今回のスピノザさん巡礼で、僕たちは彼の銅像を3つ見つけることができました。
巡礼記の最後にそれぞれご紹介したいと思います。
<Amsterdamのスピノザさん>
場 所:アムステルダムのWaterlooplein。市庁舎(Stadhuis)の近くの橋の広場。
備 考:スピノザさんが生まれた場所。
台座にはオランダ語で「Het doel van de staat is de vrijheid」と書いてあります。
「国家の目的は市民の自由である」という意味の、スピノザさんの政治哲学の立場です。
スピノザさんが羽織っているコートにいろんな鳥が止まっていますが、これはアムステルダムが移民の街だということを示しているのだそうです。
銅像の近くにはここがスピノザさんが生まれた地であるということと彼についての簡単な説明が書かれたプレートがあります(オランダ語&英語)。
<Voorburgのスピノザさん>
場 所:Voorburgの't Loo公園。
備 考:スピノザさんがVoorburgのKerkstraatに住んでいた時期があるためか?
't Loo公園はとても広いので、最初はどうやって見つければいいのか分かりませんでした。
もしThe Hague中心部から行くのであれば、僕が提案する行き方は次の通りです。
①トラムでPrinses Bearixlaan駅へ行く。
②公園沿いのSpinozalaanという通りをNoteboompark方面へ歩く。
③しばらく行くと、開けたところがあって、池の近くに白い銅像が建っています。
ちなみに、この銅像があるすぐ近くに「Spinoza-Flat」という名前のアパートがありました。
この建物を目印にしても良いかもしれません。
<The Hagueのスピノザさん>
場 所:The HagueのPaviljoensgrach通り
備 考:スピノザハウスのすぐ近く
この銅像の写真(1枚目)の後ろにスピノザハウスがあることから分かるとおり、スピノザハウスのすぐ傍です。
スピノザハウスに行こうと思えば必ず見つけられます。
Paviljoensgracht通りに入るところにスピノザさんやこの銅像について説明していると思われるものがありましたが、オランダ語しか書いてなくて僕には理解できませんでした。
それぞれ特徴がありますが僕はハーグの銅像が一番好きでした。
アムステルダムに銅像を建てるときに、ハーグにある銅像を持ってこようかという意見があったそうです。
でも、ハーグ市は、スピノザはアムステルダムから追われたじゃないか、ハーグこそスピノザが主著を完成させた場所だ、と拒否したとのこと(参照、http://vorige.nrc.nl/international/article2053664.ece/Spinoza_returns_home_to_Amsterdam)。
ちなみに上記URLにアムステルダムのスピノザさん銅像についての説明もあります。
僕は学生のときに初めて『エチカ』を読んでから、ずっとスピノザさんの人間を真摯に考察する姿勢に惹かれ、また『往復書簡集』に見られる誠実な人柄を尊敬していました。
一時期はスピノザ研究者になろうかと思って(将来何をしたいのか自分でもよく分かっていなかったのです。)、ライデン大学への留学を考えたことすらあります。
スピノザさんのゆかりの場所を訪れながら、初めて『エチカ』を読んで「「神」をこんなふうに理性的にとらえるやり方があるんだ」と感動したこととか、『神学・政治論』の見事な旧約聖書解釈に頭がくらくらして、それを読んでいたカフェで気付いたらなぜか泣いていたこととか、スピノザさんをどういうふうに研究すれば研究者としてやっていけるのかと考えていた時期にある本に出会って、その素晴らしい研究から自分とその著者の能力の圧倒的な差にショックを受けてスピノザ研究の道を断念した(その著者の名前をRijnsburgのスピノザハウスで見つけました。)ときの寂しさとか、そういう様々なことを思い出していました。
今回のスピノザさん巡礼の旅は、スピノザさんを身近に感じられるようになるだけでなくて、忘れかけていた過去を思い出し、現在の自分を見つめ直す機会にもなりました。
(投稿者:Ren)
巡礼記の最後にそれぞれご紹介したいと思います。
<Amsterdamのスピノザさん>
場 所:アムステルダムのWaterlooplein。市庁舎(Stadhuis)の近くの橋の広場。
備 考:スピノザさんが生まれた場所。
台座にはオランダ語で「Het doel van de staat is de vrijheid」と書いてあります。
「国家の目的は市民の自由である」という意味の、スピノザさんの政治哲学の立場です。
スピノザさんが羽織っているコートにいろんな鳥が止まっていますが、これはアムステルダムが移民の街だということを示しているのだそうです。
銅像の近くにはここがスピノザさんが生まれた地であるということと彼についての簡単な説明が書かれたプレートがあります(オランダ語&英語)。
<Voorburgのスピノザさん>
場 所:Voorburgの't Loo公園。
備 考:スピノザさんがVoorburgのKerkstraatに住んでいた時期があるためか?
