ロンドン野郎

カナダのオンタリオ州ロンドン市で4年半暮らしたロンドン野郎。 この度本家大英帝国ロンドン市(近郊)へ参上。

日本の夏 『新居の手筒花火』

2010-07-31 16:25:54 | 日本

いきなり日本の夏にお話は飛んでゆきます。

東海道の古い宿場町新居 では毎年夏に300年の伝統を誇る手筒花火 の行事が7月に行われます。 実際には花火は諏訪神社の夏祭りの前夜祭という位置づけなのですが、殆どこれがメインイベント。 宿場町の一大行事。 全国的にも有名で、多くの人が訪れます。 ロンドン野郎は昨年に続き取材(単なる見物)に出張って参りました。

今回はつまらん解説は抜きで、写真で雰囲気を楽しんでください。

Img_0841

Img_0845

Img_0900

Img_0942

Img_0952

Img_1101

Img_1347

Img_1381

Img_1392

Img_1394

Img_1397

Img_1401

Img_1490

Img_1495

Img_1526

Img_1575

Img_1580

Img_1599

で、最後はお約束のスターマインで終了。 あー!楽しかった。

写真では十分紹介しきれていませんが、町内対抗で2時間の間切れ目なしに花火が競われ、特に百人以上の参加者が次から次へと手筒花火を抱えて繰り出す猿田彦 は大変な迫力です。

当然のことながら、手筒花火を持つ人たちは火の粉をバンバン浴びます。 会場内のアナウンスでは、『自分の花火の火の粉は熱くないけど、他人の花火の火の粉は熱い』などとあまり理屈にならない事を言っていました。

花火は手作り。 超大型のドラゴンみたいなものですが、ちょっとした火薬の詰め方の加減で、ドカン!と暴発するものも出てきます。 そういうときでも花火の前と底とから爆炎が抜けるようにできているので、怪我をすることはまずないようですが、この爆発音もまた手筒花火の楽しみだそうです。

ちなみに場所は静岡県西部のJR東海道線新居町駅から歩いて10分ほど。 有名な史蹟新居の関所を過ぎた古くからの宿場町の中の小学校と中学校。 毎年金曜日の初日の夜は『試し』で新居小学校、翌日の土曜日は『前夜祭』として新居中学校のグランドで行われます。 ロンドン野郎が行ったのは土曜日の新居中学校の方です。

さあ、みなさん、来年は暑気払いに出張りましょう!


ある日のUniversity of Western Ontario 其の五(最終回)

2010-07-25 21:06:44 | ロンドン街歩き⑪

秋のウェスタンオンタリオ大学 The University of Western Ontario(通称UWO)。 休日の構内は静かな雰囲気を漂わせています。

Img_8895

構内には中世のお城を思わせるような巨大な施設があちらこちらにそびえ立っている一方で、小ぎれいな学生寮が点在しています。

Img_8903

ここは確かリッチモンド側の入り口に近いところにあった学生寮。

Img_8902

Sydenham Hallという建物です。 学生寮の事はStudent Residenceっていうんですね。 北米の大学の寮と言えば、寮生が強固な結束力を誇り、寮同士で対抗意識をメラメラ燃やすような話も聞くし、一方で映画のアニマルハウスみたいな異常なハチャメチャなイメージもありますよね。

Img_8904

でもこのUWOの学生寮は少なくとも外から見る限りは、至って小ぎれいで、どうもハチャメチャ乱痴気騒ぎのイメージは全くありません。 学生の皆さんは勉強に追われてそれどころじゃないんでしょうか。 大学のキャンパスそのものもゴミ一つ落ちていないし、日本の大学にあるようなステレオタイプの政治メッセージのタテ看もありません。

Img_8921

まあ、とはいいながらも、その分週末なんかはロンドンの街で大騒ぎして発散するのか、ここらの学生がそんなおとなしい筈もありません。 本当にオンタリオ州ロンドン市の週末の夜は凄まじいですよ。 ハロウィンなんかは、街は完全に大魔界状態になります。

Img_8922

最初に日本人留学生は非常に少ないと書きましたが、この大学自体に日本人が簡単に留学できるESLが無いという事も一因のようです。 従って、最初からそれなりの学力と語学力を持っている人に限られてしまうようです。

Img_8906

ロンドン野郎が学生だった時代はまだプチ留学でも何でも、海外留学というのはあまり一般的ではなく、全く知らない世界の物語でした。 でも、今こうして海外で生活したり、仕事をすると、そういう経験を持っている最近の若い人たちが羨ましくてしかたありません。

語学力ということもさることながら、若いうちに日本を離れて、外からもう一度日本を見直してみる経験って本当に貴重です。 本当の意味でそういう人が増えれば、内向きの政局争いに明け暮れる日本の政治も変わると思うんですけどね。 でも、鳩○さんはスタンフォードで何を勉強したのか・・・これは謎です。

UWOの旅は一応これで完


ある日のUniversity of Western Ontario 其の四

2010-07-18 20:55:28 | グルメ情報②

ウェスタンオンタリオ大学 The University of Western Ontario(通称UWO) の構内には川が流れています。 勿論それはテムズ川

Img_8946

オンタリオ州ロンドン市中を縦横無尽に流れているテムズ川。 平坦な土地でもあるので、流れがゆるやかであるだけではなく、いくつにも分かれ、曲がりくねっています。 この街で川を見かけたらテムズ川と言っておけば間違いないというのもまんざら冗談ではありません。

