暮らしと古民家

折々の暮らしの中気が付く大切なこと

ごえもん

2018年01月13日 | 古民家

 15~20年以上経過しているタイル張りのお風呂を解体すると・・・

大概は下地の板や、土台が腐っていて・・・シロアリが発生している場合もあります。

今時のユニットバスは良く出来ていて、暖かく冷めにくい浴槽に、暖房で部屋も温められて・・・

リラクゼーション的な設備もたくさん選べます・・・。

下地に木材を使っていないので腐る心配も、シロアリが発生する心配も無いのです。

遥か昔は、木の桶の大きい物が土間の上に置いてあるだけの物や・・・

大きいお釜の浴槽だったり、ドラム缶を浴槽にしたり・・・

お湯にするのも薪で時間がかかって、温度管理も簡単でなく・・体を洗うお湯も・・

浴槽のお湯を使っていたので、大勢の人が入るには、都度お湯を沸かす人が火釜の番をしていないと

いけませんでした・・・。

以前お伺いさせて頂いたお宅では、岩盤の崖をくり抜いた所に五右衛門風呂が造ってあり・・・

今でも現役で使っているとの事でした。

五右衛門風呂は鉄のお釜の下から火で沸かすので当然素足では熱く・・・

下駄を履くか、お湯に浮いているスノコを足で沈めて底に素足が付かないように、注意が必要でした。

そんな手間のかかる、入りづらく、足も伸ばせないお風呂でしたが・・・

兄弟皆で仲良く入って、親といろんな話をしながら・・何故か楽しく、心豊かな生活だったと思います・・・。

生活は豊かになっても・・・家族の関わり、人との関わりが希薄になって・・・

人に感心が向かない社会では、どんなに良いお風呂でも、住まいでも心は満たされないと思います。

最近の古民家カフェや、古民家シェアハウスは、そんな心の癒しを求めての動きだと思います・・・。

人の心や体は、本当必要なものが何か解っているのですね。

 

 

 

 

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