ロンドン野郎

カナダのオンタリオ州ロンドン市で4年半暮らしたロンドン野郎。 この度本家大英帝国ロンドン市(近郊)へ参上。

チキンウィング専門ファーストフード屋さん Ring-a-Wing

2010-02-27 16:42:13 | グルメ情報②

北米の代表的なフィンガーフードのチキンウィング Chicken Wing。 ビールのおつまみに最高です。 どこのカジュアル・レストランでも必ず置いてあるし、ピザ屋さんやハンバーガーのファーストフードのお店でもサイドメニューとして注文できるところが結構あります。

基本はスッパ辛いソースのバッファローウィングなんですけど、辛さも色々レベルがあるし、その他にもハニー・ガーリックなんていう甘いソースも人気です。 ロンドン野郎はそんな甘いのも好きでした。

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で、この写真の小さなお店。 Ring-a-Wingさん。 チキンウィング専門のロンドンの街に3軒くらいある地場のファーストフードのチェーン店なんです。 ここはロンドン野郎行きつけのOxford Street沿いのお店。 オンタリオ州ロンドン市に赴任した頃、ふと不思議に思って入ってみたのが最初です。 チキンウィング専門っていうのが面白いでしょ。

ここのチキンウィングは、定番のものから、ちょっとひねった色んな種類のソースやスパイを選べるようになっていました。 ロンドン野郎はビールのおつまみ的にピッタリのCajun(dry)が好み。 南部風味のスパイスをからめた味付けです。 店の中でも食べられますけど、基本は持ち帰りかデリバリーです。 ちょっとしたパーティなんかの定番なんでしょうね。

Ring-a-Wing
941 Oxford St. E., London   (519) 451-WING (9464)
1775 Ernest Ave., London   (519) 681-9474
666 Wonderland Rd. N., London  (519) 474-9474


いつものガソリン・スタンド

2010-02-23 22:00:43 | ロンドン街歩き⑩

オンタリオ州ロンドン市に在住していた時、いつもこのガソリン・スタンドで給油していました。 こんなところの写真を撮る人もいないと思うのですが、昨年末の出張の際に、もう一度思い出してパチリ。 場所はHamilton RoadHighbury Avenueの交差点。 別に何の変哲もないカナダ中どこにでもあるESSOのスタンドです。

なにしろ、ロンドン市から赴任先の会社があるインガソル村まで40キロ近くありますから、給油のタイミングを間違えると本当にガス欠の悲劇にもなりかねないので、朝の通勤の際にもよく立ち寄りました。 勿論セルフサービスです。 冬場のセルフの給油は結構苦痛でした。 だってノズルを持つ手が凍り付きそうになるんだもん。 カナダのスタンドではどういう訳か給油ノズルのレバーが固定できないようになっていたので、満タンまで常にレバー引きながら我慢しなければならないんです。

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このスタンドにはTim  Horton'sの売店が設置されていて、給油と一緒にコーヒーを買うお客さんが沢山いました。 ドライブスルーもあるのですが、朝なんかは店の中にも結構な行列ができて、給油ポンプは8基もあるのに、給油の客よりもコーヒーの客が停める車の方が多くて、なかなか給油できなくて困った事もありました。 写真にもちょっと見えますが、Timのお店は道路を挟んだお向かいにもあるんです。

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冬場にはウィンド・ウォッシャー液がこんな風に大量に販売されています。 ウォッシャー液は冬場の悪天候の際にはガソリンと同じくらい超重要なアイテムです。 ロンドン野郎がカナダに来た頃は、夏場は虫取がしやすい赤い液、冬場は凍らない青い液って決まっていましたけど、最近はオールシーズンタイプが主流なんですね。 この一本3.78Lという大きさがまたミソで、ちょうどアメリカの1ガロン。 どの車のタンクもこの量がぴったり入るようにでてきているんです。

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洗車マシンも当然のことながら備え付けられていました。 カナダで多かったのは、タッチレスの水圧だけで洗うやつ。 冬場の塩と泥にまみれたドロドロの車体を洗うのに都合が良かったけど、ちょっと値段は高かったかな? ロンドン野郎のアパートメントでは洗車ができなかったので、結構利用しました。

