二条河原の楽書

京都サンガF.C.を中心にJリーグを楽な感じで綴るサッカー忘備録(予定)

2011 J2第31節 京都vs徳島

2011-10-16 | 蹴球

京都サンガF.C.●1-2○徳島う゛ゃるティス

■動機づけ
 士気の高さほど戦いの行方を左右するものはない。戦うための動機。つまりモチベーション。昨日、J1で残留争いをするヴァンフォーレ甲府が、明確な目標を失ったセレッソ大阪を圧倒したように、「この一戦」への意気込みがゲームの行方を左右する。秋とはそんな季節なのだ。
 そして徳島ヴォルティスは大混戦の昇格レースに出走中。出走権すら得られなかった京都サンガとは、もう動きそのものが違ったのである。ゲーム開始からボールに厳しく寄せ、「俺たちが点を奪う!」って意志がビンビンに出ていた。対する京都はアライールの“凡”守備など、モチベーションに欠けまくり。モチベーションの違いはセカンドボールの拾い方、拾われ方によく現れるもので、中盤での争いはもう完全に徳島に軍配。目前まで行きながらも「昇格」を逃し続けた美濃部直彦監督、今年こそ悲願達成なるか?


■4バック
 前半あまりにも酷い出来だったのをさすがに士気官も理解していたのか、後半開始からアライールを外して内野を入れ、3バックから4バックに変えた。
 3バックのストロングポイントは、守備時の数的不利と引き替えに中盤に人数を割いて、ポゼッションで優位を保てることなのだが、こういうふうに中盤でキープできない時は、あっさりと4バックにした方がやはり良いみたいだ。本職SBで、3バックではどうもしっくり来ない酒井もようやく良さが戻る。ただし、得点は最終ラインからの縦ポン1発。理想とする「パスワークからの崩し」ではない。守備面では安定したが、攻撃で効果的だったかって言われると、ちょっと微妙だった。戦術ってのはやっぱり長短緩急。長があってこそ短が生きるし、緩から急へ転換するからこそ混乱を呼び起こす。
 結論として、そういう長短緩急のタクトを振るえる選手がいればなぁ…と感じた。中村充孝は独特のタクト振りを見せてくれたが、中盤の底からチーム全体の長短緩急を任せられるタイプでもない。
 ちょうど今日の相手チームに、そういうタイプがいたんだけどな…。


〈京右衛門的採点〉
水谷 6.0 …2失点ともノーチャンス。好セーブ連発で3失点目は許さず。
酒井 5.0 …もっさりと緩い。4バックになった後半は安定。
アライール 4.0 …2失点とも直接の原因。これじゃ使えない。
森下 5.5 …崩れそうギリギリのところでよく守って耐えた。
チョンウヨン 5.0 …正直、守備が苦手では?攻撃はいいんだけど…。
伊藤 5.0 …右サイドをいいように使われ、チャンスではよく引っかかる…。
内藤 4.5 …よく動くんだけど、動くことで穴を広げてた気がする。
中村充 6.0 …一人だけ別世界。ただし、味方からも浮いていた。
福村 5.5 …2失点目に競り負けたが、宮吉の得点へのフィードは極上。
宮吉 5.5 …基本的に出番なかったが、狙い続けて1得点。
久保 5.0 …徳島の屈強DFの前に仕事できず。いいとこなし。
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内野 5.5 …早い潰しとハイボールの対応は安定。
中村太 5.5 …本職の左サイドでチャンスを作る。いい出来。
ドゥトラ ――
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大木監督 5.0 …スタメン選びがとにかく不可解。後半良かっただけに…。