秘書検定 37*報告

2014-07-27 | 秘書検定
 「報告」の課題で重要なのは、「暗記」よりも、「秘書としての振る舞い」です。

たとえ全文を完璧に暗記して、立て板に水のごとく報告することが出来たとしても、

態度や言葉遣いが審査の基準に見合っていなければ、合格することは難しいでしょう。


それでは、準1級の試験会場で配付された説明書から、審査内容を要約して記します。

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  1 体 勢   全体の印象がよい(体の構えや立ち姿が、すっきりしていて感じがよい)

  2 動 作   生気がある(しまっている しっかりしている きちんとしている)

  3 明るさ   表情や話し方が明るい 親近感がある

  4 話の仕方 2に同じ

  5 言葉遣い ビジネスの場に適応するレベルである

  6 身なり   5に同じ

 【】 審査内容をここでは分けて説明していますが、実際にはそれぞれ複合しています。
   
     従って、合格の判定は1級に準ずるレベルで審査事項に照らして、

     総合的に一般の人よりレベルが高いかどうかで審査を行ないます。

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 つまり、にこやかな笑顔であるか、前傾姿勢が保たれているか、指先はピンと伸ばしているか、

声のトーンやスピードは適切であるか、敬語を使いこなしているかが、審査の対象になると思われます。

暗記という点では、もしも忘れてしまった場合にどんな表情を見せるか、

たとえば目が泳いだり舌を出したり落ち着きを失うという、秘書らしくない行動をとってしまうか、

または、恐縮の表情を浮かべながら「失礼いたしました」と言って、すぐに立て直すことができるか。

どれだけ正確に覚えたかよりも、むしろそちらの方が、面接官の印象に残ることでしょう。


 それでは、「報告」の決まり文句をご紹介します。

1 上司役の面接官に話し掛けるとき  
  「失礼いたします」        
  「失礼 します

2 報告の冒頭          
  「○○につきまして、ご報告いたしたい事がございますが、ただいまお時間はよろしいでしょうか」 
  「○○につきまして、ご報告申し上げたいのですが、ただいまお時間はよろしいでしょうか」 
  「ご報告 したい 事がございます」 
  「ご報告いたしたい事が あります
  時間 はよろしいでしょうか」
  「お時間は いい でしょうか」

3 伝聞形式
  「とのことでございます」
  「だそうでございます」

4 報告の最後
  「ご報告は以上でございます」(準1級)
    「ご報告は以上でございますが、何かご不明な点はございませんでしょうか」(1級)
  「ご報告は以上 です
    「ご不明な点は ありませんか


準1級

 1 「失礼いたします」(15度の分離礼)

 2  ここから先は前傾姿勢を保つ

   「○○(新製品や最近の話題など)につきまして、ご報告いたしたい事がございますが、

   ただいまお時間はよろしいでしょうか」

 3 上司役の面接官から「どうぞ」と言われたら、笑顔で、「ありがとうございます」

 4 報告内容を述べる  
               例) ○○が出来た ⇒ 「○○が出来たそうでございます」
                  すごく好評だ  ⇒ 「たいへん好評とのことでございます」
                  □□で買える ⇒ 「□□で購入できるそうでございます」

 5 「ご報告は以上でございます」

 6 上司役の面接官から、「では、お隣へどうぞ」と言われたら、「はい」と答えて移動する

   横に移動する際、カニさん歩きにならないように


1 級

 1 「失礼いたします」(15度の分離礼)

 2  ここから先は前傾姿勢を保つ

   「○○(適切な表題を考える)につきまして、ご報告いたしたい事がございますが、

   ただいまお時間はよろしいでしょうか」

 3 上司役の面接官から「どうぞ」と言われたら、笑顔で、「ありがとうございます」

 4 報告内容を述べる 
               例)増えている ⇒「増加している」  売っている ⇒「販売している」
                  オジサン層 ⇒「中高年の男性層」  ハマっている ⇒「ブームになっている」

 5  「ご報告は以上でございますが、何かご不明な点はございませんでしょうか」

 6  「大体わかりました」と言われたら、「ありがとうございます」(15度の分離礼)

 7 着席を指示されたら、「はい」と答えて姿勢よく歩いて席に戻り、挨拶の後と同じ要領で座る。

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 さて、準1級では約50字の文を2分間で覚えますが、私は1分で繰り返し読みながら内容を理解し、

同時にその内容を敬語の文章に変換し、残りの1分で敬語文を覚えました。

また、1級では約250字(10行くらい)の「報告」と、2行くらいの「応対」に対して、

5分間という時間が与えられる中、私は4分で敬語の報告文を作り、1分で応対の状況を記憶しました。

・・・が、1級では数字を間違えるわ、2行ほど飛ばすわ、という有様でした

また、1級では上司役の面接官が、「なるほど」とか「ああ、そうなんだ」と相槌を打ってくださるのですが、

そのタイミングが絶妙というより微妙だったために、ペースを崩しそうになったものです

 準1級、1級共、私は順番が最後でしたので、ただでさえ時間がかかる中、他の人の報告を聞くうちに、

自分の報告内容を忘れてしまわないかと不安でしたが、順番を変えられるわけではありませんので、

ここはひとつ発想を転換して、他の受験者の様子を観察させていただく機会と考えることにいたしました。

表情こそ見えませんが、歩き方、前傾姿勢やお辞儀、声の大きさや速さ、報告のまとめ方など、

見習う点や、失礼ながら別の方法にしようと考えた点など、大いに参考にさせていただきました。

特に、話すスピードに関しては、面接対策講座の講師の方もおっしゃっていましたが、

報告内容を忘れてしまう前に言ってしまおうという気持ちから、とかく早口になるケースが多いそうです。

自分自身に言い聞かせるように話す速さが、上司役の方の耳や心に届くスピードなのかも知れませんね。


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