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値段と言えばガソリン価格。 ロンドン野郎が在住していた最後の方の2008年頃は原油価格の高騰で1ドル/L前後の価格だったような気がしますが、ガソリンが1ドルを超えたのはアメリカ南部を襲った巨大ハリケーン”カトリーナ”がきっかけでした。 それまで、カナダではリッター1ドルを越えるなんて、あり得なかったということもあって、ガソリン・スタンドの価格表示板は99セントまでしか表示機能がなかったんです。 1ドルを超えた瞬間に、どの店も表示不能になって、立て看板に手書きで料金を表示したりしていました。

いつもの当たり前の光景でしたが、今になるとなんか妙に懐かしい・・・


カメラ(デジイチ)女子増殖中!

2010-02-20 20:08:43 | うんちく・小ネタ

先日のバレンタイン・デーの頃、オンタリオ州ロンドン市在住のある方から、ちょっとした写真集のお礼ということで、わざわざ日本までチョコレートをお送り頂きました。

その節は、どうもありがとうございました。

で、添えられていたメッセージによると、近々デジタル一眼レフ(通称”デジイチ”)ご購入の計画とのこと。 実は、ロンドン野郎が多少存じ上げているオンタリオ州ロンドン市関連のご家庭の主婦の皆様の中で4人の方がデジタル一眼レフをご購入、或いは購入を決められていて、今流行りの『カメラ女子』の仲間入りなんです。

もう既に相当に腕前を上げられて、写真をメインにした素晴らしいブログまで作成されている方もおられます。

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カメラ女子増殖中 一眼レフで気軽にパチリ (産経新聞記事より)

ストラップで斜め掛けしたデジタル一眼レフカメラで、街角の“空気感”とスイーツや雑貨をパチリ-。一眼レフの価格が10万円を切り、さらに小型軽量化も進み、手軽に持ち歩く女性が増えている。ブログへのアップはもちろん、お気に入りの写真を紙や布にプリントして雑貨作りに熱を上げる彼女たち。撮影技術を高めたい女性も多く、女性を対象とした写真講座や本も人気だ。

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確かに最近はデジイチも小型軽量のものが出て来ていて、しかもカメラという趣味自体のランニングコストが格段に安くなっている昨今、女性が持ち歩くのはもう普通の姿になりつつあるようです。 中には、コンデジ(コンパクト・デジタル)とあまり大きさの変わらないような機種まであり、デジイチの定義付けもだんだん分からなくなってきました。

そうは言いながらも、一般的に女性に人気のニコンやキャノンの小型デジタル一眼レフでさえも、レンズも合わせて1キロ以上はあるわけで、さすがにハンドバックに常に忍ばせる訳には行きません。 もう少し大きな中級機或いはプロ機になってくると、標準レンズでも1.5キロから2.5キロくらいの重量になり、大きさも相当かさばるものです。

それに、街中でカメラを構えるのも目立つだけに少々勇気が要ります。 公共の建物の中なんかでは、一言許可を貰った方が良い場合もあります。

そう言った意味で、デジイチを女性の方が日常使いこなすのには、根性と体力、それに少々の執念と勇気が必要。 でも、撮りためた写真はきっと将来ご家族や自分にとってかけがえのない思い出になる筈なので、是非頑張って頂きたいと思います。

それから、撮りためた写真データは本当に貴重なので、万一パソコンのハードディスクが破損(意外によくある)してしまったりすると大変。 できればDVDや外部ハードディスク等の複数のメディアにこまめに整理して保存するのも大切です。

さあ、もうすぐ春。 デジイチ持って、街へ繰り出そう!


