秘書検定 30*『立ち居振る舞い』 (12)最敬礼

2014-06-18 | 秘書検定
 お辞儀シリーズの締め括りは、最も丁重なお辞儀である「最敬礼」についてお話しいたします。

前回お話しした「立ち居振る舞い*10 普通礼」では、面接官からアドバイスシートを受け取る際には、

「ありがとうございます」と述べてから30度の普通礼を行なうと申しましたが、

同じ「ありがとうございます」でも、準1級の「状況対応」や1級の「応対」で、来客役に接する際には、

深い感謝、深い謝罪を伝えるために、お辞儀の角度も 45度 と、より深くなります。

そして、角度と共に所作も更に丁寧にし、状況に相応しいお辞儀を行なう必要があります。

そのためには、腰から上体を折ってお辞儀をした後、体を確実に止め、ゆっくり起こしましょう

角度がどんなに深くても、止めずに急いで起こしたのでは、子供っぽいお辞儀に見えてしまいます。


 それでは級ごとに、場面を想定してみましょう。

準1級 状況対応

 面接官が提示したパネルに書かれている「普通の言葉」を、瞬時に「丁寧な言葉」に直します。

言い換えれば、「常体(~だ ~する)」から「敬体(~です ~します)」への 同時通訳 です。

課題内容によっては、「感謝」や「謝罪」を述べることもあります。

例を挙げてみますので、「立ち方と手の位置」を整え、実際にパネルを読む要領で前傾姿勢で黙読し、

丁寧な言葉を述べて、丁重なお辞儀を行なってみましょう。


例)「気を遣ってくれて、ありがとう」
              ↓
  「お気遣いくださいまして、ありがとうございます(最敬礼)」


例)「すまない。 名前を忘れたので、教えてもらえないか」
              ↓
  「申し訳ございません(最敬礼) お名前を失念いたしましたので、お教えいただけませんでしょうか」


1級 応対
  
 基本的に 上司は不在 ですので、謝罪する場面が設定されています。

ただ、ひとくちに「不在」と言っても、課題内容によって謝罪の言葉も状況の説明も変わります。

つまり、何に対して謝罪しているのかを適切な言葉で言い表した上で、代替案を提示するなどし、

さらに、状況に見合った丁寧なお辞儀をしなくてはいけません。

それでは、立ち方と手の位置を整え、場面に相応しい表情を作って、応対とお辞儀を行ないましょう。


例)アポあり 来客到着遅れ 上司すでに出発

「せっかくお越しくださいましたのに、申し訳ございません(最敬礼) 

山田(上司)は先ほどまでお待ち申し上げておりましたが、急用ができまして、やむを得ず外出いたしました。

山田の部下で、課長の田中と申します者がおりますが、お差支えなければ田中がお話を伺いましょうか」


例)アポあり 来客予定通り到着 上司接客中

「お約束いたしておきながら、誠に申し訳ございません(最敬礼) 

あいにく山田(上司)は前の用件が長引いております。

恐れ入りますが、○分ほどお待ちいただけませんでしょうか」


例)アポなし 上司会議中 終了後外出

「たいへん申し訳ございません(最敬礼) 

山田(上司)は本日立て込んでおりまして、お会いするお時間が取れそうにございません。

ご足労をお掛けいたしますが、改めてお越しいただくわけには参りませんでしょうか」


 いかがでしょうか。

準1級では、提示されたパネルは伏せられてしまいますし、1級では、この後もやり取りが続きます。

このように頭と口が敬語で忙しくなっても、上級秘書に相応しい、きれいで丁寧なお辞儀ができるよう、

前傾姿勢、会釈、普通礼、そして最敬礼を繰り返し練習して、しっかりと身につけましょう。


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