歩きながら考える

最近ちょっとお疲れ気味

平野綾「Riot Girl」

2008-08-08 23:36:31 | Weblog
 先月にリリースされた、平野綾の1stアルバム「Riot Girl」を聴きました。

 人気声優がアイドル扱いされるのは別に今に始まったことではありませんが、その人気は一部のアニメファンらによって支持されたものであって、メディアでの扱いもそちら方面のニッチな分野に限られていたように思います。しかし彼女は「涼宮ハルヒの憂鬱」、「らき☆すた」など話題作の主演級の声優を務め、第1回声優アワード新人女優賞(2007年)、第2回声優アワード主演女優賞・歌唱賞(2008年)を受賞した実力派の人気声優でありながら、歌手、グラビアモデルとしての活動にもかなり力を入れており、一般のメディアへの露出も多く、本格的なアイドルとしての地位をいずれ確立するような勢いがあります。

 彼女は声優としてアニメファンの間でかなり強固な支持基盤を有していますし(ただし目立つが故に、アニメファンの中にはアンチ平野綾もかなりいる模様ですが)、ルックスも優れていますから、そこそこアイドルとして成功する要素を備えているといえます。加えて、彼女は歌の上手さでそこらのアイドルを大きく引き離している、とこのアルバムを聴いて思いました。もともと声だけで演技する声優ですから声そのものが実に魅力的ですし、歌唱力もかなりあり、曲の雰囲気に合わせて声の表情を変えて巧みに歌い上げる様は見事です。個人的には、ノリノリな明るい曲の3. MonStAR、荘厳な雰囲気漂うバラードの11. Harmonia vitaがお勧めです。

 最近、アニメ作品のプロモーションのために主役級の声優としてアイドルなど有名人を起用する例が増えています。こうした動きとは逆に、平野綾のように声優からアイドルの世界に打って出る例はまだ稀なわけですが、彼女たちは「声」という大きな武器がありますから、声優からアイドルという路線は意外とメジャーな流れになるかもしれません。