ロンドン野郎の救急車初体験とカナダの医療事情

2010-02-13 14:36:10 | ロンドン周辺の街歩き

前回からの続きのお話にもなるのですが、2005年の冬のある日、オンタリオ州ロンドン市の日本語補習校の冬季運動会が、インガソル村のSuzuki Centerの体育館で行われました。 大勢の子どもと父兄の皆さまに交じり、当時一応School Principalだったロンドン野郎も”視察”に出かけました。

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運動会の種目の中には父兄参加のもあって、ある方が『是非バレーボールに出ましょうよ』とお誘いしてくれたのです。

身長180cmながら、元々運動神経が無い上に、完全に運動不足で体がなまっていたロンドン野郎は多少は躊躇したものの、ついつい参加してしまいました。 バレーボールなんて、もう何十年もやったことがありません。 ま、とりあえずコートに入って、飛んできたボールをトスしようした”らしい”んですね。

その辺で記憶が無くなりました。

なんと、その瞬間に滑って仰向けにコートに倒れ、後頭部を強打し、意識を失ってしまったんです(ココからは、一部目撃者からの話です)。

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こりゃ大変!ということになり、すぐに救急車を手配してくれたようです。 幸いにも当時の父兄の中に、日本の東大病院からロンドンのWestern Ontario大学病院へ研修留学でこられていた肝臓移植手術の権威のT先生がおられ、適切な指示をして頂いたようです。

体育館に救急車が到着し、意識を失っていたロンドン野郎の首に頸椎保護のコルセットのようなものをはめ、酸素マスクを付け、ストレッチャーに乗せようとしたところで、一瞬だけ意識が戻りました。 『ここは何処? 私は誰?』という状態の中で、どういう訳だか、一応自分のいる場所を認識して、『あぁ、日本から”出張”でカナダに来ているんだ』と、納得。 冗談みたいな話なんですけど、駐在して既に数年カナダで生活していることもすっかり忘れていたんですね。 でもそんなことを考えていた事は後でちゃんと覚えているんだから不思議です。

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そこから、救急車に乗せられたところで、再び意識不明に。

気が付くと、この写真のインガソル村の総合病院Alexandra Hospitalの救急処置室で横たわっていたんです。 折角生まれて初めて救急車に乗せてもらったのに、その記憶が無いんですね。 残念!(アホか!)

この病院で何をやったかというと、Doctorだか看護士だかわからないお兄さんが、血圧を測っただけ。 日曜日だったので、Doctorがいなかったのかも知れません。

本人はだんだん意識が戻りながらも少々朦朧状態。 しばらくしてある程度元気になってきたところで、一枚の紙を渡され、『ご帰宅ください』。 その紙には、頭を打って意識を失った場合の注意事項が書いてありました。

『家に帰って、容体が急変して、もどしたりした場合には救急車を呼んでください。 2時間おきに本人の状態を確認してください』

もし硬膜下出血かなんか起こしていたら、時間差で命にかかわります。 この病院では、レントゲンも、CTも撮ってくれなかったんです。 病院まで付き添って頂いた父兄のT先生(カナダでは診療行為はできない)からは、『経験的には、そんなにひどい状態ではないので、大丈夫だと思う』という心強いお言葉を頂きながらも、『月曜になったら、先ずはホームドクターで診察を』とのアドバイス。

その後しばらく他の駐在員のお宅で休ませて貰いながらも、まあまあ状態も良くなってきたので、自分のアパートメントへ帰り、同じ建物に住んでいる方に、『朝、電話して万一出てこなかったら、様子を見に来て』とお願いし、部屋のカギを預けました。

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翌朝の月曜日、まあ生きていました。

少々クラクラする頭でホームドクターを訪問。

『どうしました?』

『昨日後頭部を強打して、一時意識を無くして・・・』

『あ、それは脳震盪だね。 意識を失っていたのはどのくらいの時間?』
(英語で脳震盪ってConcussionって言うのを知りました)

『30分くらい・・・』

『えっ!? 病院ではCT撮った?』

『いえ・・・』

『それは大変! 吐き気とか無い? すぐに市内の総合病院でCT検査の予約するから、家で待っていて下さい』

(やっぱり大変だったんだ・・・)

