5/24 Fri.
ネットのニュースで、北海道夕張市特産の「夕張メロンの初競り」が24日、札幌市中央卸売市場であり、最高値は1箱(2玉)500万円で競り落とされた、と報じられました。
確かに、メロンの入った木箱の札には、5の後に0が6つ連なった数字が書かれています。
この落札価格は、これまで最も高かった昨年の320万円を上回ったとのこと。今年は好天が続き、甘みが強いそうです。
現場レポートでは「午前7時の開始直後に「500万円!」と手が上がった。周囲から「本当か?」と声が漏れ、値札を確認する人だかりができた。落札したのは、食品飲料メーカーのポッカサッポロフード&ビバレッジ。同社は夕張メロン味のソーダを10年間販売しており、今回初めて競りに参加した。岩田義浩社長(57)は「元号が令和になって初の競りであり、夕張メロンの生産農家さんへの感謝の気持ちも込めた」と語った。」とあり「究極のご祝儀相場」として、驚きと賞賛をもって市場の話題をさらった様子が伝えられていました。
「夕張メロン」といえば、メロンと聞いただけで夕張を連想するほどの「ブランド」ですよね。
今回の夕張メロンの初値のニュースも「メロンの季節到来」を告げる、今や 季節の風物詩ともなる話題と申せ、この「夕張メロン」だからこそ付いた高値、とも言えるでしょう。
農産品の「ブランド化」は、生産した作物に「ネームバリュー」という付加価値を付け、販売価格をより高値に導くために欠かせないスキルのひとつと言われています。
消費者が「〇〇(農産品)といえば△△(生産地)」と連想してくれるようになれば、それは購入の際の重要な判断基準となり、たとえその価格が高値を付けても、逆に消費者は そこに満足感も抱きながら財布のヒモを緩めて(購入して)くれるものです。
「高くても売れる」これが「ブランド化」の最たるところでしょう。
ここ川中島においても「川中島白桃」が全国に著名なところであり、今や「桃といえば川中島白桃」と言われるほどになっています。
そのうえでの課題は、やはり「ブランド化」にあり、と関係者は課題意識をもち、その「ブランド化」にむけ取り組みを強めています。
前述の「夕張メロンの初値500万円!」は やや極端な事例でしたが、やはり、さまざまな苦労を重ねて育てた農産品が、一円でも高く市場に出回り、その高値もが「顧客満足度」につながり、最終的に購入に至ってもらえれば、それは「生産者冥利」に尽きるところでありましょう。
そんな「生産者の願い」を実現するべく、川中島地区の住民自治協議会においては「まちづくり計画」の一環として「川中島の桃のブランド化」を主要テーマに掲げて取り組みを緒に就けています。
生産者の苦労が価格に反映されれば、それが「やり甲斐」となって、ひいては農家収入の低価により不足する農業後継者増加の好要因となり、もってまちの活性化につながれば・・・との願いを込めての「ブランド化」への取り組みは「桃のまち川中島」にとっての「まちづくり」の欠かせない要件と捉えられています。
夕張メロン初値の話題を イイ意味での刺激にしながら「川中島の桃のブランド化」に向けた試行錯誤は続いています。
「川中島桃ツアー」でのひとコマ