――「夢のカルフォルニア」(原題「California Dreamin」)
1960年代にリリースされたママス&パパスの代表曲である。
2002年に堂本剛主演の同名のドラマが放送されたが、
この曲が使われていたと思う。
「夢のカルフォルニア」と出会ったのは1994年の冬。
小さなお好み焼き屋の鉄板の前で初めて耳にした。
ぼくはこの曲を耳にするたびに、
冷やかしのように現れすぐに消えたお好み焼き屋へ
もう1度行きたくなる。
新興住宅街の一角にポツンとあったその店は、
ひどくやる気のないおっちゃんが切り盛りしていた。
開店して半年も経っていないのに、
40代半ば位のおっちゃんは疲れた顔をして、
美味くもまずくもない料理を出すのだ。
その店の入り口にはいつもギターが置かれていた。
装飾というわけでも、誰かが弾くというわけでもない。
店には客がひとりもいなかったから、
ぼくは覚えたてのギターをそこで弾いた。
他校の女の子と遊びまくっていた同級生は、
タバコを吸いながらぼくの指先を眺め、
泣き黒子のある女の子は意外そうな顔で見る。
お好み焼きとギターとタバコ。
それがその店の全てだったと思う。
そんなある日のこと、
いつものようにやる気のなかった店長は、
閉店近くにぼくたちのテーブルにやってきた。
「ちっと貸してみ」
と、ぼくからギターを奪う。
そして突然弾き始めたのが「夢のカルフォルニア」だった。
中途半端なお好み焼きとは違い、
目を丸くするほどうまかったのを覚えている。
しかもその横顔がかっこいい。
ただの冴えないおっちゃんが、
「夢のカルフォルニア」を弾いた途端に、
渋いおっちゃんに変わったのだ。
全てを弾き終えたとき、
ぼくたちはただポカンと彼を見ていた。
(参照URL)
ユーチューブで聴く「夢のカルフォルニア」
http://www.youtube.com/watch?v=RtVIhDgo_uU&feature=related
1960年代にリリースされたママス&パパスの代表曲である。
2002年に堂本剛主演の同名のドラマが放送されたが、
この曲が使われていたと思う。
「夢のカルフォルニア」と出会ったのは1994年の冬。
小さなお好み焼き屋の鉄板の前で初めて耳にした。
ぼくはこの曲を耳にするたびに、
冷やかしのように現れすぐに消えたお好み焼き屋へ
もう1度行きたくなる。
新興住宅街の一角にポツンとあったその店は、
ひどくやる気のないおっちゃんが切り盛りしていた。
開店して半年も経っていないのに、
40代半ば位のおっちゃんは疲れた顔をして、
美味くもまずくもない料理を出すのだ。
その店の入り口にはいつもギターが置かれていた。
装飾というわけでも、誰かが弾くというわけでもない。
店には客がひとりもいなかったから、
ぼくは覚えたてのギターをそこで弾いた。
他校の女の子と遊びまくっていた同級生は、
タバコを吸いながらぼくの指先を眺め、
泣き黒子のある女の子は意外そうな顔で見る。
お好み焼きとギターとタバコ。
それがその店の全てだったと思う。
そんなある日のこと、
いつものようにやる気のなかった店長は、
閉店近くにぼくたちのテーブルにやってきた。
「ちっと貸してみ」
と、ぼくからギターを奪う。
そして突然弾き始めたのが「夢のカルフォルニア」だった。
中途半端なお好み焼きとは違い、
目を丸くするほどうまかったのを覚えている。
しかもその横顔がかっこいい。
ただの冴えないおっちゃんが、
「夢のカルフォルニア」を弾いた途端に、
渋いおっちゃんに変わったのだ。
全てを弾き終えたとき、
ぼくたちはただポカンと彼を見ていた。
(参照URL)
ユーチューブで聴く「夢のカルフォルニア」
http://www.youtube.com/watch?v=RtVIhDgo_uU&feature=related
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