Img_8947

以前あるUWOの学生とメールでコミュニケーションを取った時に言っていたのは、多くの自然が残っているこの大学の構内にはアライグマなんかの動物が沢山住んでいるそうです。

Img_8932

観光バスが橋を渡っています。 この橋にはなにか名前が付いているんでしょうか。 地図で調べてみたけど出てきませんでした。 知っている人いたら教えて下さい。

Img_8940

夏場には何かの勢いで飛び込んだりするアホな学生もいるんでしょうかね(道頓堀じゃない!)。 勿論冬場に飛び込んだら数秒で凍死です。

Img_8943

やっぱり水の流れのあるキャンパスは素敵です。

UWOの旅はまだもう少し次号へ続く


ある日のUniversity of Western Ontario 其の参

2010-07-13 17:36:29 | ロンドン街歩き⑪

この日、ウェスタンオンタリオ大学 The University of Western Ontario(通称UWO) の構内をフラフラ歩いていると、こんな施設を発見しました。

Img_8998

天文台です。 Cronyn Observatory(”クローニン天文台”って読むのかな)。 ドームの中には巨大な天文望遠鏡が入っている筈です。

Img_9001

案内板には天文台の名前と共に『天文学科』、そして『キャンパス・ツアー』 の文字が。 ロンドン野郎は何も知らなかったのですが、どうもここから出発するUWOの構内ツアーがあるようです。 要するにこれに参加していれば、もっと効率よく、色々知る事ができたんですね。 残念!

Img_8997

天文台の前にはこんなものがありました。

Img_8995

で、これ何? 六分儀? 名前と使い道が分かる方がいたら是非教えてください。 ちなみにこれは、1925年に卒業生から送られたものだそうです(台座に書いてあった)。

Img_8999

天文台と言えば、やっぱりカナダでは空が澄んでいるときは日本よりもっともっと星が沢山見えました。 ロンドン野郎は天文学にはさほど興味も無かったのですが、もう少し探訪してみても良かったかも知れません・・・

UWOの旅はまだまだ次号へ続く


ある日のUniversity of Western Ontario 其の弐

2010-07-04 21:44:55 | ロンドン街歩き⑪

ウェスタンオンタリオ大学 The University of Western Ontario(通称UWO)の構内。 なんせ案内なしのロンドン野郎独り散歩なので、万一間違いや誤解があったら、ご存知の方は是非ビシバシ指摘して下さいね。

Img_8970

Western Road(本当にそういう名前の通りがあります)側の門から入って行くと、 1960年代に完成したAlumini Hallという建物が見えてきます。 ここは音楽ホールになっていて、何と客席2300席。 かなりの規模です。 オーケストラ、オペラ、バレーといったの各種コンサートが開かれているそうです。

Img_8963

この建物は音楽学部の管轄になっています。 壁面に男女の学生のバナーが貼ってあるのはどういう意味? 右下の$550,000って表示は何かの奨学金?って写真を撮った時は思っていたのですが・・・

Img_8964

今拡大してよく見ると、カナダの民間慈善団体United WayのシンボルマークとともにPlease support Western's United Way campaign!の文字がありました。 たぶんUWO全体の募金活動のこの年の目標なんでしょうね。 カナダでは個人、法人を問わずこういう活動には本当に熱心で、公共の福祉を補って社会のバランスを保つ大きな力になっているんです。

Img_9002

そして、Faculty of Engineering 工学部Spencer Engineering Building。 1959年に完成した建物です。 UWOの工学部の卒業生はロンドン野郎が駐在中に勤務していた会社にもたくさんいました。 カナダのビジネス環境は、日本のように大学を卒業してすぐに就職でゼロから社会人としてスタートするのではなく、常に即戦力の能力が求められます。

Img_8988

そんな訳で、学生は在学中から地場の有力企業に、共同研究やインターンという形で派遣されて実務を学んでゆくというステップを踏む事が広く行われています。 企業にとっては有能なサポート社員として貴重な戦力になると同時に、ロンドン野郎の勤務先では定期的に業務成果の発表を幹部社員の前で行なわせ、密かに有望な学生に目を付け、卒業の際には正式に就職してもらうなんていうこともやっていました。 勿論、学生にとっても企業での実務経験は就職の際にはキャリアとして履歴書に記す事ができるって訳です。

Img_8991

この建物の名前のもとになったAlexander Charles Spencerさんがどんな方だったか分かりませんでしたが、UWOの数多ある奨学金制度の中にも同じ名前の奨学金制度があります。 ちなみに上の写真の右上石の壁にが埋め込まれています(写真をクリックすると大きくなります)。 一応学生の角帽をかぶっているのでBuddhaということはありませんが、かなり怪しくも不思議な図ですよね。 ブログに写真をアップしながら気が付きました。 由来を知っている方がいたら教えてください。

Img_8985

Alexander Cahrles Spencer Buildingの向かいに、一本の木がありました。 木の幹にこんな花が結んであります。

Img_8986

下のプレートには、MAKAMIK CRAB APPLEという気の名前と共に、故Andrea Aimee Beswick Balleyの追悼に1998年11月18日植樹と記された銘盤がありました。

Img_8987

UWOの構内には、人の名前にちなんだ建物や施設が数多くあります。 色々な分野で成功した人々がこういう形で社会貢献して今のUWOが形作られてきたのだと思います。 上述のUnited Wayの話にも関係しますが、北米では相続税も無く富の集中が激しい一方で、それを社会に還元して行く、公に頼らず社会を支えてゆくシステムがあります。

UWOの旅はまだ次号へ続く