「言いにくいことこそ、自分から電話する」
これが「断る」ときのコツです。
総務には広告依頼や物品販売のセールス、
福利厚生の提案や経費削減のコンサルタントなど、
さまざまな売り込みがきます。
飛び込み営業などは、その場でお断りすることがほとんどですが、
なかにはお得意様からの紹介だとか、昔からのおつき合いがあったりして、
後日断ることが明らかな場合でも、無下に即答できないこともあります。
そんなときは、回答を保留にしがちですが、
相手から連絡があるまで放っておくのではなく、
頃合を見て、こちらから「断り」の電話をしたほうが良いものです。
特に回答の期日があるような場合は、
ぎりぎりまで検討していたというようなポーズをとるのではなく、
むしろそういうときこそ、早めにこちらから「断り」の回答をすべきです。
人は、「断る」場合にはどうしても引け目を感じてしまうものです。
「断る」つもりなのに期限ぎりぎりまで回答を保留し、
相手から回答を求める電話がかかってくると、ますます負い目を感じるものです。
相手はその微妙な心理を感じ取り、
「そこを何とか・・・」などと食い下がってきます。
しかし、こちらから早めに連絡すれば、
相手は頼んだ手前、「わざわざ連絡して来てくれた」と、
逆に引け目を感じさせることができます。
心理的に、まったく逆転するのです。
また、電話をかけたのはこちらですので、
用件を伝えたあとは、心置きなく自分のペースで電話を切ることができます。
さらに、早めに連絡することによって、相手も「待たされた」という感覚がないため、
あきらめも早く、粘られる確率もうんと低くなります。
「お断りの電話は、自分からかける」
これがしつこく粘られないための原則です。