高齢化が伸張する昨今の社会の中で、ややもすると それ(高齢化)がネガティブに考えられがちな傾向をイイ意味で一蹴するような話題が供され、私自身も人生の目標としたい思いがいたしたところです。
ハンバーガーで有名な全国チェーン「マクドナルド」の富山県高岡駅南店で、何と齢(よわい)95才の男性が それもナイトクルーとして今も働き続けているというのです。
報道によると、こちらの男性(Yさん/95才)は 全国展開のマクドナルド約2,900店舗の最高齢スタッフだそうです。
2019年に90歳で同店のアルバイトスタッフとして勤務をスタート、週4日・深夜の時間帯に5時間 客席の清掃やメニューの下ごしらえなどを担当しているそうです。
Yさんは「働くことが好き」と元気に話され、画面でも 深夜の店内を一人黙々と清掃に励んでいる様子が映し出されていました。
レポーターが年齢(とし)のことについて水を向けると「(労働には)年齢は関係ないんだろうなっていうのを感じます。」と、何というか 働き続けることを当たり前のこととして捉えておられることが伝わってくるのでした。
Yさんは 現役時代も夜勤に従事していたそうで、それが今(95才)になっても深夜の時間帯を苦にしないところがあるようですが、それでも昼夜逆転の仕事は楽じゃない。
実は かくいう私も、さきの浪人時代に 某牛丼チェーン店でバイトした際、人手不足の中で24時間営業の深夜帯に就いたことがありました。
それはやはり楽なものではなく、昼夜逆転の いわば〝時差ボケ〟と、2時を過ぎたくらいから襲われる睡魔との戦いなどで 一時期は体調を崩すほど。
それが こちらの95才のYさんは、何というか仕事自体を楽しんでおられるような感じ…ただただ敬服するばかりです。
Yさんは迷うことなく「とにかく俺は働く。100才まで働ければ」と元気に語り、そのバイタリティーは大したもんだと敬服×2であります。
マクドナルドには 就労に向けた年齢制限(上限)が無く、他にも90才の女性クルーがいるなど、店のその雰囲気とはうらはらに 高齢者でも就労できる職場環境が醸成されているそうでした。
Yさんの存在は、他の若いスタッフにもイイ意味で刺激になっているそうです。
同僚が「人は何歳からでも挑戦できるのだと感じる」と話したり、店長(36才)に至っては「店舗の清潔さが高いレベルで維持され、朝シフトに向けた準備もスムーズ。縁の下の力持ち的な存在です」と その仕事内容まで太鼓判を押すなど、その存在が周囲をも元気づけていることが伝えられていました。
Yさんのスゴいのは、ただ温情的に高齢者雇用に甘んじているのではなく 実際に就労の成果を挙げられ、社内的にも認められているところでしょう。
いわば Yさんに対して社会的ニーズが向けられ、それに(Yさんが)充分に応えているところが ただの高齢者雇用でないところを規範的に示していると思うところです。
マ、高齢になっての過ごし方については それぞれの価値観があることから、Yさんがとにかく偉いとばかり言い切れるものではありませんが、少なくとも私はYさんの生き方に共感し 私自身もでき得るものなら「生涯現役」を貫きたいと思う者の一人です。
ただそれも(繰り返せば)社会的ニーズがあってナンボのものと思います。
ただの やりたがりのジジィにはならないよう、社会的ニーズを受けたうえで終生がんばって生きる。
そんな「世の中で 何かの役に立つ人生行路」を歩んでゆきたいと、95才で元気ハツラツのYさんの記事に触れ、私自身 改めて思いをいたしたところでありました。