花と山を友として

何よりも山の花が好き、山の景色が好き、山で出逢う動物が好き、そして山に登る人が好き。
写真と紀行文で綴る山親父日記

展望の山・日光男体山へ

2010年06月28日 | 登山
先日、奥日光の男体山に志津口から登った。
梅雨の晴れ間をねらった登山だったが、思った以上に展望が良く、イワカガミの
群生も見ることが出来て、満足の一日だった。

以前、表側の二荒山神社登山口から登って、裏の志津口からの方が楽だよと聞いて
いたので、今回は裏男体林道の志津乗越まで車で入り、志津口から登る事にした。

いろは坂から赤沼まで、前の車にゆっくり走られて、志津口に付いたら9時少し前
だった。
平日にもかかわらず、すでに駐車スペースの空き地には車が一杯だった。
駐める場所ほ探してウロウロしていると、車のドアを開けて手招きしている方がいる。
側に寄ると、自分の車を出してスペースを空けてくれた。
車を入れて、お礼に行ったら、自分はこれで下山するから良いんですよと言って
くれた。
場所は十字路のすぐ脇である。何という幸運だろう。
そんなところへ、また車が一台やってきた。
みんな梅雨の晴れ間を待っていたのだろう。

志津乗越は、丁度十字路のようになっていて、直進すれば志津林道の馬立をへて
富士見峠に至る。(但し志津林道は、途中までしか車が入れない。
車止めのゲートが有り、ゲートの近くには駐められないので、途中のスペースに
駐めるが数台のみ)

十字路を右に行けば男体山の登山口、左は大真名子山の登山口である。


男体山へは、最初は広い林道を歩く


だがすぐに右の細い登山道に入る。


カラマツなどの林の中を少し歩くと、明るい平坦地に志津避難小屋が建っている
この小屋は、二荒山神社の志津宮の社務所も兼ねているらしく、入り口に社務所の
看板も掲げられている。


避難小屋の斜め前に建っている志津宮の社


志津宮の案内板には、祭神は大國主命と、そのお后とお子神の三神が祭られていると
また志津は、海抜1785mで、表登山道の五合目と同じ高さに位置し、ここから男体山
太郎山、大真名子山への登山が最も容易であると書かれている。


付近に水場も有るが、湧かして飲むようにと書かれている。
汚水が入らないように、洗い場は小屋の後ろでやるように指示が出ている。


辺りの草むらに咲いている白い花は、たぶんシロバナノヘビイチゴだろう。


少し先に石仏と小さい社が建っており、そこから先は樹林帯の薄暗い登山道となる。
時々エドハルゼミであろうか、賑やかに鳴き交わす声が降ってくる。


雨で流れて深くえぐれた登山道を登り、少し明るい場所に出たと思ったら、そこが
一合目だった。
時計を見ると9時09分である。
蒸し暑い、ザックを降ろしてベストを脱いでしまい込んだ。
まだ冷たいコーラを取り出して一口飲む、汗がドット噴き出した。
タオルを首に掛けて出発。

またもや暗い樹林帯である。
時々ミツバオウレンの花を見かけたが、マイズルソウはまだ蕾であった。


やがて前方がやけに明るいなと思ったら、崩壊した土砂が流れる沢に出た。
そこに二合目の標柱が立っており、沢に沿ってザレ場を登るようだ。


沢の途中で後ろを振り向くと、緑の木々に覆われてそびえ立つ太郎山が見えた。


上を見上げると男体山の尾根が見えたが、それよりも谷スジの緑が鮮やかである。
山鳩ののどかな声がかすかに聞こえた。不思議と風がない。


沢から左の登山道に入ると、またもや深くえぐれた道が続く


木の根の階段を上って一息ついていたら、早くも上からおりてきた青年がいた。
宇都宮を4時に出て、6時から登ったという。
まだ9時半頃だから、3時間半で往復してきたのだろうか、早すぎ!


やっと三合目の標柱があった。
時計を見ると9時40分である。
すでに背中は汗でびっしょりだった。

つづく。