倉野立人のブログです。

日々の思いを、訥々と。

長野市保健所に「猫舎」オープン

2020-01-19 | 日記

1/18 Sat.

 

長野市保健所の敷地内に、保護した猫を収容する「猫舎」が完成し、この日「譲渡会」が行なわれることが伝えられたことから、見学に足を運びました。

 

長野市は、全国に先駆けて〝犬猫の殺処分ゼロに努める自治体〟として知られています。

かつての行政窓口は、市民の通報などを受けるなどして保護(捕獲)した犬猫については、一定期間保管した後は 事務的に殺処分することが常道とされていましたが、長野市においては 10年ほど前から「積極的な殺処分をしない施策」に取り組み、市民への譲渡(会)などを通じて 収容した犬猫の〝次の飼い主探し〟に努め、2018年に「犬の殺処分ゼロ」を達成、その後は 猫の殺処分ゼロをめざす中、この度「猫舎」を設置し、市民との〝出会いの場〟のさらなる整備・向上を果たしたところです。

長野市が評価されるのは、いたずらにボランティア団体任せにせず、市 自らが積極的に犬猫の譲渡を行なっているところでしょう。

自治体によっては、単に「殺処分ゼロ達成」その〝数字〟のためだけに、とりあえず保健所など市有の収容施設から犬猫を居なくさせるよう、保護団体などに〝丸投げ〟する そんな手抜き行為も側聞されるところですが、長野市は(前述のとおり)市も保護団体も、一緒になって 犬猫の命を守るべく全力を尽くし、成果を挙げているのです。

 

保健所本棟の南奥に「猫舎」がありました。

 

舎内への導線は「肉球」が案内してくれています。

 

 

 

この日は、施設のお披露目式に併せて 譲渡会が開かれており、舎内には多くの市民や関係者が集まっていました。

 

参加者は、施設から配布された「譲渡の心得」を目にしながら 猫ちゃんたちと対面します。

 

新設された猫舎は、従来の 格子のはまった「檻(おり)」ではなく、ガラス張りとなっており、猫たちは そのケースの中で保護されていました。

 

スペースに限りはあるものの、居住性は良好のようです。

 

ガラスケージには「表札」が貼られ、猫ちゃんのプロフィールが紹介されています。

 

訪れた市民の方にとってみても、個体を視認し易い環境になっていました。

 

スマホに収めて判断材料とする方も。

 

片やの猫ちゃんも 落ち着いた状態でいる風でした、堂々たるものです。

 

こちらのガラスケージは・・・あれ、誰も居ない?

 

と 思ったら、天井スペースにも〝通路〟があり、そっちを闊歩していたのでした (@ @)。

 

茶臼山動物園の レッサーパンダ舎のようでした。

 

 

人馴れした猫ちゃんの居住スペースには、来訪者が入って触れ合うこともできるそうです。

 

このコはきっと、この男の子が 新たなパートナーになることでしょう。

 

舎内の特設コーナーには、さきの台風被災地で保護された猫ちゃんたちが紹介されていました。

 

激流が去った河川敷で保護されたとのこと、たとえ猫といえども、命がつながったことは喜ばしい限りです。

 

昨年の11/29記事(11/30付)でも触れていますが、長野市域においては、被災者の飼い犬などの「被災ペット」をボランティアの方々が一時預かりするなどの善行があったところですが、この〝被災ネコ〟についても、心ある方が 無碍な扱いをせず保健所に持ち込んでくださるという善行に努めてくださり、そしてそれが この日の〝譲渡会デビュー〟につながったところです。

長野市民の優しさが表される善行でありました。

スタッフさんの腕に抱かれる猫ちゃんも 安心した表情(爪が全く出ていない)。いずれ新たなパートナーが現れることを願うところです。

 

 

この施設は 心優しい長野市民の象徴として、既存の犬舎と併せて「殺処分ゼロ」の拠点として活用されることが大きく期待されます。

昨今は 何かと世知辛い話題が多い中、せめて私たちが暮らす地域から「命を大切にする行動」の輪が広まってくれることを期待するばかりです。

 

 

保健所前の広場(駐車場)では「愛犬の 正しい飼い方・しつけ方教室」が行なわれていました。

 

ペット、とりわけ犬については、当の本人?より〝飼い主モラル〟が問われる昨今、特に「お散歩マナー」について さまざまな声が寄せられているのが現状です。

長野市保健所においては、保護犬猫ちゃんのパートナー探しの一方、かかる「飼い主(犬)マナーの向上」にも努めており、こちらの不断の取り組みも評価されているところです。

これらの取り組み成果が進み、ひいては 例えば市内の公園でも犬が堂々と散歩できる環境が整うことなどを期待するところです。

 

 

なお 会場では、飼い主同士のコミュニケーションの一方、ワンちゃん同士のコミュニケーションも進んでいるようでしたヨ。

 

 

これも「ワン・ナガノ」の一環でしょうか(^^)