't Loo公園はとても広いので、最初はどうやって見つければいいのか分かりませんでした。
もしThe Hague中心部から行くのであれば、僕が提案する行き方は次の通りです。
①トラムでPrinses Bearixlaan駅へ行く。
②公園沿いのSpinozalaanという通りをNoteboompark方面へ歩く。
③しばらく行くと、開けたところがあって、池の近くに白い銅像が建っています。
ちなみに、この銅像があるすぐ近くに「Spinoza-Flat」という名前のアパートがありました。
この建物を目印にしても良いかもしれません。
<The Hagueのスピノザさん>
場 所:The HagueのPaviljoensgrach通り
備 考:スピノザハウスのすぐ近く
この銅像の写真(1枚目)の後ろにスピノザハウスがあることから分かるとおり、スピノザハウスのすぐ傍です。
スピノザハウスに行こうと思えば必ず見つけられます。
Paviljoensgracht通りに入るところにスピノザさんやこの銅像について説明していると思われるものがありましたが、オランダ語しか書いてなくて僕には理解できませんでした。
それぞれ特徴がありますが僕はハーグの銅像が一番好きでした。
アムステルダムに銅像を建てるときに、ハーグにある銅像を持ってこようかという意見があったそうです。
でも、ハーグ市は、スピノザはアムステルダムから追われたじゃないか、ハーグこそスピノザが主著を完成させた場所だ、と拒否したとのこと(参照、http://vorige.nrc.nl/international/article2053664.ece/Spinoza_returns_home_to_Amsterdam)。
ちなみに上記URLにアムステルダムのスピノザさん銅像についての説明もあります。
僕は学生のときに初めて『エチカ』を読んでから、ずっとスピノザさんの人間を真摯に考察する姿勢に惹かれ、また『往復書簡集』に見られる誠実な人柄を尊敬していました。
一時期はスピノザ研究者になろうかと思って(将来何をしたいのか自分でもよく分かっていなかったのです。)、ライデン大学への留学を考えたことすらあります。
スピノザさんのゆかりの場所を訪れながら、初めて『エチカ』を読んで「「神」をこんなふうに理性的にとらえるやり方があるんだ」と感動したこととか、『神学・政治論』の見事な旧約聖書解釈に頭がくらくらして、それを読んでいたカフェで気付いたらなぜか泣いていたこととか、スピノザさんをどういうふうに研究すれば研究者としてやっていけるのかと考えていた時期にある本に出会って、その素晴らしい研究から自分とその著者の能力の圧倒的な差にショックを受けてスピノザ研究の道を断念した(その著者の名前をRijnsburgのスピノザハウスで見つけました。)ときの寂しさとか、そういう様々なことを思い出していました。
今回のスピノザさん巡礼の旅は、スピノザさんを身近に感じられるようになるだけでなくて、忘れかけていた過去を思い出し、現在の自分を見つめ直す機会にもなりました。
(投稿者:Ren)