ロアーマン・ハッタンから地下鉄でイースト・リバーを渡ったブルックリン区。 その中心地に当たるブルックリン・ハイツの今は使われていない廃駅に地下鉄博物館(The New York Transit Museum)があります。 正確にはMetoropolitan Transportation Authority (通称"MTA”)の博物館なので、地下鉄だけではなく、MTAが所轄するバスも含めた公共交通機関が展示されているのですが、やはり旧Court Street駅のプラットフォームと線路を目いっぱい使った1904年の開業以来の膨大な数の歴史的な地下鉄車両の展示が圧巻です。 とても全部は紹介できないので、ほんの触りだけ。
なにしろ博物館全体が地下にあるので、 地上ではこのオレンジののぼり だけが目印。 かなりの確率で道に迷うこと請け合いです。
博物館の入口も小さな表示があるだけで、普通の地下鉄の入口とまったく同じ。
入場料は昔の駅のチケット売り場で払います。 その頃はメトロカードなんてなかったのでトークンと呼ばれる乗車コインが販売されていた筈。 博物館の入場料は5ドル。
こんな風に旧駅のプラットフォームに沿って、歴史的な車両がズラリと並んでいます。 駅自体も今の現役の駅よりもキレイかも。
1950年頃の車両。 展示車両は全て完璧にレストアされています。
内部はとても近代的なデザイン。 このころには吊革は廃止されている?
これは1917年当時の車両。 車体は金属製だけど、車内の構造は木製。
吊革と電球照明。 それに天井で回る扇風機が古めかしいものの、基本的な構造は今の列車と同じ。
これは1908年。 ほぼ創業当時の車両。 車体の外板にも木材が使われている。 車内に荷物の網棚が無いのが日本との発想の違い?
これは珍しい。 各駅の売り上げを回収する現金輸送車両。
左の展示が実際の現金回収の様子です。 東京の地下鉄なんかはどうしているんだろう。
展示車両の内部には、当時の広告まできれいに再現されている。 これはシェービング・クリームの宣伝といっしょに戦時国債の購入を呼び掛けているもの。
カリフォルニアのサンキスト・レモネードの宣伝。 確かにクールだ。
ヒッチコックの『鳥』のポスター。 怖かったよね。
自動改札機(通称”ギリギリガッチョン”)の歴史の展示。
昔は木製だったんですね。 誰が金属の棒を斜めに3つ並べることを考えたんだろう。
一応こんな風にバスの展示もあったりする。 考えてみれば、地下鉄の駅にバスの実物を入れるのはかなり大変な作業なので、展示が小さいのは当たり前か?
場所が本当にとっても分かりにくいので、是非事前に博物館のWeb Site にアクセスして、地図を確認してください。
以下、次号へ続く・・・