約一年前の事です。 オンタリオ州ロンドン市を震撼させた大事件が発生しました。 しかもロンドン野郎のアパートメントのまん前でです。 車の中で二人の射殺体がみつかったんです。 しかも二人とも幹部警察官。
新聞の報道及び街の噂によると、その日の深夜、彼の運転する車で、彼女のアパートメント(ロンドン野郎のお向かい)の近くまで戻ってきた頃、彼は『今まで本当に楽しかったけど、今日で終わりにしたい』とか言い出したらしいんです。 この二人、男性には奥さんがあり、不倫関係。 彼女は『えっ?ウソ!そんな・・・』と驚き、『だったらあなたを殺して私も死ぬ!』と、拳銃を取り出した(何しろ警官ですから所持は合法)。 彼は車を運転中。 彼女は逆上。 『ば、ばかなことはやめなさい!』 彼に銃口を向けた瞬間にもみ合いになり、引き金に指が。 『バーン!』。 頭に命中しドライバーを失った車は、アパートの塀にそのまま激突。 その衝撃で我に帰り、自分のしたことに気がついた彼女。 思わず銃口を口に咥えて・・・
ということだったようです。
ぐっすり眠っていたロンドン野郎は深夜パトカーのサイレンを一瞬聞いたものの、何も気が付かず。 早朝、地下駐車場から出てきたところで、十台以上の警察車両と血相を変えた大勢の警察官たちがアパートメントの前に集合しているのを見て驚愕。 本当にみんな顔が引きつっていて、間違っても「何が起きたの?」とか、現場の写真が撮れるような状態じゃありませんでした。
もし、これが車の中ではなく、たまたま覗き見をしていた(滅多にしない)向かいのアパートメントの一室で起きたらどうなったでしょう。 やっぱりヒッチコックの映画『裏窓』かな・・・。