で、その日は家のベッドで休んでいたんです。 でも、ホームドクターからは電話が無い・・・

翌日の火曜日。 こちらからホームドクターへ電話。

『あの、CTの予約の件は・・・?』

『君は運がいいよ。 さっき予約が取れた。 来週火曜日にVictoria Hospitalへ行きなさい』

『えっ!? (それって一週間後じゃん!)』

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一週間後の夕方。 ロンドン市内の超巨大総合病院Victoria Hospitalへ行きました。 その頃には頭が痛いのもほぼ落ち着いて出勤もしていました。 で、CT検査の部屋へ。

女性の検査技師さんが、『そこに横になって、じっとしてて』。 後は勝手に機械が撮影してゆきます。

『はい、撮影完了、ご苦労様』

『え~と、で、検査の結果は?』

『写真はこんなのよ(見せてくれる)。 診断はこの写真をホームドクターに送るので、そちらで聞いて』

『えっ!? まだ時間がかかるの?』

その後、2日待っても、連絡が無いので、金曜日にこちらから再びホームドクターへ電話。 でも、ホームドクターといっても、別に脳外科の専門医でも何でもありません。

『CTの写真、届いた?』

『YES!』

『で、結果は』

『今のところ(So far)、異常は無いと思う』

この『今のところ(So far)、異常は無いと思う』というイマイチ頼りない診断が出るまでに、事故からなんと二週間近く経過! 本当に異常があったら、その頃にはきっと死んでいると思う。

こんな風に、他覚症状が無くて、緊急性が認められない時の医療って、オンタリオ州は本当に大変です。 公的健康保険で医療費は歯医者と薬代以外は基本的に無料なのですが、どんなにお金を積んでも、高度の専門的な医療はなかなか受ける事ができません。 勿論、カナダ自体は医療技術の大変進んだ国です。

以前、カナダ政府の方にこの点を質したところ、『確かに問題はあるが、誰でも平等に医療を受けられるようにするのがカナダの政策』という説明でした。 逆にアメリカはお金さえ掛ければ、どんな高度な医療でも、即座に受ける事ができますが、高い保険にも入れず、お金のない人は、まともな医療を受ける事ができないという別の大きな社会問題があります。

この点日本はなんだかんだ言いながらも両方の良いところを兼ね備えているような気もしますが、一方で病院の勤務医や看護士の皆さんは死ぬほどの長時間労働を余儀なくされているという矛盾もあります。

世の中、なかなか完璧なものはありません。


かつて日本人がいた場所 - Ingersoll Suzuki Center

2010-02-07 22:17:16 | ロンドン周辺の街歩き

ロンドン野郎の勤務先があった人口一万一千人のオンタリオ州インガソル村(Ingersoll, Ontario)には、Suzuki Centerという名前の一角があります。

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かつてこの場所で巨大な自動車生産工場を建設するために大勢の日本人が暮らした寮の跡地。 役目を終えた建物がインガソル村に寄贈され、今では老人ディケアセンターや子供たちのスポーツの拠点として使われています。

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かなり大きな建物ですが、これでも用の無くなった半分は取り壊された残りです。 写真の時期はクリスマスの飾りつけもされていますね。

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正確にはIngersoll Services for Seniors / Seniors Activity Centreっていうんですね。 老人のディケアだけではなく、例えばインフルエンザの無料予防接種の会場のような公民館的な建物としても使われています。 ちなみにオンタリオ州ではインフルエンザの予防接種は無料で、誰でも受けられます。

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建設当初はそれほど長く使う予定もなかったので、仮の建物の筈だったのですが、結構長持ち。 建設以来20年以上を経ています。 日本人が生活するために、内部には和室とか、大浴場なんかもあった筈ですが、今はどうなっているんだろう。

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そして、この別棟の建物は、付属の体育館。 冬場の健康維持の目的で作られたもので、中にはバスケットやスカッシュのコートもあったりして、かなり立派なものです。 今では地元の空手教室やその他のサークル活動、それに地元の学校などが活用しています。

ロンドンの日本語補習校では、毎年厳寒の冬にここで運動会を行っていました。 そして、そこでロンドン野郎が忘れもしない、ちょっとした事件が発生! そのお話はまた次号でってことで。