Addicted To Who Or What?

引っ越しました~
by lotusruby

「甘い人生」 in London <Part 1>

2006-01-28 23:52:14 | K-Movie Notes

 

ロンドンで上映されている「甘い人生」 のレビューから
レビューを2本読んでみたが、これもまた、辛口なのか甘口なのか、よくわからない。ヨーロッパでは、韓国映画がどういう位置づけなのか知らないけど、まだ馴染みが薄いという感じが否めない。評価は、特別良くも悪くも書かれていない。
(以下、引用抜粋記事 translated by lotusruby)

 「Londonist」より
「甘い人生」は、パク・チャヌク監督の復讐三部作との類似点がある一方で、キム・ジウン監督は何か別のものを狙っているようである。奇抜なプロットはなく、至るところに含み笑いがある。「オールドボーイ」との比較においては、「オールドボーイ」は風変わりであり、クロムメッキの自転車に対して、飾り立てたパフォーマンス用自転車(BMX)である。両主役とも印象的で、彼らの真実への追求は、ギリシャ悲劇の響きをもつ。
たしかに、「甘い人生」は復讐劇であるけど、奇抜な演出がなくプロットはシンプル。意味を持たせる小道具とかセリフが散在しているところがミソ。「オールドボーイ」と比較して、「甘い人生」がクロムメッキの自転車 という表現はちょっと面白い
真実の追求は、悲劇の結末を迎えるということなのか。「甘い人生」で、ソヌが知りたかった真実(本当にカン社長が自分を殺そうとしたのか?また、その理由は?)は、結局最後まで明確にされず、わからずじまい。

「RTE.ie」より
キム・ジウン監督は、ソヌの内面に深く入り込んでいる。食べ物、天気、音楽を利用してソヌの感情を強調し、絶望感を描いている。
確かに、ソヌが食べるこってりチョコレートケーキ、リンチ後に土砂降りの雨の中に引きずり出されるソヌ、ソヌが少し戸惑いながら聴き入る弦楽奏  は、それぞれ印象的なシーン。内面を描き出していたのか。

同様のジャンルの映画と異なる点は、コメディの要素である。(中略)
寸言(短いジョーク)が散りばめられている。
ヒスに「アジュシ」と呼ばれてちょっとショックなソヌとか、ロシア密売人とのおかしなやり取りの場面は、その後の  ‘メインディッシュ’ 復讐劇に突入する前の  ‘アピタイザー’ みたいなものか。

「甘い人生」は、タランティーノ氏の薫陶を受けた監督達が、暴力描写やグラフィックスに頼って芸術性を生み出そうとするのでなく、彼ら自身の実力を映画製作でどれほど発揮し得るのかを、十分に楽しむことのできる例である。
タランティーノと言えば「パルプ・フィクション」が印象的で、暴力シーンが多かったことと時間軸があちこちに飛んでいたことしか覚えていない。この映画がカンヌでグランプリを受賞して以来、暴力と時間軸の行き来が、流行の映画製作手法となったことは間違いなさそうだけど、「暴力」と芸術性の関係は正直よくわからないなぁ