カマタマーレ讃岐△1-1△京都サンガF.C.
56'仲間隼斗
(↑永田亮太)
65'大黒将志
(↑有田光希)
[警告・退場]
・讃岐
なし
・京都
なし
【全体の印象】
讃岐のロングボール主体の攻撃にラインを下げて対応した京都。プレスはかからず、セカンドボールも回収できずという悪循環で術中にはまる。後半から讃岐が引いてブロックを作るようになったためボールは保持したが遅攻が多く、まんまと守られる格好に。そうしているうちに永田の突破をはっきりクリアしきれずに折り返されて失点。CKから大黒のゴールで追いついて攻勢に出たが、効果的な動きは少なく決定機は作れず。逆に鋭いカウンターを3~4度浴び、GK清水圭介の好守と讃岐のミスで命拾い。どうにか勝ち点1を拾った。
【雑感】
■戦術で敗北
讃岐の策士・北野誠監督が採った戦術は、ロングボールを放り込んでアランと木島良輔を走らせ、京都の最終ラインを揺さぶるというもの。はね返えされても、その瞬間に押し上げてセカンドボールを回収して再度放り込む。京都はこの繰り返しにハマってしまった。前半で散々走らされて消耗させられた段階で、讃岐の作戦勝ちと言っていい。
後半、讃岐が守備的にシフトしたため攻撃の時間は増えた。一方で、守りには隙が生まれるということ。京都が押し込んでいた時間帯に讃岐が狙った通りの単独アタックからゴール決められ、終盤にもカウンターから何でも決定機を与えてしまう。消耗していた京都側は、狙い通りの攻撃は繰り出せず。交代選手も局面を打開できず。セットプレーから得点は奪えたものの、内容的には完敗だった。
■苦境
天皇杯1回戦立命館大戦でターンオーバーに失敗したことがここにきて響いている。立命戦の出来があまりに悪かったため、連戦でも同じメンバーで戦わざるをえなくなり、主力に疲労が蓄積。このゲームは目に見えてキレを欠く選手が複数いた。ターンオーバーするよりもメンバー固定での連闘を選択した石丸監督の判断は理解できる一方で、以前〈C大阪○→福岡●→東京V●〉と続いた連戦での成績を考えると、同じ失敗を繰り返したと言わざるをえない。
もっと根源的な原因としては、夏のウインドーでろくに補強ができなかったこと。元々バランスの悪かったチーム編成、いびつな選手層を多少なりとも修正できるチャンスをフイにしてしまい、戦力が足りずに主力酷使という状況を招いてしまった。とはいえ今さら取り返しもつかないこと。少しずつ休ませながらコンディションを上げていきたいところだが、ここからはただでさえ満身創痍になってしまう終盤戦。戦術面でも冴えないが、チームマネジメント面ではもっと苦境は立たされている。