを演ずるのは、「X-MEN :ダーク・フェニックス」のソフィー・ターナー


ポールを演ずるのは、「ストレイト・アウタ・コンプトン」のコーリー・ホーキンズ
監督は、「隣人は静かに笑う」のマーク・ペリントン

ヒューマントラストシネマ渋谷&シネ・リーブル梅田で開催の
「未体験ゾーンの映画たち2023」上映作品。